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節分というと恵方巻や豆まきのイメージが強いですが、なぜそれらの食べ物を食べる習慣があるのかご存知でしょうか。節分の食べ物の由来を知ることでもっと節分を楽しめるはずです。子どもともっと節分を楽しむために、節分の食べ物について紹介していきます。
節分は何のための行事?縁起や豆まきの意味を解説
お正月が過ぎると一気に世間は節分モードに変わります。子どものときから親しみ深いイベントではありますが、節分がどういう行事なのか知らないまま過ごしている人もいるのではないでしょうか。
節分の食べ物について紹介する前に、節分そのものについて知っておきましょう。
節分は日本古来の伝統的な風習です。豆まきをしたり、恵方巻を食べるイメージ がありますが、なぜ豆まきをしたり恵方巻を食べるのか、子どもに問われたときに答えられるで...
節分とは「季節の変わり目」の意味。立春の前日に健康を願って行われる
昔は、立夏・立秋・立冬などの季節の変わり目の前日を節分と呼び、春夏秋冬それぞれに節分がありました。今でこそ1月が年始とされていますが、昔は春の始まり『立春』から新しい年が始まるとされていたのです。
その立春の前日にあたる節分の日に、豆まきで鬼(病気)を祓うことで新しい年の健康を願うようになったのが今の節分の始まりです。
節分の豆まきは厄(鬼)を祓う風習が起源
今でも行われている豆まきは、昔の人が病気を鬼に見立てて厄を祓う目的から始まったといわれています。
豆まきに福豆が使われているのは、昔から穀物には精霊が宿るとされており、その中でもサイズの大きい大豆には鬼を祓うくらい精霊が宿っていると考えられていたためです。節分では、大豆を炒った福豆が使用されています。
2月に家族で楽しめるイベントには節分があります。皆で豆まきをする家庭も多くありますが、せっかく豆まきを行うなら、子どもと一緒に意味を考えて行うのもよいでしょう。...
節分の食べ物が持つ意味や由来。地域による違いは?
節分は鬼退治の豆まきもイベントの一つですが、恵方巻や福豆といった節分ならではの食べ物が食べられるのも醍醐味です。
今では定番として食べられている恵方巻や福豆ですが、節分に食べるのにはきちんとした意味や由来があります。子どもに聞かれたときに答えられるよう、覚えておくとよいでしょう。
節分の食べ物1:恵方巻はその年の恵方を向き、切らずに食べる
節分に食べる恵方巻は、その年の恵方に向かって恵方巻を食べることで病気をせず、幸福が訪れることから、江戸時代末期頃から食べられていました。
もともとは関西を中心に流行していたといわれていて、巻き寿司を食べるのは福を巻き込むからという意味があります。
恵方巻を食べるときは黙って丸かじりするのがルールです。しゃべってしまうと運が逃げてしまうことから、黙って食べるようになりました。
恵方巻は長いので切りたくなりますが、切ってしまうと縁も同時に切れてしまうといわれています。そのまま丸かじりして食べましょう。
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節分の食べ物2:大豆は一年の健康を願って年の数だけ食べる
節分で鬼退治として撒いた福豆は、食べることでより運を強くするといわれています。福豆を食べることで、体内からも病気を追い出すとともに、一年の健康を祈るという意味があるのです。
年の数だけ食べるとされている大豆ですが、実は年の数+1個を食べるとされています。というのも節分を節目に、新しい年が始まるという意味から、1個余分に食べるというわけです。
年齢を重ねると大豆を食べるのが苦しくなる人が増えてくるかもしれませんが、その場合は福茶を飲んでもOKです。
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節分の食べ物3:いわしは焼魚の煙で鬼を退散。ヒイラギと一緒に飾る地域も
いわしは焼くと煙が出やすく、煙で鬼が近寄らなくなることから節分にはいわしを食べることが縁起が良いとされています。現在は焼き魚にこだわらず、生姜煮やつみれ汁で食べるのも一般的。
また、魔除けの意味で玄関先などにいわしとヒイラギの葉を合わせた柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る地域もあり、節分といわしは意外にもメジャーな組み合わせです。
節分といえば「豆まき」や「恵方巻き」を連想する人も多いだろう。しかし、一部の地域では「いわし」を飾ったり食べたりする風習があるのをご存じだろうか。 本記事では、...
節分の食べ物4:具沢山のけんちん汁は体を温める関東由来の郷土料理
関東では節分にけんちん汁を食べる家庭も少なくありません。
けんちん汁とは、大根やにんじん、こんにゃく、豆腐などを油で炒め、醤油で味付けした具沢山の汁物で、冬の寒い時期に体を温める食べ物として節分にも定着しました。
鎌倉の建長寺で作られていた「建長汁」を発祥とする説が有力です。
節分の食べ物5:蕎麦(そば)は長寿を願って食べる縁起物
節分は、立春(旧暦における一年の始まり)を迎える行事であることから、年越しの意味でそばを食べることが江戸時代から行われてきました。
現在でも長野や島根などのそばが有名な地域では節分にそばを食べる風習が残っています。
節分の食べ物が手軽にできるお料理レシピ
毎年の恵方巻や福豆に飽きてしまった人のために、節分に向けたレシピを紹介します。簡単に作れるレシピなので、お子さんとも一緒に作って楽しんでみてください。
酢飯と具材をラップで巻き込んで作る簡単・恵方巻
恵方巻はラップで簡単に作ることができます。7つの具材が主とされている恵方巻ですが、自宅で楽しむ場合はこだわりすぎず、自分の好きな具材を入れて作りましょう。
- にんじんを細かくみじん切りにします。
- 耐熱皿に鶏ささみ、にんじんをのせてまんべんなくお酒と塩をふって、ラップをかけて3分間電子レンジにかけます。
- 卵を溶き、フライパンに流し入れたら、ポロポロになるよう混ぜながら炒めます。
- 卵を炒め終わったら、酢飯に混ぜて切りながら混ぜます。
- ラップの上に海苔の上に混ぜた酢飯と具材をのせて、具材が動かないよう押さえながら巻いていきます。
一気に巻くのではなく、左右交互にギュッと押さえながら巻いていくときれいに巻くことができます。
節分で余った大豆とホットケーキミックスで簡単・福豆クッキー
節分で使用した大豆が余ったらお菓子にするのがおすすめです。ホットケーキミックスを用意するだけで簡単にクッキーを作れます。
- すり鉢に大豆を入れて細かくなるまですりつぶします。
- ホットケーキミックスと大豆、バター、きなこを加え、ポロポロした状態になるまで混ぜます。
- 豆乳を加えて生地がまとまるまで混ぜ合わせましょう。生地が固まったら10分ほど冷蔵庫で冷やします。
- 生地が冷えたらクッキーの形にちぎり、クッキングシートの上に並べます。
- 180°に予熱したオーブンで15分焼いたら完成です。
大豆の食感が味わえるクッキーです。簡単に作れるので、おやつ代わりにもよい一品ですよ。
文/編集部