小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

安定感は軽SUVでトップレベル!アウトドアテイストが増したスズキの新型「ハスラー」の実力検証

2020.02.27

車内の静かさも特筆ものだ。ルーフパネルとメンバーの接合に、軽自動車初という高減衰マスチックシーラーを採用することで、ルーフパネルの共振周波数をコントロール。こもり音、雨がルーフをたたく音を低減しているのである。さらにエンジン透過音、ロードノイズの低減についても徹底していて、10種類程度の技術が盛り込まれているのだ。新型ハスラーの巡航時の静粛性は、コンパクトカー以上のレベルと言っていいほどだ。

走行性能も期待値をはるかに上回る。パワーステアリングは軽く扱いやすく、フリクションを感じないスムーズさの持ち主。カーブでのロールはごく自然で、うっかり勢いよくカーブに飛び込んでしまっても、車体が倒れ込むような不安定な姿勢とは無縁。安定感はクロスオーバーモデルとして、軽自動車トップレベルであると断言したい。

もっとも、前席のサイドサポート性は今ひとつ。カーブを勢いよく曲がったりすると背中が大きく左右に振られてしまう場面もある。が、開発陣に聞けば、それはある意味、狙い。ハスラーのユーザーでカーブや山道をカッ飛ぶユーザーはまずいないはずで、加えて、前席を含めたフルフラットアレンジを優先したからだという。

新型ハスラーはアウトドアに適した使い勝手も大きく進化している。後席は160mmスライドし、後席足回りスペースとラゲッジルームの奥行を可変できるのだが、後席スライドをバックドア側からも新設のストラップで簡単スムーズに行えるようになり、床下収納もしっかりとした樹脂製の取り外し可能なボックスタイプに進化。

さらに、後席、前席をフラット化したシートアレンジによって、実測、約204cmものベッドスペースが出現。純正アクセサリーのリラックスクッションを敷くことで、大人2人が真っすぐに横になることが可能。つまり、リラックスクッション以外の様々なアウトドア向けの純正アクセサリーによって、軽自動車にして、車中泊も可能となるわけだ。

もちろん、スズキセーフティサポートと呼ばれる先進安全運転支援機能も充実。軽自動車最先端の機能を満載する。ターボモデルにあるACC(全車速域対応のアダプティブクルーズコントロール)は、このNAエンジンモデルには装備されないが、街乗りメインの用途なら、大きな不満材料にはならないと思える(あれば便利で快適なのだが)。

また、夏場のアイドリングストップ時に効果絶大なエコクールも完備。これは、蓄冷式エアコンとも呼ばれ、エアコンのコンプレッサーが止まっても、一定時間、エアコン内部に蓄えた冷気をエアコン吹き出し口から供給できるアイデア。一般的なエアコンは、アイドリングストップしてしまうと送風になってしまうのだが、エコクール機能があれば、車内の涼しさが継続する。日本の夏にはぴったりのおもてなしである。

そんな新型ハスラーのNAとターボモデルの価格差は9万4600円。その差は決して小さくないが、ターボモデルには、さらなる動力性能のゆとりだけでなく、上記のACCや、スピードコントロールのしやすさから乗員にもよりスムーズなドライブを堪能させられるパドルシフト、LEDヘッドランプなどの装備が追加されるのだから、むしろお買い得と考えても良さそうだ。個人的にはターボ×4WDの2トーンカラーの仕様が、アウトドア派にもぴったりな、ベスト・オブ・新型ハスラーだと思っている。

写真はHYBRID Xターボ 4WD

写真はHYBRID Xターボ4WD

スズキ・ハスラー
https://www.suzuki.co.jp/car/hustler/

文/青山尚暉

モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。