ネット販売限定、数量限定、しかも冬季限定。どんだけ限定か。この瞬間に買わなければ、次はいつ買えるか分からない(*1)、「けんちんうどん」をご存知だろうか? 発売しているのは、カレーで馴染み深いエスビー食品。まさに、知る人ぞ知る逸品なわけで、世のうどん好きに是非とも一度は味わっていただきたく、いつか食べてほしい気持ちでご紹介したい。
(*1)この度の令和元年台風第19号におきまして、弊社の協力工場(栃木県佐野市)が被災致しました影響で、冬季限定販売の「けんちんうどん」・「カレーうどん」の今季の製造・生産を終了させていただくこととなりました
煮込み時間が短縮傾向にある時代に、余裕をかます7分〜8分
商品の宣伝文句は、<煮込めば煮込むほど美味しいけんちんうどんです。コシのある麺とだしの効いたつゆが決め手の本格けんちんうどんです。お好みの具をたっぷり入れてお召し上がりください。中身は味付油揚げ麺(うどん)と液体だしです>とある。
確かに、袋から取り出した麺はコシがありそうな極太麺。太さ、およそ3ミリ。何でも〝味付け油揚げめん〟だそうで、太さも味つけもコダワリありとみた。
一般的な「けんちんうどん」は、肉や根菜類がたっぷり入ったものが多いが、ここではシンプルに、仕上げにネギを添えるだけにした。煮込むこと、約5分。湯が白濁してきて、とろみも出てきて良き塩梅なのだ。麺にこだわる中華麺は2分前後でも十分なのに、この時間のかけよう、時短・効率重視の時代に何とも贅沢ではないか。
これまでの経験上、推奨の煮込み時間〝7分〜8分〟はちと長い。まったくもって好みの問題なのだが、芯が少し残る、アルデンテが一番の醍醐味だと思う。食べ進めていくうちに、柔らかさが出てくる一期一会、たまらん。火を止める直前に別添えのスープを入れて、器に盛れば完成だ。
この味わい、寒い時期こそのありがたみ。自分流にアレンジあれ
薬味があるだけで風味が増すので、冬の時期にはゆずなんかもいい。寒さ凍える時は、卵を煮込むとよろしい。何だか、魯山人ばりの一家言ではあるが、ようはそれほどうまいんである。
麺を持ち上げた時の重量感は、うどんならではのもの。スープは醤油ベースであっさりと。さらに、あっさりと仕上げるなら、麺を茹でた汁は使わずに、別途、湯でスープをこさえるとすっきりさが増す。
さて、いかがだったろうか、幻になりつつあるエスビー食品「けんちんうどん」。姉妹品には、これまた身悶える「カレーうどん」「ホンコンやきそば」があり、機会があればこちらもご紹介したい。どこかのイイね!を押すといいのかな。
ここで取り上げた商品は、エスビー食品オンラインショップでチェック。
『けんちんうどん(30食入り)』2786円(税込)
ちなみに今回の撮影は、DIME1月号付録「簡易スマホジンバル」で行ないました!
文/堀田成敏