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便利なハイブリッドビューファインダーを搭載!シルバーボディーに惚れ直す富士フイルムの高性能コンデジ「X100V」

2020.03.12

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

新設計レンズを搭載したスナップシューター

ミラーレスの低価格化とスマホカメラの高性能化でコンパクトデジカメはその役割を終えつつある。生き残るのは一芸を持つ差別化モデルのみだ。FUJIFILM『X100V』はその中でも異彩を放つハイブリッドビューファインダーを搭載する唯一無二の存在である。OVF(光学ファインダ−)とEVFを切り替えられるため、素早くスナップ、じっくり構図を決めて撮る時にファインダーを使い分けられる。レンジファインダーカメラを思わせるデザインもブラッシュアップされた。

エッジの効いたデザインに惚れ直す

『X100V』を見た第一印象は精悍な感じになったこと。その理由はカメラのエッジがシャープになったからだ。最近は角が尖っていると危ないという理由から角もエッジも丸い方がいいとされているが、銀塩フィルムカメラのエッジはピシッとエッジが立っていた。それはアルミのプレスが精密であることを意味していた。一眼レフの軍艦部はペンタプリズム部も含めて金属プレスで作られており、その加工精度を各社が競っていた。

『X100V』は前作までのマグネシウム合金をやめて、軍艦部をアルミプレスに変更した。その理由はシャープなエッジを実現するためだった。これに合わせて細かいデザインも変更され、さらに精悍なイメージを演出している。プレスを含めて28工程を経て作られ、ブラスト処理された後、アルマイト仕上げされている。この特徴はブラックボディよりシルバーの方が分かりやすいので、私はシルバーボディ推しなのだ。昔のイメージではブラックボディは塗装で、シルバーはアルマイト仕上げなのでブラックの方が高級品だったが、本機の場合、カラーによる価格の差はない。

アルミプレスを採用することでタレのないシャープなエッジを実現した。

新設計されたFUJINON 23mmF2単焦点レンズ

コンデジでもズームが常識の時代に『X100V』は単焦点レンズを採用する。しかも35mm換算で35mmという渋い画角である。50mmが標準レンズだった時代なら、広角レンズだが、スマホに28mmが搭載される時代ではやや狭めの画角と言える。とは言え50mmよりは難しくない。50mmより画角が広めなので風景も撮りやすい。人物を撮るなら一歩踏み込めばいい。28mmより自然なパースで、歪みが少ないので構図によっては平凡な写真になりやすい。これはシャッターチャンスを狙って乗り切って欲しい。

「SUPER EBC f=23mm 1:2 II」と名付けられた新レンズはレンズ構成は6群8枚と前作と同じだが非球面レンズを1枚増やして、さらにシャープに、そして開放付近での柔らかい描写を実現している。これに合わせて画像処理エンジンも撮像素子も一新されている。

新レンズは非球面レンズを2枚採用、4段分のNDフィルターも使える。

30cmの距離から新聞の株式欄を絞り開放で撮影した作例。上が中心部で、下が周辺部。解像度の違いが分かる。

高性能化されたOVFとEVF

レンズとセンサーが新しくなっただけでも買いなのだが、EVFが236万ドットから369万ドットになって、今までOVF中心で、見にくい時はEVFも使えますよ的な感じから、スナップ以外はEVF中心でも使えるファインダーに進化した。さらにOVFも視野率95%と精度を増している。OVFで撮影すると、自動的にEVFに切り替わって撮影した画像を表示、再生後にOVFに戻るという機能も追加された。

そして液晶モニターは遂にチルト式に、またタッチパネルになってAFフレームも移動できる。FUJIFILMのお家芸の防塵防滴も採用された。ただし、レンズが前面が開放されていると防滴にならないので、万全を期すならアダプターリングを使ってプロテクトフィルターを装着する必要がある。

本機のウリであるOVFとEVFも進化を遂げて、前作と見比べると『X100V』が欲しくなる。

今までなかった方が不思議だった液晶モニターのチルト機能、タッチパネルも搭載された。

約70個所をシーリングしてボディの防塵防滴構造を実現している。

今回追加された機能を赤字で強調。センサーとプロセッサーも進化した。

眺めるだけでも楽しめるカメラ

FUJIFILM『X100V』は眺めるだけでも気分が良くなる、あるいは癒やし効果を発揮してくれる。交換レンズに悩まなくてもいいのも精神衛生上よろしい。個性を発揮させるならネックストラップだが、一眼レフと同じサルカン(金属製のリング)が使えるタイプの金具が付いているので選択肢は広い。さらにシャッターボタンにネジが切ってあるので、ソフトシャッターボタンが付けられる。また純正オプションで専用フード、レザーケース、コンバージョンレンズが用意されている。本機は、いま最も趣味性の高いレンジファインダーデジカメと言える。

カラーはシルバーとブラック。どちらにするか悩むのも楽しみのうちだ。

シャッター速度と感度設定のビルトインダイヤルは上げたまま回せるようになり操作性が向上した。

チルト機能が採用されたが、カメラボディーの厚みはほとんど変わらない。

写真・文/ゴン川野

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