2020年3月14日にJRグループのダイヤが改正される
新年を迎え、いよいよオリンピックイヤーの2020年がスタートした。鉄道業界も2020年に向けて今まで様々な革新が行われてきたが、今年の3月に行われるダイヤ改正は久しぶりにトピックスあふれる改正となる。
東京では山手線京浜東北線に新駅「高輪ゲートウェイ」が開業し、新しい街が誕生するだけでなく、今までにない豪華な車内設備を兼ね備えた特急車両が登場する。
関東圏からもアクセス至近で一足先に春を感じられる河津桜や温泉、夏には青い海とレジャースポットの多い伊豆。一方で新東名と伊豆縦貫道の開通によって車でのアクセスも改善されたものの、ハイシーズンはどうしても渋滞に悩まされるのも伊豆への旅行だ。
そこで便利な手段となるのが、渋滞知らずで原則時間通りに発着可能な鉄道だが、伊豆を走る特急列車2020年3月14日、ダイヤ改正に合わせて革新的な新型車両が登場する。
3月14日から都心~伊豆急下田間で運転開始する「サフィール踊り子」
都心~伊豆急下田には現在、特急踊り子号と観光利用を意識した特急スーパービュー踊り子号が毎日運行されている。ただ踊り子号に使用されている車両は国鉄時代の製造、スーパービュー踊り子号でも約30年前に登場と老朽化が否めなかった。そんな伊豆へのアクセスを改善、そして新しい旅を提案してくれるのが「サフィール踊り子」だ。
列車愛称名の考え方である「宝石のサファイヤ」をイメージした車体ロゴ
超絶ラグジュアリー!「プレミアムグリーン車」、「グリーン個室」
「サフィール踊り子」は特別な予約手続きが必要な観光列車タイプの列車ではなく、通常の特急と同じシステムでチケットの購入が可能な特急列車としてデビューする。デビュー日はダイヤ改正初日の2020年3月14日だ。
「サフィール踊り子」に込められた魅力は、これまで伊豆エリアを走っている特急列車たちとは大幅に異なるポイントだらけ。
8両編成で構成される「サフィール踊り子」には、何と普通指定席が1席もなく、全車グリーンという豪華編成になっている。さらに、グリーン車のワンランク上である「プレミアムグリーン車」を新たに開発し、伊豆急下田方の1号車に連結している。
2〜3号車は4名と6名用のグリーン個室を設えて、グループ旅行に最適な設備となっている。5〜8号車は「サフィール踊り子」の中では最もオーソドックスなクラスとなるグリーン車が連結されている。
JR東日本のグリーン車は一部を除いて2+2のシート配置を行なっており、ほかのJRで見られる2+1配置ではなかったが、「サフィール踊り子」では2+1配置を採用し、ゆったりとした空間を作り出している。
現在走行中のスーパービュー踊り子号のグリーン車も2+1配置、グリーン個室と観光ニーズを意識した設備があるが、スーパービュー踊り子号は二階建て構造のグリーン車のため、眺望が良いものの天井が低く、圧迫感を感じる人も少なくない。グリーン個室に関しては階下に位置していたため、プライベート空間は確保されるものの、車窓や天井の高さといった点でやや残念なポイントがあった。
一方で「サフィール踊り子」は二階建て構造をやめて天井高が高くなっただけでなく、車両には大きな窓に加えて天窓を取り付けて自然光がふんだんに降り注ぐ明るい車内に仕上がっている。