中国がお祭りモード一色に染まる、春節。実は、その時期は毎年異なるのをご存知だろうか?また、日本では春節を祝う風習はないが、各地の中華街を中心に本場の春節の雰囲気が味わえるイベントも開催されている。
そこで本記事では、2020年の春節の時期と日本国内で行われるイベントを紹介したい。
春節は中華圏の旧正月
春節とは、中華圏における「旧正月」を指す。中国では現在、日本と同じ太陽暦(グレゴリオ暦)が使われているが、それ以前は月の満ち欠けと太陽の動きを基にした「太陰太陽暦」が用いられていた。これを現在の暦と区別して「旧暦」と呼ぶ。旧暦の正月にあたるのが春節で、その時期は毎年異なるのが特徴だ。
春節はお休みなの?
中国では「労働契約法(労動合同法)」により、春節の前後7日間が祝日と定められている。大型連休となるため、帰省をする人や海外旅行に出かける人も増える時期だ。春節の期間は日本の正月のように、中国国内が「帰省ラッシュ」となり、交通機関が混雑する傾向にある。
中国以外の国も春節が休日に設定されている!?
日本では、春節(旧正月)は祝日になっていないが、中国に加え中華圏の国では祝日に設定されていることも多い。
各国で休みの日程は異なるものの、シンガポール・ベトナムなどの国でも春節の期間に祝日が設定されており、それぞれの国でお祝いムードとなり盛り上がりを見せる。特にシンガポールのチャイナタウンでは、街がライトアップされ、夜市や多彩な催しが行われるなど、特別なお祝いの雰囲気に包まれる。
2020年の春節、期間はいつからいつまで?
春節の時期は「太陰太陽暦」を基に、前年の12月に中央政府(国務院)から正式な日程が発表される。
2020年の春節は、1月25日。その前日、大晦日にあたる1月24日から7日間(1月30日まで)が祝日に設定されている。ちなみに2019年は、2月5日が春節だったため昨年よりは10日ほど早かった。
春節期間中に日本で行われるイベント
実は日本でも春節期間中、三大中華街を中心に春節を祝うイベントが開催されている。本場中国の春節の雰囲気を味わいたい方は、ぜひ足を運んでみよう。
横浜中華街
横浜中華街では、2020年1月25日(土)~2月8日(土)に春節のイベントを開催する。1月24日(金)24:00からウカウントダウンが行われ、1月26日(日)には祝賀パレード「祝舞遊行(しゅくまいゆうこう)」を実施。日本ではなかなか味えない春節の雰囲気を体感できる。
神戸南京町
神戸の中華街として知られる南京町でも、本場中国の春節をアレンジした「春節祭」が開催される。1987年から開催されている同祭は、1997年に神戸市の地域無形民俗文化財に認定された。プレイベントを含めると4日間開催され、「福州龍舞パレード」「獅子舞」「舞踊」など、日ごとにさまざまな催しが用意されている。
長崎ランタンフェスティバル
長崎では2020年1月24日から2月9日に、中華街を中心とした市内で色鮮やかなランタンが飾られる「ランタンフェスティバル」が開催される。同イベントで飾られる中国ランタンは、大小合わせておよそ1万5000個。中には10mに及ぶランタンも登場する。非日常的な気分が味わえるはずだ。
文/oki