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実は間違っている人も多い!医師が教える健康効果を高めるサウナの入り方

2020.02.13

昨今、「サ活」いわゆるサウナを健康のためなどに定期的に利用することがブームとなっている。そんなサウナについて、今回はより「健康」を追求した場合、どのような入り方がおすすめか、お風呂・温泉と健康の関係を医学的に研究している医師の早坂信哉先生に聞いた。

サウナの最大のメリットは「温熱効果」

健康という観点から考えた場合、サウナのメリットはどこにあるだろうか? 早坂先生は次のように答える。

「サウナには『温熱効果』があり、体が温まることが最大のメリットです。体が温まり、全身の血管が拡がることで、血液の流れがとても良くなります。血液の流れが良くなると、疲労回復につながります。なぜなら、血液は人間の体にたくさんある細胞へ、酸素や栄養を送ったり、細胞が活動した後の二酸化炭素や老廃物を回収したりする役割を持つためです。

サウナはお風呂と比べ、水圧がかからず、温熱効果だけを得られるのが利点です。お風呂に入るとお湯の水圧がかかるため、年輩の方や心臓に持病がある方は、その水圧でちょっと息苦しさを感じることがあります」

サウナの「温熱効果」を高めるための入り方

サウナの温熱効果を高めるためには、どのような手順で入るといいのだろうか? 早坂先生は次の順に入るといいと話す。

1.シャワーやお風呂で軽く汚れを落としつつ体を温める。

2.しっかり体を拭いて、サウナのひな壇の下段からスタート。

3.慣れてきたら徐々に上段へ上がる。

4.額に汗をかいたら一度サウナから出る

「80℃で10分以内が目安ですが、湿度によっても変わりますので、額に汗をかいたら、汗が流れるほどになる前に一度サウナから出ます。ポイントは我慢しないことです」

5.水風呂、外気浴をしてクールダウン

「水風呂は冷たい、と感じる程度で十分なので、30℃程度のぬるま湯で十分です。シャワーでも代用できます。もっと冷たい水風呂が好きな方は、手足からかけ水をして少しずつ水に体を慣らしてから入ってください。水風呂が苦手な人は外気浴だけをおすすめします」

この1~5の手順を2~3回繰り返す。ただ、体調に合わせて無理せず1回で終了してもいいそうだ。

お風呂で温めてからサウナへ入るとより安全

サウナは、入り方によっては、血圧などに悪影響を及ぼすこともあるという。

「お風呂で2~3分、体を温めてからサウナに入ったほうが、血圧の急上昇を防ぎ、安全にサウナに入ることができます。お風呂は40℃までのぬるま湯にします。

またサウナから上がった後、38~40℃のぬるめのお風呂に2~3分浸かるのは、水圧によって下半身の血流を改善することもあり、おすすめです。

少し休んでから再びサウナに入るのはかまいませんが、やりすぎると疲れてしまうので、1回の入浴につき、サウナに入るのは2~3回くらいまでにしておきましょう」

またサウナ直後の水風呂については、早坂先生は特に注意が必要だと話す。

「サウナを出た直後に水風呂に入ると、血管が収縮し、血流が良くなる効果もありますが、とても冷たい水風呂に、熱いサウナからいきなり飛びこむと、心臓に負担がかかり、血圧も上がってしまい、非常に危険です。場合によっては不整脈や狭心症につながる可能性もあります。身体を冷ましたい場合には、先にご説明した30℃くらいのぬるま湯、または外気浴などがおすすめです」

早坂先生は、このサウナの直後の水風呂のほか、やってはいけないNG行為として、「長時間、複数回サウナに入ること」「飲酒後のサウナ」、サウナでの我慢比べなどの「競い合う行為」を挙げる。

サウナの効果と水分補給との関係

また、早坂先生によれば、サウナに入る前と出た後は水分補給が重要になるという。

「1回のサウナ入浴で約500mLの発汗があり、汗で失った水分とミネラルをしっかりと補給することが重要です。飲むものは、ミネラル入りむぎ茶がおすすめです。ノンカフェイン、無糖、カフェインゼロで、日常的な水分補給に最適な飲料です。血流改善効果があるという報告もあり、サウナに適しています。水を飲む場合も、ミネラルとともに摂取しましょう。ただ、ミネラルは一気に補給しても血液内に吸収された時にしか効果がありません。サウナの前後と休憩時に、コップ1杯を目安に水分補給をしましょう。

スポーツドリンクはより体内に吸収されやすく、エネルギー摂取も可能ですが、飲み過ぎると肥満や一過性の糖尿病のリスクがあるので、注意してください。また、牛乳などの冷たい飲み物を一気飲みすると、むくみの原因や血行不良を招くこともあるので、注意が必要です」

サウナを健康目線で、最大限に、安全に楽しむためのポイントを知ることができた。サウナでかえって健康を害するといったことのないように、ぜひ参考にして安全にサウナを楽しもう。

【取材協力】
早坂 信哉先生
東京都市大学教授、博士(医学)、温泉療法専門医。入浴や温泉に関する医学的研究の第一人者。テレビ、新聞や講演など多方面で活躍中。著書「最高の入浴法~お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案」(大和書房)など。
http://hayasakashi.wixsite.com/bath

取材・文/石原亜香利

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