関東圏を中心に、私鉄各社が導入を進める通勤ライナー。特急車両を使用する列車、通勤車両を新造する列車など、その運転状況や使用車両は各社により異なる。路線に続いては、各社こだわりの車両や運行ダイヤをチェック!
特急ロマンスカーが快適通勤をサポート
【小田急電鉄】モーニングウェイ号、ホームウェイ号
特急ロマンスカーのうち、朝9時30分頃までに新宿に到着する列車をモーニングウェイ、新宿を18時以降に出発する列車をホームウェイとして運行。運転区間は列車により異なるが、小田原発や片瀬江ノ島発、箱根湯本着も1本設定。
車両は列車により異なるが、特急らしくシートはリクライニング可能。車内に自販機もある。
車両形式:GSE(70000形)/MSE(60000形)/VSE(50000形)/EXE(30000形) 編成:7両編成(GSE)/4両+6両編成(MSE)/10両編成(VSE)/4両+6両編成(EXE) 運行区間:小田急小田原線/箱根湯本・新宿間 小田急江ノ島線/片瀬江ノ島・新宿間 運行本数:上り9本(朝)/下り19本(夜) 座席指定料金:310~910円 座席指定方法:自動券売機/主要駅の窓口/電話/Web 備考:運行区間は列車により異なる。座席指定(特急料金)は乗車区間により異なる。列車により使用する車型も異なる。土休日は運行ダイヤ・運行本数も異なる。
東京メトロ千代田線に直通するロマンスカー
【小田急電鉄・東京メトロ】メトロモーニングウェイ、メトロホームウェイ
小田急線区間だけでなく、東京メトロ千代田線に乗り入れるメトロモーニングウェイ、メトロホームウェイも設定。朝は本厚木発北千住行きを2本、夜は北千住発本厚木行き1本、大手町発が4本設定される。車両はMSEによる運行。
人間工学に基づいた快適なシート、ドーム型天井と間接照明を採用。落ち着いた車内空間が特徴だ。
車両形式:MSE(60000形) 編成:4両+6両編成 運行区間:小田急小田原線・東京メトロ千代田線/本厚木・北千住間 運行本数:上り2本(朝)/下り5本 座席指定料金:310~780円 座席指定方法:自動券売機/主要駅の窓口/電話/Web 備考:座席指定(特急料金)は乗車区間により異なる。土休日は運行ダイヤ・運行本数も異なる。
平日は通勤、土休日は観光。様々なシーンに対応
【西武鉄道】S-TRAIN/拝島ライナー
S-TRAINは平日は所沢から東京メトロ有楽町線の豊洲間。土休日は西武秩父から東京メトロ副都心線、東急東横線を経由してみなとみらい線の元町・中華街を結ぶ。拝島ライナーは西武新宿と拝島を結ぶ直通列車で下りのみ運行。
車両の接続部ドアにガラスを採用するなど開放感のある車内。新車両らしく車内設備も充実。
S-TRAIN/車両形式:西武40000系 ライナー編成:10両編成 運行区間:西武鉄道池袋線・東京メトロ有楽町線/所沢・豊洲間 運行本数:上り2本(朝)/下り5本(夜) 座席指定料金:510円 座席指定方法:自動券売機/Web 備考:土休日は西武秩父・元町・中華街間で運行。座席指定料金は300円から1060円。
拝島ライナー/車両形式:西武40000系 ライナー編成:10両編成 運行区間:西武鉄道新宿線・西武鉄道拝島線/西武新宿・拝島間 運行本数:下り6本(夜) 座席指定料金:300円 座席指定方法:自動券売機/Web 備考:小平から西武立川間の各駅から乗車する場合は乗車券のみで利用可能。土休日は運行ダイヤが異なる。
巨大ベッドタウンを駆ける通勤ライナーの新星
【京王電鉄】京王ライナー
2018年にデビューを飾った、京王電鉄初の座席指定列車。沿線には多摩ニュータウンなどのベッドタウンがあり、京王八王子・新宿間、橋本・新宿間の運転がメインだが、高尾山口・新宿間や時差通勤向けの臨時列車なども設定される。
通勤ライナーとしては後発ゆえ車内装備は充実。全座席の電源コンセントや空気清浄機も装備。
車両形式:京王5000系 ライナー編成:10両編成 運行区間:京王線/京王八王子・新宿間 京王相模原線/橋本・新宿間 運行本数(平日):京王線上り2本(朝)/下り5本(夜) 京王相模原線上り2本(朝)/下り5本(夜) 座席指定料金:410円 座席指定方法:自動券売機/Web 備考:京王線・京王相模原線とも2月のダイヤ改正で平日朝は計3本、平日夜は計4本増発。また、シーズン限定で新宿・高尾山口間のMt.TAKAO号の設定もあり。土休日は運行ダイヤ・運行本数も異なる。