就職に有利な世界の大学トップ500
必ずしも、評判のいい大学が「就職に有利」というわけではないことが、世界大学評価機関の英国クアクアレリ・シモンズ社が発表した『卒業後に雇用に強い大学トップ500』で明らかになった。今回、日本でトップとなったのは東京大学(世界23位)続いて、早稲田大学(世界34位)という結果に。
トップに輝いたのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)。スタンフォード大学は第2位、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は第3位に入った。下記の一覧表の通り、世界大学就職ランキングは、QS世界大学ランキングとは大きく相違していることがわかる。
とりわけ、アジアでトップの大学がヨーロッパでも一流の大学を抜いて上位に入っている。この大学就職ランキングを見ると、素晴らしい評判と研究結果を持つ大学と、就職に強い大学とが比例するわけではない。
QSの調査責任者ベン・ソーター(Ben Sowter)氏は、
「東京大学は日本国内、そして国際的にも雇用者からの評判は高く、特に、東京大学が世界15位と高いランキングを獲得したのは、 雇用者の評価。これは弊社がこのランキングを選出するのに使用する5項目の中の一つです。
また東京大学が、世界19位に輝いた 卒業生の活躍 は、今までの東京大学の卒業生の成功が寄与しています。東京大学の大学就職ランキングでの順位は 世界大学ランキング の順位とほぼ同等である一方で、早稲田大学、慶応大学、東京工業大学、一橋大学は、この大学就職ランキングでより高い評価を受けています。
この表を見ると、日本の大学の就職ランキングの順位は世界大学ランキングの順位と大幅に相違しており、就職に焦点を当ている有望な学生に新たな視点を提供しています」とコメントしている。
ヨーロッパは、多くの大学は2年未満のプログラムでアメリカに比べて短期間で学位を取得することができる。国際的なカリキュラムを重視しているのも特徴だ。また、先日イギリス政府はイギリス国内の大学で大学院レベルの学位を取得した外国人に対して、2年間のビザを発給することを発表した。これにより、イギリスで学んだ留学生がイギリス国内で就職活動をする時間が大幅に増加した。
アジアの大学でMBA、修士号を取得する学生は増加傾向にある。今後多くのビジネスチャンスを期待できるアジアで学び、将来のキャリアアップを目指す人も多いという。
構成/ino