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ぽっこりお腹をなんとかしたい人が最初に鍛えるべきは下半身!

2020.03.07

シットアップでは腹は引っこまない

日々の忙しさと不摂生にかまけているうちに、なってしまった「ポッコリおなか」。

多くの人にとって、「筋トレを始めよう!」と一大決心する最大のきっかけではないだろうか?

この決心のあと、ほぼ全員がまっさきに取り組むのが腹筋運動。床に仰向けになって上半身を起こす「シットアップ」と呼ばれるアレだ。

しかし、残念ながら「シットアップ」には、ポッコリおなかを引っこめる効果は見込めないという。

そう断言するのは、肉体美を競うコンテスト「ベストボディ・ジャパン」を主宰する一般社団法人ベストボディ・ジャパン協会の代表理事・会長兼CEOを務める谷口智一さんだ。

谷口さんは、著書『10万人が注目! 科学的に正しい人生を変える筋トレ』(SBクリエイティブ)の中で、こうも述べている―「この腹筋運動は、やる必要ない」。

それはなぜなのだろうか。そして、どうすればおなかを引っこめることができるのだろうか。今回はその点を追求してみよう。

人体の仕組み上「部分痩せ」はできない

ポッコリおなかを引っこめたり、プニプニの二の腕の細くするためには、「その箇所を集中的に鍛えればよい」と考えがち。しかし、これは医学的に不可能であることが確認されている。

例えば、米国で行われた研究では、腹筋運動をするグループと一切筋トレをしないグループに分けて6週間後の腹囲や腹部皮下脂肪などを調べたところ、両者に変化は見られなかったという。

その代わり、適切な運動をすることで見られる効果は、「全体的に痩せていく」というもの。腹筋運動だけ、腕立て伏せだけやっていても、長期的に見れば痩せにつながるが、それは鍛えた部分の痩せでなく、身体全体の痩せ。この違いは大きい。

ただ、注意したいのは、腹筋運動をすればシックスパック=腹直筋は鍛えられるのは事実だという点。しかし、腹直筋の上に皮下脂肪がたっぷりついている状態はそのままなので、「せっかく鍛えたシックスパックが日の目を見ることはない」。そして、「『鍛えている』という割に、お腹は出ているよね」と言われる羽目に……。

また、もう1つの問題が「おなか周り(の皮下脂肪)は特に痩せにくい」という問題。ここが「脂肪を分解するホルモンが活性化しづらい場所であり、血行が悪くなりがち」だからだという。

下半身を鍛えるのが意外な早道

腹筋運動がダメならどうすべきか?

この疑問に対する谷口さんの回答は明快だ。それは「下半身を鍛えろ」。

その原理はこうだ。筋肉というのは、それ自体がカロリーを効率的に消費する存在で、筋肉はあればあるほどカロリーの消費も増す。乗用車に例えれば、排気量の大きな高出力車。エンジンがガソリンを多く消費して大きなパワーを出すように、大きな筋肉はカロリーをどんどん消費する。

ここで「大きな筋肉」というのがポイント。腹直筋は比較的小さいので、いくら鍛えたところで消費カロリーはたかが知れている。では、大きな筋肉はというと、それは下半身の筋肉だという。ここには、大腿四頭筋や大殿筋など大きな筋肉が集中している。

「シックスパックを手に入れるには、まずシックスパックの上に鎮座する脂肪を落とさないといけません。そのためには体を大排気量車のように高燃費モードに持っていきたいわけであり、まずは大きな筋肉から鍛えるほうが効率的なのです」と谷口さんは力説する。

実践すべきエクササイズはこれだ

『科学的に正しい人生を変える筋トレ』には、「大きな筋肉」の集まっている下半身を鍛えるエクササイズが紹介されている。

それは、「キング・オブ・トレーニング」と呼ばれるスクワット。それもバーベルを使用しない、自重のみで行うやり方が3種登場する。自重スクワットには、自宅や外出先で場所をとらず気軽にできる利点がある。

3種のスクワットの中で一番難易度が低いイージースクワットは、以下のように行う。今すぐ10回繰り返してみよう。

1. 両腕を胸の前でクロスさせ、顔は正面を向き、足は肩幅くらいに広げ、背筋はピンと伸ばす。

2. 両腕と顔はそのままで、尻を突き出しながらしゃがみ込み、膝は軽く曲げる。

そしてもう1つ、腹直筋をダイレクトに鍛錬できるエクササイズとして、最近注目のプランクを挙げる。

「腹筋運動は腹直筋をメインに鍛える種目であり股関節の力を使ってしまいやすいので非効率ですし、また怪我のリスクもあるのでおすすめしませんでした。このプランクも腹筋を鍛える際に用いられることが多いのですが、腹直筋のみならず体幹を鍛えることができるので、腹筋運動よりも効率的です」と、このエクササイズを推す理由を谷口さんはこう述べる。

さて、そのやり方は以下のとおり。ばてずに3セット繰り返せるだろうか。

1. 両肘と両膝を床に付ける。

2. 両腕を伸ばして頭からかかとまでを水平に保つ。この姿勢を30秒維持する。両肘と前腕を、床に押し込むようにすると効果が高まる。

プランクも3種類掲載されていて、ほかにサイドプランク、リバースプランクがある。

ここでは割愛したが、『科学的に正しい人生を変える筋トレ』は、単に腹筋を割るという話にとどまらず、筋トレを習慣づけることによる人生全般にわたるメリット、睡眠を向上させるといった健康効果、さらにいかに「モテ」につながるかにまで及び、理論的な読み物としても秀逸。「筋トレに興味あるけど、いまいちモチベーションが出ない」という方には、特に読んでほしい1冊に仕上がっていておすすめだ。

谷口智一さん プロフィール
一般社団法人ベストボディ・ジャパン協会代表理事・会長兼CEO。1978年生まれ、高知県室戸市出身。学生時代は野球に専念し、卒業後は大阪府警察で主に機動隊員として勤務。その後、フィットネス系企業で管理職やパーソナルトレーナーを経験。2012年、肉体美を競うコンテスト「ベストボディ・ジャパン」を立ち上げる

文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)

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