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シニア世代の消費動向、孫にかける費用は年間平均15.1万円、旅行やネット通販に使った金額は?

2020.01.20

「老後2000万問題」が注目された昨年2019年。人生100年時代をどうやって豊かに生き抜いていくのか、そのために資産をどのように運用していくべきか、考えるようになった人は少なくないはずだ。

そこで今回、大和ネクスト銀行によるシニア予備軍とシニアを対象にした「シニアライフ」に関する意識調査が実施されたので、その結果を結果を紹介していきたい。

なお本調査は、全国50歳~79歳の男女1,000名を対象にして、2019年11月18日~11月19日の2日間かけて行われた。

シニア予備軍のシニアライフ予想 「ハッピーライフ」を予想する人は55% 資産形成に取り組む人では62%

全国のシニア予備軍(50歳~59歳)とシニア(60歳~79歳)の男女(全回答者、計1,000名)を対象に、シニアライフの予想と実感を尋ねる調査が行われた。

まず、シニア予備軍(336名)を対象に、シニアライフ(60歳以降の生活)は、どのような生活になると思うか予想を尋ねる調査が行われたところ、『ハッピーライフ』(「ハッピーライフに近い」と「どちらかといえばハッピーライフに近い」の合計)は55.1%、『ミゼラブルライフ』(「ミゼラブルライフに近い」と「どちらかといえばミゼラブルライフに近い」の合計)は44.9%となった。

2018年の調査結果をみると、『ハッピーライフ』を予想したシニア予備軍は53.9%となっており、2019年も、半数以上のシニア予備軍が、自身の老後は明るいシニアライフになると予想しているようだ。

また、資産形成状況別に『ハッピーライフ』を予想した人の割合をみると、資産形成に取り組んでいる/いたシニア予備軍では61.8%、資産形成に取り組んでいないシニア予備軍では42.2%と19.6ポイントの開きがみられた。

2019年は“老後資金2,000万円問題”が話題になった。シニアになる前から資産形成に取り組んだ人のほうが、明るいシニアライフをイメージできているようだ。

シニアのシニアライフ実感 「ハッピーライフ」を実感する人は80% 2018年と同水準の結果に

次に、シニア(664名)を対象に、シニアライフはどのような生活か実感を尋ねる調査が行われたところ、『ハッピーライフ』は79.7%、『ミゼラブルライフ』は20.3%となった。幸せなシニアライフを送れているシニアが多いようだ。

2018年の調査結果をみると、『ハッピーライフ』は78.9%、『ミゼラブルライフ』は21.1%と、2018年から大きな変化はみられなかった。

2019年は10月に消費税が8%から10%に上がったが、シニアライフの暮らし向きには大きな変化はなかったのではないだろうか。

また、資産形成状況別に『ハッピーライフ』を実感している人の割合をみると、資産形成に取り組んでいる/いたシニアでは81.3%、資産形成に取り組んでいないシニアでは74.9%となり、資産形成に取り組んでいるシニアのほうが高い傾向がみられた。

シニアライフに向けての資産形成 シニアの31%が「株式投資」を利用

資産形成に取り組むシニア予備軍のほうがシニアライフは『ハッピーライフ』になると予想し、実際に、資産形成に取り組んだシニアのほうが『ハッピーライフ』であると実感していることがわかった。それでは、シニアやシニア予備軍はシニアライフに向けてどのような資産形成に取り組んだのだろうか。

全回答者(1,000名)を対象に、シニアライフ(60歳以降の生活)に向けて、どのような資産形成に取り組んでいるか/いたか尋ねる調査が行われたところ、「円預金」が最も多く60.4%。

次いで、「株式投資(国内・海外)」が26.5%、「貯蓄性のある保険(年金保険、養老保険・一時払終身保険など)」が20.7%、「投資信託(J-REIT含む)」が18.9%となった。

世代別にみると、「円預金」(シニア予備軍54.5%、シニア63.4%)のほか、「株式投資(国内・海外)」(シニア予備軍18.2%、シニア30.7%)や「投資信託(J-REIT含む)」(シニア予備軍14.3%、シニア21.2%)ではシニアのほうが取り組んでいる/いた割合が高くなっている。

