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うらやましい!全社員に福利厚生で「家事代行無料利用制度」を導入した会社のねらい

2020.02.18

株式会社ビザスクでは、家事代行サービスの利用料金を会社が全額負担する「家事代行無料利用制度」を導入している。この制度について、利用率や利用実態、社員にとってのメリットや生産性への効果などを探ってみた。

ビザスクの福利厚生「家事代行無料利用制度」とは?

ビザスクは、スポット制コンサルティングサービス「ビザスク」を運営する東京都目黒区にある会社だ。

そんなビザスクは、家事代行サービスの利用料金が全額、会社負担になる制度を全社員向けに導入している。

導入したのは2017年4月。従業員の「もっと働きたい」という思いを支援し、多様な働き方と生産性向上を実現することを目的としている。

対象は子育て中の社員から独身の社員まで、全社員。

一人の社員につき、掃除代行は「月に2回(1回あたり2時間)」まで、料理代行は「月に1回」までという利用上限は設けられているが、掃除代行、料理代行を無料で利用できるのは、社員メリットの大きい福利厚生といえる。

利用率・利用実態は?

実際、どのくらいの社員がこの制度を利用しているのだろうか。

2019年12月時点の利用状況の統計をビザスクの担当者に教えてもらった。

Q1.家事代行無料利用制度をどれくらいの頻度で利用していますか?

※その他…半年に一度、ほとんど利用していない等

「ほぼ毎月、月に一度以上」「2~3ヶ月に一度程度」の両方を合わせると、62%。約6割の社員に定期利用されているようだ。

Q2.家事代行サービスで何を依頼することが多いですか?

掃除と料理、どちらの代行を依頼しているのだろうか? 掃除が多く66%となっていた。

両方、半々ずつ利用しているのは10%。やはり会社員は掃除のほうが手薄になるようだ。

グラフ出典:ビザスク「福利厚生の「家事代行無料利用制度」の利用状況を調べてみました!」

定期利用者の体験談

そこで今回、特別に家事代行無料利用制度を定期利用している社員2名からの生の声を聞かせてもらった。

1.一人暮らしの30代男性社員~「掃除代行」を定期利用中

●利用頻度:2週間に1回

●何を代行してもらっているか:水回り(風呂、トイレ、洗面所、キッチン)の掃除

●利用している理由

「個人的に、水回り掃除は気合を入れないとできないので利用しています。代行してもらうことにより定期的な掃除ができて、恒常的に家を綺麗に保てています」

●利用のメリット・効果

「家事ストレスからの解放ですね。掃除をしてもらっている間は本を読んだり、テレビを見たり、他の部屋の掃除をしたり、色々と使える時間が増えるのが嬉しいです。また自分で掃除をするよりも、圧倒的に高クオリティなことも、代行してもらっているメリットです」

掃除代行Before

掃除代行After

●感想

「『トイレ掃除をしなくては、キッチン汚れてきたな、片付けなければ、あれもこれも…』と思うストレスから解放されるのが、個人的には一番メリットだと感じています。

もちろん掃除が好き・得意だという人もいると思うのですが、そういう人は『あれやらなきゃ』と感じる別の家事を家事代行にお願いすることで、同様のメリットを感じられるのではないでしょうか。自分が苦手なことや好きでないことを専門家にやってもらうことは、とても理にかなっていると思っています」

2.共働き・子ありの30代女性社員~「料理代行」を定期利用中

●利用頻度:1ヶ月に1回

●何を代行してもらっているか:日々の夕飯用のおかずの作り置き

●利用している理由

「仕事後、子どもたちを迎えに行って夕飯作りを慌ただしく行い、食べるのに時間がかかると寝る時間が遅くなるため、子どもたちに食事を急かしてしまっていました。また時短優先で料理すると、品数が少なくなることにも罪悪感がありました。以前は家事代行利用に踏み切れなかったのですが、『福利厚生で無料なら!』と思って頼んでみました」

●利用のメリット・効果

「以前は『急いで作って食べさせないと!』と時間に追われる毎日でしたが、作り置きがあることで、精神的に余裕が生まれました。帰宅後も子どもたちと会話しながら、ゆっくり食事できるようになり、慌てていただけだったご飯の時間が楽しくなりました。

またバリエーション豊かにおかずを作ってもらえるので、食卓のメニューも華やかになって、家族みんなが、家事代行の方が作ってくれる日を楽しみにするようになりました。

食材ごとの保存のコツやレシピなども教えてもらえて、私自身も料理に前向きに取り組めるようになりました。子どもたちと一緒に調理風景を見ながら、野菜のことや味付けのことを話す時間は食育にもつながっていると思います」

料理代行の作り置きイメージ

●感想

「『他の人にお金を払って頼むなんて…』というためらいが、家事代行利用のハードルになっていましたが、福利厚生で無料なら、と一歩踏み出せたことが一番大きいです。結果、家族と笑顔で過ごせる時間が増えて他の家事代行も利用するようになり、なんで今まで使わなかったんだろうと思うくらいです。おいしい料理を食べて満たされた気持ちで一日を終えられ、翌日からの活力につながっていると思います」

仕事の生産性への影響は?

福利厚生制度として、仕事の生産性・メンタル面への影響など、どのような効果が出ているのだろうか。ビザスクの人事責任者、山本彰人さんは次のように話す。

「一生懸命仕事をして疲れて帰ったら『家がきれいに掃除されている』、『健康的な料理がすぐに食べられる』って嬉しいですよね。『帰宅したら料理しないと…、掃除しないと…』というストレスがなくなりますし、帰宅後の時間を、学び、趣味、家族との時間などに充てられると社員からも好評です。今では社員の心身の健康を支える大事な制度だと考えています」

今後もこの制度は続けていくのだろうか?

「『社員が全力で仕事を頑張れるように!』と作った制度で、とても好評なので継続予定です。これからも、もっと生産性が上がったり、モチベーションが向上したりするような施策があれば、内容をアップデートする可能性もあります。大切なのは、社員が心身ともに健やかに活躍できるような福利厚生制度を考え続けることだと思っています」

家事代行サービスを会社が全額負担するというのは、世間一般からすればうらやましい限り。メリットも多いことから、他の会社でもぜひ導入されてほしいものである。

【取材協力】
株式会社ビザスク
https://visasq.co.jp/

取材・文/石原亜香利

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