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通でも知らない!?意外と間違えやすいワインのNGマナー

2019.12.13

忘年会や新年会、クリスマスなど、年末年始は何かとワインを飲む機会が増えるタイミング。多くの人に親しまれているワインだが、自宅やカジュアルなお店で飲みなれていても、意外と正式なマナーには自信がない、という人も少なくないのではないだろうか?

そこで今回、ワイン保管のプロ『寺田倉庫』に所属する一流ワインソムリエ・安田海氏が監修した「正しいワインのマナー」を紹介していきたい。

今さら聞けない!これを知れば通?~ ワインの基礎講座 ~

■POINT1:ワインの品質を確認すべし!

高級なレストランでワインを注文すると、ソムリエからテイスティングを求められることがある。これは「ホスト・テイスティング」といい、注文したワインが間違っていないかをラベルで確認する他に、味や香りに異常がないかを確かめるためのもの。

そのため、思っていた味と違うからという理由で交換してもらうのは、マナー違反になる。基本的にテーブルの主催者、もしくはエスコートしている男性が行う。

<ホスト・テイスティングの手順>

(1)見た目を確認

ラベルを見て、注文通りのワインであるかを確かめたあとは、不純物が入っていないかを確認しよう。少し傾けながら、白いテーブルクロスを背景にするとよりチェックしやすくなる。

(2)香りを確認

グラスへ鼻を近づけて香りを嗅ぎ、とくに異臭が感じられなければ、軽くグラスを回して空気を含ませてから再度香りを嗅ぐ。コルクの香りやカビ臭さがしないかを確認しよう。

(3)味わいを確認

グラスに入っているワインを一口で飲み干し、劣化や酸化したような味わいがないかを確認。問題がないとわかったら、その旨をソムリエに伝え、ワインを飲み始めよう。

■POINT2:ワインの味わいを最大限に引き出す温度を把握すべし!

ワインは、温度によって香りや味わいが変化する。例えば、ワインを低めの温度(6~10度前後)に冷やすと甘みが抑えられてすっきりとした味わいになる。

そのため白ワインの特徴である酸味をハッキリと感じることができる。一方で赤ワインは、温度を下げると渋みが増してしまうため、常温が最適。ワインは適温で飲むことで、ワイン本来の個性をじっくりと味わうことができるのだ。

■POINT3:ワインの味わいごとにグラスは変えるべし!

ワインはグラスの形状によって大きく味の印象が変わる。例えば、飲み口が広いグラスと狭いグラスでは、グラスを傾けたときに口に入るワインの量と速さ、口の中での広がり方が異なる。

<飲み口が広いグラス>

飲み口が広いグラスは、顔を上に向けなくてもワインが口の中に入って広がるため、舌の両端にある塩味や酸味を感じる部分に触れやすくなり、複雑な味わいを楽しめる。

<飲み口が狭いグラス>

飲み口が狭いグラスは、顔を少し上に向けてグラスを傾けなければ、ワインが口に流れない。そのため、ワインは舌の上から喉の奥へと直線的に流れ落ち、舌の両脇にある塩味や酸味を感じる部分に触れる量や時間が短くなるため、フルーティーなワインの味わいを楽しめる。

■POINT4:ワイングラスはTPOに合わせて持ち方を変えるべし!

様々な種類があるワイングラスだが、グラスの持ち方には様々な意見があり、日本ではステム部分を持つ持ち方を一般的によく目にする。一方、海外のパーティー写真などを見るとボウルを持っている方も多く見受けられることから、グラスはTPOに合わせて持ち方を変えるのがマナーとされている。

<立食パーティー>

「パーティー用ワイングラス」は美しくカットされたデザインが施されていることと、小さいことが特徴。そのためワインが注がれると、グラスがいっぱいになってしまう。ワインを温めない程度にステムの上部、またはボウル部分をしっかり持つとワインがこぼれず安全だ。

<テイスティング>

ボウル部分を持つと、手の熱でワインが温まり香りが逃げてしまう。そのため、レストランで大きなサイズのグラスを使ってワインを飲む際には、ワインを掲げて色や粘性を確認するために、ステムの部分を持とう。

ワイン好きでも意外と知らない?!間違えやすいワインのNGマナー6選

<レストラン編>
堅苦しく考えず楽しく飲むのが一番だが、高級レストランでは、ワインを飲む際にもマナーは必要。そこで、ワイン好きでも意外と間違えやすいレストランでのワインマナーを紹介していく。