円預金のような安定的な資産運用だけではなく、株式投資や投資信託といった積極的な資産運用もシニアのほうが利用していることがわかった。

2019年、シニアが「旅行」に費やした金額 平均19.9万円

シニア予備軍やシニアは、2019年の1年、どのようなことにお金を費やしたのだろうか。

全回答者(1,000名)を対象に、2019年の1年間に、旅行や趣味、デート、アンチエイジングにいくらくらいお金を費やしたか尋ねる調査が行われたところ、平均額(0円との回答者も含めて算出、以下同様)は、「旅行」で18.1万円、「趣味」で12.4万円、「デート」で1.3万円、「アンチエイジング」で2.5万円となった。

また、「ネット通販」に費やした金額を尋ねる調査が行われたところ、平均額は12.0万円だった。2018年の調査結果と比較すると、「趣味」に費やした金額では、2018年10.6万円→2019年12.4万円と1.8万円増加し、「ネット通販」に費やした金額では、2018年9.2万円→2019年12.0万円と2.8万円増加していた。

世代別に平均額をみると、「旅行」ではシニア予備軍は14.7万円、シニアは19.9万円とシニアのほうが多くのお金を費やしていることがわかった。

また、「ネット通販」についてみると、シニア予備軍は12.5万円、シニアは11.8万円と大きな差はみられなかった。

最近ではスマートフォンを使いこなすシニアも珍しくなく、“デジタルシニア”といった言葉もあるが、シニアもシニア予備軍と同じくらいネット通販を利用しているのではないだろうか。

2018年の調査結果と比較をすると、シニア予備軍もシニアも「ネット通販」に費やした金額が増加しており、シニア予備軍では2018年9.1万円→2019年12.5万円と3.4万円増加、シニアでは2018年9.2万円→2019年11.8万円と2.6万円増加となっていた。

2019年1年「孫消費」に費やした金額 平均15.1万円 2018年より3.8万円アップ

また、孫がいる人(397名)を対象に、2019年1年間に「孫消費」にいくらくらいお金を費やしたか尋ねる調査が行われたところ、「5万円未満」が30.7%、「5万円~10万円未満」が20.7%、「10万円~20万円未満」が24.4%となり、平均額は15.1万円だった。

孫を喜ばせようとプレゼントを用意したり、一緒にショッピングに行き色々と買ってあげたりしているシニアもいるのではないだろうか。

2018年の調査結果と平均額を比較すると、2018年11.3万円→2019年15.1万円と3.8万円増加。2019年は、2018年よりも財布の紐が緩んでしまったようだ。

キャッシュレス・ポイント還元の利用率 シニア予備軍76% シニア69%

2019年は、10月の消費税増税と同時に、対象のお店でキャッシュレス決済をすると決済額の5%(または2%)のポイントが還元(または即時値引き)される“キャッシュレス・ポイント還元事業”が始まった。

そこで、全回答者(1,000名)を対象に、キャッシュレス・ポイント還元をどのキャッシュレス決済で利用しているか尋ねる調査が行われたところ、「クレジットカード」が最も多く64.8%、次いで、「電子マネー」が34.4%、「QRコード決済」が17.9%となり、キャッシュレス・ポイント還元を利用している人の割合は71.1%だった。

世代別にみると、「QRコード決済」はシニア予備軍で26.2%、シニアで13.7%となった。また、キャッシュレス・ポイント還元を利用している人の割合は、シニア予備軍で76.2%、シニアで68.5%だった。

シニア予備軍が2019年、楽しんだこと1位「スポーツ観戦」

全回答者(1,000名)を対象に、2019年に楽しんだことを尋ねる調査が行われた。

まず、シニア予備軍(336名)が2019年に楽しんだことをみると、1位「スポーツ観戦(テレビ観戦含む)」(63.1%)、2位「旅行」(62.2%)、3位「嗜好品(コーヒー、紅茶、お酒、葉巻など)」(38.7%)となった。

