Wi-Fiであろうとキャリアの電波であろうと、外部と通信をしている限り、ウイルスと無縁であることなどありえない。iPhoneのOSであるiOSは、たしかにウイルスに対して堅牢な造りといわれているが、人間が作ったものである限り脆弱性は存在する。備えあれば憂いなしのウイルス対策をご紹介しよう。
そもそもiPhone用のウイルス対策アプリはあるのか!? おすすめは?
iPhone(iOS)用のウイルス対策アプリはある。有料/無料と合わせて紹介していこう。
【参考記事】スマホ用セキュリティーソフトって必要?詐欺サイトへのアクセス、フィッシング被害はiPhoneでも要注意!
これがおすすめ! iPhone用の無料ウイルス対策アプリ
ウイルスの対策は日々の情報収集やウイルスの解析などが必要で、基本的に多額のコストがかかるものだ。無料のウイルス対策アプリは、機能の限定やウイルスパターンの更新が遅いものもあるため、利用の際には注意しよう。
Lookout: モバイルセキュリティ
無料アプリの中では人気も高く、以下のような機能がある。
・ウイルスのスキャン機能
・スマホを紛失した場合に、別のスマホからデバイスを検索する機能
・Wi-Fiの安全度を診断する機能
無料版と有料のプレミアム版が用意されているので、機能が気に入ったら、セキュリティが強化されているプレミアム版の購入も検討しよう。
iPhone Guardian モバイルセキュリティー
こちらはWebサーフィンの安全性を確保してくれるアプリだ。iPhone本体のスキャン機能は搭載されていないが、迷惑広告のブロックや、ハッカーの侵入を防止する機能を備えている
有料ならこれがおすすめ! 機能充実のiPhone用ウイルス対策アプリ
有料のアプリとなると、さすがに機能が充実している。誰もが聞いた ことのあるメーカーからリリースされているので、安心感が得られるはずだ。
ノートン モバイルセキュリティ
定期的に自動でiPhone本体をスキャンし、安全性を確保してくれる便利なアプリ。Wi-Fiの安全確認、盗難時は遠隔操作で本体をロックできるなど機能が充実している。30日間は無料で使えるが、以降は1年につき2800円の支払いが必要だ。
ウイルスバスター モバイル
こちらもウイルス対策では有名なトレンドマイクロ社のアプリだ。スマホ本体をスキャンし脅威を分析、対策までしっかり教えてくれる優れものだ。最初の一か月は無料でお試しできる。その後継続して利用したい場合には、ライセンスを購入しよう。
キャリアが提供しているiPhoneのウイルス対策は?
ここまでは、ウイルス対策アプリを紹介してきた。次は、ドコモ、au、ソフトバンクなどのキャリアが提供している、スマホ向けのウイルス対策サービスの内容を確認していこう。
ドコモが実施しているiPhoneのウイルス対策は?
【参照】あんしんセキュリティ
ドコモではiPhone、iPad向けに「あんしんセキュリティ」というアプリを提供している。利用したい場合は、月額350円の「あんしんセキュリティ 30日コース」に加入しよう。
auが提供するウイルス対策はAndroidのみ
【参照】あんしんサービス
auのウイルス対策は、Androidと4GLTEケータイに向けたものが主で、iPhone向けにはWi-Fiの安全性を確保するサービスのみの提供だ。
ソフトバンクのiPhone向けウイルス対策は?
【参照】セキュリティチェッカー
ソフトバンクは有名メーカーのマカフィーと提携して、「セキュリティチェッカー」というアプリを提供している。ただしこのアプリはウイルス検知よりも、公衆Wi-Fiなどのネットワーク接続時に、本体をハッキングなどの危険から守る機能が主となっているようだ。
【参考記事】トラブル経験者は3割超!スマホのセキュリティー対策、どこまでやってる?
実際にiPhoneがセキュリティ侵害された時の画面を確認しよう
実際にウイルスに感染したわけではないのに、警告が表示され対策を迫られる場合がある。ほとんどの場合はワンクリック詐欺とよばれる詐欺サイトへの誘導で、お金をだまし取ろうとするセキュリティ侵害だ。おすすめのアプリとして紹介した「ノートン モバイルセキュリティ」を提供するNorton社では、ブログでセキュリティ侵害の事例などを紹介している。ここでは、その一例を簡易的に紹介するので、詳細が気になったら、「ノートン モバイルセキュリティ」のブログをチェックしてほしい。
【参考】ノートン ブログ
検索サイトがiPhoneのウイルス感染を警告!?
利用者の多いGoogleをはじめとする検索サイトの信用度を利用して、詐欺サイトに誘導するワンクリック詐欺があるようだ。まるでGoogleが無料でウイルスチェックして、除去してくれるような画面を装っているが、「ウイルスを今すぐ除去」ボタンをクリックすると料金を請求する画面に飛ぶ。対処法はボタンをクリックせず、ブラウザのタブを閉じよう。
バッテリー減りが早いという悩みにつけ込んだiPhoneウイルス
バッテリーを長持ちさせるアプリという体裁で、電話帳のデータを外部に送信するマルウェアと呼ばれるウイルスもある。このようなアプリは、iPhone本体を定期的にスキャンする機能を持ったアプリでないと検知できない。
iPhoneの画面に表示されるウイルス感染の事例を事前にチェックする
実際に画面を見た時には、もう感染しているウイルス。あらかじめiPhoneがどのような挙動になるのか、感染前に事例を確認しておけば、だまされる可能性を少なくできる。先述したノートンのブログなどを参考にしよう。
iPhoneを公衆Wi-Fiにつなぐ前にはセキュリティの確認を!
ドコモ、au、ソフトバンクなどの主要キャリアでは、独自に自社サーバーのセキュリティ対策を行っている。完全とはいい切れないが、キャリアの電波はある程度セキュリティ対策がなされていると思って良い。反対に出所のわからないWi-Fiへの接続には十分注意しよう。
【参考記事】スマホでWi-Fi接続する時のセキュリティ対策の基本
※データは2020年2月初旬時点での編集部調べ。
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文/ねこリセット