■NGマナーその1:乾杯の際に音を立ててワイングラスをあわせる

ビールジョッキでの乾杯は、相手のグラスに自分のビールが入ってしまうくらい強く乾杯することで、毒が入っていないことを証明していたという歴史がある。日本では、お酒を飲む席ではまずビールで乾杯することが多く、ジョッキやグラス、缶を盛大にぶつけて乾杯することが当たり前のように行われてきた。

しかし、それと同じ強さでワイングラスをぶつけてしまうと、薄くて繊細なつくりのガラスは割れてしまう。特に高級レストランのワイングラスは高級なものが多いため、音を立てて合わせることはせず、目の高さにグラスを持ち上げ、相手の目を見てスマートな乾杯を心がけよう。

■NGマナーその2:注いでもらうときにグラスを持ち上げる

ワインはグラス越しの手のぬくもりで、味や香りが変わってしまうほどとても繊細な飲み物。そのため、グラスは手に持たず、テーブルに置いたままにしよう。その際、グラスを持ち上げず、テーブルの上を滑らせるように注ぎやすい場所に移動させるが紳士の嗜みだ。

■NGマナーその3:スワリングの際グラスを時計回りに回す

ワイングラスを回転させる「スワリング」をすることで、香りを確認するだけでなく、空気に触れさせてワインが持つ潜在的なアロマを引きだし風味を増すことができる。

グラスを回転させる際、ワインがこぼれた時に、周囲の人にかかってしまうことを防ぐため、自分に向けて回すのがスマートなテーブルマナーだ。右利きの人は反時計回り、左利きの人は時計回りに回すのがいいだろう。

また、スワリングは最初の一口を味わう前に1回だけ行えばOK。「回すほどおいしくなる」というわけではないので気をつけよう。

■NGマナーその4:口を拭かずにワインを飲む

食事中に口を拭かずにワインを飲んでしまうと、料理の香りがワイングラスに移ってしまい、せっかくのワインの香りが台無しになってしまう。ワインの香りをしっかり楽しみたいときには、必ず口を拭いてからグラスに口を付けるようにしよう。

グラスに口紅がついてしまった場合は、自分の指でグラスの口紅を拭った後にナフキンで指を拭うのがマナーだ。

<保管編>
ホームパーティーなど家でワインを楽しむ機会も増える年末シーズンだが、自宅でワインを保管するのは至難の業。きちんとした環境で保管・管理しないと、高級なワインも味や風味が落ちてしまう。ここでは、自宅でのワイン保管・管理で陥りやすい間違いを紹介していく。

■NGマナーその5:押入れや棚で保管する

押入れや棚の中などの直射日光が当たらない場所は、一見すると温度変化が少なく、ワインの保管に適しているように思えるが、夏場になると家全体の温度が上がってしまう。そのため、押入れや棚に入れているワインも、高温により酸のバランスが破壊され劣化してしまうのだ。

特に、赤ワインよりも熱に強いタンニンが少ない白ワインがその影響を受けやすく、繊細な果実味が失われ酸味が強調された味わいに変化してしまう。

■NGマナーその6:冷蔵庫の野菜室で保管する

振動が少なく、温度も一定に保たれているという理由からワイン保管に適しているとよく言われるのが、冷蔵庫の野菜室だ。

しかし、ワインを中長期的に保管し熟成させるための最適な温度は、約10℃~15℃なのに対し、一般的な冷蔵庫の野菜室の温度は約3℃~7℃と低めの温度設定になっているため、ワインの熟成には向いていない。

また、何度も扉の開け閉めが行われ、温かい外気がワインのラベルに触れることで、ラベルが結露でボロボロになってしまう恐れもある。

■ソムリエ:安田 海(やすだ かい)
前職は麻布十番のフレンチレストラン【Craft WINE N】でソムリエ兼、フロアマネージャとして勤務。料理とのマリアージュを重視したグラスワインのペアリングを得意とし、ワインセレクトはフランスワインに限定せず、各国のワインも豊富に取り扱う。

レストラン勤務中に日本ソムリエ協会 ソムリエ資格を取得。2018年 寺田倉庫入社後は豊富なワインの知識を活かし、新規・既存顧客の接客対応に加え、保管ワインのデータ管理に関するアドバイザーや、TERRADA WINE MARKETの企画運営、出店インポーターのアレンジを行うなど、ワインに携わる業務をメインに活躍中。

出典元:寺田倉庫

構成/こじへい

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