2019年はラグビーワールドカップが大いに盛り上がった。ラグビー日本代表に夢中になったというシニア予備軍は多いのではないだろうか。

男女別にみると、「スポーツ観戦(テレビ観戦含む)」(男性66.7%、女性59.5%)や「ドライブ」(男性28.0%、女性17.9%)では男性のほうが高く、「ドラマ鑑賞」(男性22.0%、女性38.7%)や「音楽鑑賞」(男性24.4%、女性35.1%)、「映画鑑賞」(男性26.8%、女性32.1%)では女性のほうが高くなった。

次に、シニア(664名)が2019年に楽しんだことをみると、1位「旅行」(69.7%)、2位「スポーツ観戦(テレビ観戦含む)」(65.4%)、3位「嗜好品(コーヒー、紅茶、お酒、葉巻など)」(38.0%)となった。

男女別にみると、「スポーツ観戦(テレビ観戦含む)」(男性71.1%、女性59.6%)や「ウォーキング・ランニング・マラソン」(男性29.5%、女性19.0%)では男性のほうが高く、「ドラマ鑑賞」(男性27.1%、女性34.6%)や「家庭菜園・ガーデニング」(男性21.1%、女性29.5%)では女性のほうが高くなっていた。

2019年に開催されたラグビーワールドカップを「楽しんだ」 シニア予備軍56% シニア59%

スポーツ観戦を楽しんだシニア予備軍・シニアが多いことがわかったが、2019年、日本で開催されたラグビーワールドカップを楽しんだ人はどのくらいいるのだろうか。

全回答者(1,000名)を対象に、ラグビーワールドカップの観戦をどのくらい楽しんだか尋ねる調査が行われたころ、シニア予備軍(336名)では、『楽しんだ』(「非常に楽しんだ」と「やや楽しんだ」の合計)は56.3%、『楽しんでいない』(「あまり楽しんでいない」と「全く楽しんでいない」の合計)は43.8%となった。

一方、シニア(664名)では、『楽しんだ』が59.2%、『楽しんでいない』が40.8%という結果に。シニア予備軍やシニアの多くが、ラグビー日本代表の活躍に胸を躍らせたようだ。

また、今年2020年は、いよいよ東京オリンピックが開催される。

そこで、全回答者(1,000名)を対象に、東京オリンピックの観戦はどのくらい楽しみか尋ねる調査が行われたところ、シニア予備軍(336名)では、『楽しみ』(「非常に楽しみ」と「やや楽しみ」の合計)は56.8%、『楽しみではない』(「あまり楽しみではない」と「全く楽しみではない」の合計)は43.2%となった。

一方、シニア(664名)では、『楽しみ』が62.8%、『楽しみではない』が37.2%という結果に。東京オリンピックの観戦を楽しみにしている人の割合はシニア予備軍よりシニアのほうが高い傾向にあるようだ。

シニア予備軍が2019年、面白いと思ったドラマ 3位「ノーサイド・ゲーム」、2位「まだ結婚できない男」、1位は?

全回答者(1,000名)を対象に、2019年、面白いと思ったドラマを尋ねる調査が行われた。

まず、シニア予備軍(336名)についてみると、1位「ドクターX ~外科医・大門未知子~」(24.7%)、2位「まだ結婚できない男」(22.0%)、3位「ノーサイド・ゲーム」(19.9%)、4位「同期のサクラ」(17.9%)、5位「凪のお暇」(16.7%)となった。

男女別にみると、男女とも「ドクターX ~外科医・大門未知子~」が1位になっているが、男性では「ノーサイド・ゲーム」(20.8%)も、女性では「凪のお暇」(28.6%)もドクターXと同率で1位になった。

次に、シニア(664名)についてみると、1位「ドクターX ~外科医・大門未知子~」(31.0%)、2位「なつぞら」(25.9%)、3位「相棒season17」(25.8%)、4位「相棒season18」(25.6%)、5位「科捜研の女 season19」(24.5%)となった。ドクターXは、2年ぶりの放送だったが、シニア予備軍・シニアの両方で1位を獲得しており、2019年も失敗はしなかったようだ。

男女別にみると、1位は男女とも「ドクターX ~外科医・大門未知子~」だが、2位は男女で異なり、男性では「相棒season17」(25.3%)、女性では「なつぞら」(26.8%)が2位だった。

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