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仏教との関わりが深い「花まつり」ってどんな行事?

2020.03.18

クリスマスやハロウィーンなど欧米のイベントが近年、盛り上がりを見せていますが、日本でも古くから親しまれてきた伝統行事が今も数多く受け継がれています。数ある日本の伝統行事の中から今回は、仏教と関わりが深い『花まつり』を掘り下げ、その歴史や意味を探ります。

花まつりとは

『花まつり』と聞いて、どのような行事であるのかすぐに分からない人もいるでしょう。しかし、日本人にかかわりの深い仏教にまつわる歴史の深い行事なのです。

仏教は、数ある宗教の中でも日本人とっては最も身近に感じられるものでしょう。仏教において、花まつりはお釈迦様と深く関係する行事なのです。

正式には灌仏会

『花まつり』とは、お釈迦様の誕生日を祝うため、全国の寺院で催される行事です。たいていは4月8日ですが、旧暦の4月8日や、あるいは5月8日に行う地域もあります。

花まつりという呼び名が定着しましたが、正式名称は『灌仏会(かんぶつえ)』です。また、浴仏会(よくぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、竜華会(りゅうげえ)などの別名もあります。

このように呼び名がたくさんあるのは、仏教にも宗派があるからです。宗派を問わず使える花まつりという呼称が、今ではこの行事を代表する名前になっています。

この花まつりは、仏教を建学の精神に掲げる幼稚園や学校の行事に取り入れているケースもあります。そのため、お寺以外でも花まつりに触れたことがある人もいるでしょう。

釈迦と灌仏会の始まり

お釈迦様が生まれたのは、今から2500年前といわれています。現在のネパールの南部にあった町・ルンビニの花園で、当時国家を形成していたシャーキャ族の王子として誕生しました。

王のシュッドーダナと、王妃のマーヤーの間に生まれた赤子は『シッダールタ』と名付けられ、王子として何不自由なく育てられたと伝わっています。

ところがシッダールタは成長するにつれ、人生の真実や無情、苦悩などに思いを巡らし、29歳になるとその地位をすべて捨てて出家します。その後、悟りを開いてブッダとなり、教えを広めたとされます。

灌仏会はこのお釈迦様の誕生を祝い法要を営む行事で、日本で灌仏会が初めて行われたのは606年、推古天皇の時代で、大和の元興寺(がんこうじ)で行われたといわれています。

どんなことをするの?

宗教にまつわる行事には、それぞれ決まった形式や使用する物などがあるものです。お釈迦様の誕生を祝う仏教の行事である花まつりでは、どのようなことをするのでしょうか。その内容について見てみましょう。

花御堂で行うお釈迦様のお祝い

花まつりが行われる花御堂(はなみどう)とは、無数の花で飾りつけた小さなお堂です。お釈迦様が生まれたルンビニの花園をイメージしています。

お寺の境内に花御堂を設え、たらい型の灌仏桶を甘茶で満たします。そして、その中央に誕生仏を安置するのです。

お釈迦様は、生まれてすぐに東西南北に7歩ずつ歩き、右手は天を、左手は地を指し「天上天下唯我独尊」と唱えたといいます。誕生仏のポーズは、その時の姿勢です。

欠かせないお茶「甘茶」

参拝者は、安置された誕生仏に、竹の杓で灌仏桶からすくった『甘茶』をかけます。それが、お釈迦様の誕生日を祝うための行為です。灌仏会の灌は、水を注ぐという意味です。

花まつりに欠かせない甘茶は、ヤマアジサイの変種で、ユキノシタ科の植物『アマチャ』の若葉を煎じた飲み物です。

甘茶は生薬としても知られ、無病息災をもたらす効果もあると信じられてきました。多くの寺院では、誕生仏にかけるためのものの他、飲み物としても参加者に甘茶を配ります。

稚児行列

お寺によっては、花まつりの際に稚児(ちご)行列を行います。花御堂に白い象をかたどった像を乗せ、それを引いた子どもたちがお寺周辺を練り歩くのです。

花まつりで白い象を使うのは、お釈迦様を身ごもる際のいい伝えに由来しています。

お釈迦様の母マーヤー王妃は、なかなか子どもを授かれなかったのですが、ある夜、右脇からお腹のなかへと、6本の牙を持った象が入ってくる夢を見て、その夢から覚めると、王妃は懐妊を確信したというものです。

象は、当時から神聖な生き物とされていました。また、白はけがれのなさを象徴しており、お釈迦様を宿したエピソードと相まって誕生を祝う花まつりにふさわしい動物として稚児行列に用いられるようになりました。

花まつりの豆知識

仏教にとって大切な行事である花まつりについて、興味深い言い伝えなどもあります。そこで、知って得する豆知識についても触れていきましょう。

名称の由来

花まつりという名称が用いられるようになったのは、明治時代です。606年に日本で初めて灌仏会が行われたという伝承を考えると、最近のことになります。

お釈迦様が生まれたルンビニという地は、ヒマラヤのふもとにあり、現在のネパール連邦民主共和国の南部に広がるターライ盆地の一部です。

お釈迦様が生まれたときのルンビニは花園として、多くの花が咲き乱れていたといわれており、このエピソードとに加え、お釈迦様の誕生日としている4月8日が桜の季節ということで、花まつりという呼び名が提唱され、広く一般に普及しました。

なぜ甘茶をかけるのか

花まつりで、花御堂に安置された誕生仏に灌仏桶からすくった甘茶をかけるのは、なぜなのでしょうか。

お釈迦様が生まれたとき、天から九頭の龍があらわれました。そして、お釈迦様の頭から甘露の雨を注いだという言い伝えに基づいています。

その雨がシッダールタ(お釈迦様が生まれたときに付けられた名前)を清め、悟りの道へと導いたと信じられていることから、無病息災にもつながる甘茶をかけるようになったようです。

構成/編集部

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