シンプルな機能やバッテリーが長持ちするなどの理由で、あえてフィーチャーフォン(いわゆるガラケー)を愛用しているという人は一定数いるだろう。そんな人たちの中には、「ガラケーで格安SIMを使ったらもっとお得になる?」と疑問に思っている人もいるのではないだろうか。そこで今回は、スマホのイメージが強い格安SIMをガラケーで利用する方法や、そのメリット/デメリットを紹介していこう。
ガラケーで格安SIMを使う方法をパターン別に紹介!
まずは格安SIMをガラケーで使う方法を、それぞれの状況別に紹介していこう。
キャリアで購入したガラケーをSIMフリー化!
1つ目は、大手キャリアで購入したガラケーに、格安SIMのSIMカードを挿入する方法。もちろんキャリアで契約したガラケーも、SIMロックを解除すれば格安SIMでの利用は可能なのだが、この場合は「通話」と「SMS」の機能しか使えなくなってしまう。つまり、Eメールやインターネット接続はできなくなるので注意が必要だ。
SIMフリーのガラケーに格安SIMを挿入!
キャリアで購入したガラケーのほかにも、SIMフリーのガラケーも存在する。種類こそスマホほど多くはないものの、キャリアで購入するよりも安く手に入れられるのが利点だ。
この場合にも、ガラケーで使用できる機能は「通話」と「SMS」に限定されてしまう。スマホをメインで所持し、電話用にガラケーを購入したいといった人にはおすすめだろう。
格安SIM会社でセット購入できるガラケーを利用する
格安SIMの通信会社には、ガラケーとSIMカードをセットで販売しているところもある。そこで購入するのも1つの手段だ。ここで注意なのが、格安SIM会社で購入可能なガラケーは、厳密には「ガラホ」と呼ばれる機種だという点。ガラホとは、形状はガラケーながらOSとしてAndroidを搭載し、テザリングや一部のアプリの利用が可能なものを指す。
この方法で購入したガラホであれば、メールアドレスの獲得や、インターネット通信は可能となっている。
格安SIMでガラケーを使うメリット/デメリット
ここからは、格安SIMでガラケーを使うメリットとデメリットを紹介していこう。
格安SIMでガラケーを使うメリット……
正直にいえば、格安SIMでガラケーを使うメリットはあまりない。強いていえば、愛着のあるガラケーを利用できたり、余計な機能を一切排除したシンプルな性能をしているといった点があげられるだろう。しかし、それが目的であれば、契約したキャリアのまま利用してもさほど問題はないはずだ。
通話とSMSしか利用できない
前述した通り、ガラホ以外のガラケーで格安SIMを使う場合、通話とSMS以外の機能は利用できない。これは、格安SIMを挿入した際に必ず設定しなければならない「APN設定」がガラケーではできないのが原因。電話とSMSの機能だけでOKという人には問題ないだろうが、デメリットといわざるを得ないだろう。
通話料金はキャリアより高い!?
通話とSMSだけでも、大手キャリアより安いならと考えがちだが、格安SIMの通信会社には、通話のかけ放題プランなどが用意されていない場合も多々ある。電話の機能を中心に使うのであれば、キャリアで契約したままかけ放題プランなどに加入したほうがお得だろう。
格安SIMにも、通話料金が安くなるプランやオプションは存在するが、専用のアプリを利用しなければならない場合が多い。つまり、ガラケーでは利用できないのだ。
ガラケー用の料金プランやSIMカードがない
格安SIMを販売する会社が提供する料金プランは、基本的にスマホユーザーを想定しているため、データ通信量を基準としているものがほとんど。そのため、データ通信が関係ないガラケーユーザーは最安の料金プランを選ぶのだが、この金額は実はキャリアで契約するのとほとんど変わらない。
また、SIMカードも当然スマホでの利用を前提としたものであり、ガラケーによってはそもそものサイズが合わずに挿入できないというケースも多々見られる。
これを機にスマホデビュー!?
結論として、格安SIMでガラケーを使うのはあまりおすすめできない。格安SIMであれば、スマホの利用でもキャリアよりかなり安く契約できるので、これを機に格安SIMと一緒にスマホデビューを検討してみてはいかがだろうか。
※データは2020年3月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
※画像はイメージです。
文/佐藤文彦