通販で、物が届いて中身を確認してから支払いができる「代金引換」は、便利だけど手数料がかかる。そう思っているのは、利用する個人だけでなく通販ショップも同じなはず。
「もし代金引換が廃止されたらどうするか」の観点を含んだ、決済手段に関する意識調査結果を、バンドルカードを運営する株式会社カンムが12月6日発表した。
調査対象は10代、20代の1,329人であるため若い世代の決済に関する考え方がわかる結果となっている。
代金引換の利用経験率は60%。うち55%はクレジットカードを持っていない
調査結果によれば代金引換の利用経験率は60%あり、うち55%に人はクレジットカードを持っていないため利用したとのこと。
引用元:決済手段に関する意識調査/カンム(以下、カンム調査結果)
クレカがあるけど使いたくないという回答が13%、商品確認後にお金を払いたかったからという回答が18%あることにも注目したい。デジタルネイティブな世代で、インターネット上での顔が見えないコミュニケーションでもあまり抵抗を感じない世代でも、少数とはいえ不安に感じる人がいることがわかる。
代金引換が廃止されたら使いたい支払手段の最多は、請求書や支払票によるコンビニ払い
「代金引換が廃止されたら困るか」の質問では過半数の54%の人が「困らない」と回答している。代替手段として一番多いのは請求書や支払票を使ったコンビニでの支払。
調査結果に明確な記載がないが、請求書は商品に同梱されている払込用紙を使っての後払い。支払票は、通販ショップから指定される番号をコンビニに設置されている端末で支払う前払いの方法がある。
クレジットカードを使った支払いよりもコンビニ払いの方が代替手段に選ばれているのが興味深い。
そもそもクレジットカードを持たない人が55%いるための結果だといえるが、これらの回答の裏には通販サイトにカード番号を入力するのは、セキュリティで不安があるという傾向がありそうだ。デジタルネイティブだからこそセキュリティに気を使っているともいえる。
■コンビニ支払票払いの例(ローソンの場合)
少し古い画像だが、コンビニ支払票は図のようなもの。通販ショップから伝えられた番号などを専用端末に入力し、出力された支払票をレジに持ち込んで支払う。
■後払いサービスの例
後払いは、電気やガスの請求書と同じように、コンビニのレジに持ち込んで支払う払込用紙を使って支払う方法がある。実際のサービスとしては「NP後払い」や「atone」がある。
atoneはスマホアプリを使って決済を行う後払いサービス。通販ショップが対応していないと使えない。また代金の支払いは、コンビニで支払う払込用紙を使う方法の他、コンビニ払いや口座振替にも対応している。
引用元:atone
文/久我吉史