先に紹介したエスビー食品「けんちんうどん」。続いて姉妹品「カレーうどん」をご紹介しようとした矢先、何と「けんちんうどん」も「カレーうどん」も公式サイトには〝在庫なし〟(2019年12月13日現在)との切ない表示が……。まったくもって残念(要因は*1)ではあるが、2020年冬季に希望をつなげようではありませんか。
そこで今回は、購入可能な「ホンコンやきそば」を取り上げ、万事丸く収めたい。絶品「カレーうどん」を待ち望まれていた方、お許しいただきたい。
(*1)この度の令和元年台風第19号におきまして、弊社の協力工場(栃木県佐野市)が被災致しました影響で、冬季限定販売の「けんちんうどん」・「カレーうどん」の今季の製造・生産を終了させていただくこととなりました
宮城、大分、北海道のソウルフードか?
商品の宣伝文句は、<レトロ感覚の昔ながらの味わいが楽しめる焼きそばです。味付け油揚めんですので料理に手間がかかりません。味はもちろんエスビーならではの味、ウスターソースに豚肉、煮干し削りぶし、昆布エキスを使用し、さらに香辛料をミックスさせ熟成させたものです。別添にかやく(ごま・青のり)がつき、おいしさが倍加します。めんのこしが違います。宮城県、大分県の一部、および北海道で発売されています>とある。
中華コック長(と書いてある)のイラストが素敵すぎるパッケージ。当初は1964年の全国販売だから、何と半世紀以上のロングセラー。察するに、宮城、大分、北海道のソウルフード。東京人よ、侮るな。
商品の特徴は3つ。
・今やレトロ。珍しい油つけ油揚げ麺
味つけ、調理済みだから味にムラがありません。そのまま食べても◎
・なぜかクセになる、独特の風味と歯ごたえ
何とも言えない香辛料の香ばしさと麺の食感を堪能!
・かんたん調理、フライパンで手間いらず
必要なのはフライパンだけ! お湯で麺をほぐすだけであっという間に完成!
そう、別添えのソースは付属せず、すでに味付き。だからまんまポリポリたべてもおいしいのである。酒のあてに相性良し。
説明書には、作り方はフライパンで200ccの水を沸騰させて、麺を入れて箸でよく返す。そして水分がなくなるまでほぐすとある。
だが、ここは個人的に一家言、お伝えしたい。
水は180ccほど、沸騰して麺を入れたらフライパンに蓋をして蒸す。2分経過したら、今度はひっくり返して、3分ほど蒸す。そして、蓋を取って水分を飛ばすのだが、大事なことは〝焼き切る〟こと。少しでも水分が残っていると味がブレるので、きっちり焼き切る。仕上げにごま油かオリーブで麺をコーティングすれば、ライバルを寄せ付けないうまさ。マジでうまい。
仕上げに忘れちゃならない、別添えふりかけ。スパイシーでうまし。
素のまんまでも、もやしや肉を添えてもバランス良し
素のまんまでも十分においしいが、仕上げにもやしをいれるとモチッと感とシャキッと感が相まってさらにうまい。目玉焼きトッピングも絶妙。後のせで牛肉やエビのオイスター炒めを添えたら見た目も味も格段に上がるんだが、それは時間の余裕がある時にお試しを。
熱々をほおばる。冷めたら味が数段落ちるんで。寡黙に食べるのが正しい。食後の一杯は、烏龍茶かジャスミン茶がおすすめ。口中さっぱりと。インスタント麺でここまで世界を広げられる商品は、そうはない。ロングセラーたるワケがここにある。
さて、いかがだったろうか、「ホンコンやきそば」。近頃、〝焼きそば〟も個性派が現れて、マーケットは活況呈している様子。2020年は、もしやトレンド入り果たすかも。気に留めておいて損はしないキーワードなのである。
ここで取り上げた商品は、エスビー食品オンラインショップにて購入可能。
『ホンコンやきぞば(30食入り)』2754円(税込)
なお、またもや売り切れていたらごめんなさいね。
ちなみに今回の撮影も、DIME1月号付録「簡易スマホジンバル」で行ないました。
文/堀田成敏