楽しいはずの忘年会。しかし羽目を外し過ぎてしまった代償として、洋服に「ニオイ」「シミ」がつくなんてことはよくある。
飲み会帰りの電車の中、ふと自分が身に着けているコートやスーツの異臭・汚れに気づき、一瞬で酔いがさめるほどげんなりした経験、あなたにもあるのではないだろうか?
そこで今回、令和最初の忘年会を前に知っておくべき、お洗濯マイスター監修の「ニオイ」「シミ」のおすすめ対処法を紹介していきたい。
ランチ忘年会の後や、明日も出番のお気に入りの洋服が大ピンチ!
洋服につけてしまったニオイや汚れについて、全国の20-40代の男女1,000名を対象にWEBアンケートが実施されたところ、飲み会でニオイやシミを付けた経験者が多数みられた。
【あなたが、忘年会や新年会で、洋服についた経験のある汚れやニオイを教えてださい】(複数回答)
ニオイやシミを付けた経験74.7%。 誰もが困ったニオイや汚れとは?
アンケート調査をみると、汚れやニオイを付けた経験のある人は74.7%と約4人のうち3人があると回答している。
またその種類をみると約50%の人がタバコのニオイをあげ、シミや汚れについては、よくわからないシミから醤油・ソース、アルコール類、ファンデーションや口紅まで多種多様な回答が見られた。
以下では、ライオン株式会社のお洗濯マイスター・大貫和泉さんが提案する飲み会シーズンで起こりがちな「ニオイ」「シミ」に関するトラブルの具体的な対処法を紹介していく。
大貫和泉さん
お洗濯マイスター
消費生活アドバイザー
繊維製品品管理士
(TES)
洋服についた「ニオイ」の対処法
(1)家庭で洗濯できる服はできるだけ早く洗濯すべき
飲み会の時には気付かなくても、帰宅してみると洋服についた悪臭に驚いた経験、あなたにもあるのではないだろうか。
そんな時、家庭で洗濯できる服であれば、できるだけ早く洗濯することをおすすめする。ブラウスやセーターなど、家庭洗濯できる衣類は、洗濯をするのがもっとも早い消臭対策。また飲み会中、気づかぬうちに衣類を汚している場合もあるので、飲み会の後にはできるだけ早く洗おう。
おしゃれ着用洗剤のアクロンなら一回のすすぎOKなので、帰宅後の洗濯の時短や洋服のダメージ予防にもなる。洗濯のときに、消臭・防臭効果のある柔軟剤を使うと、ニオイを消臭するだけでなく、次回着用する時、ニオイをつきにくくする防臭効果も期待できる。
(2)コートやスーツは「消臭スプレー」で対応
コートやスーツなど、家庭洗濯できない表示がついた衣類や明日も着たい衣類は、脱いだらすぐに「消臭スプレー」でニオイケアをしよう。
消臭スプレーは、適切に使わないと効果が不十分だったり、衣類のトラブルの原因にも。消臭スプレーの表示に従って適切に噴霧していこう。
① 消臭スプレーが使用できる衣類かどうか、確認する……皮革、和装品、毛皮や、絹、レーヨン、テンセルなど水に弱い素材、洗濯もドライクリーニングもできない衣類には使えない。
② 商品の表示をみてスプレーの距離を確認。全体的に軽く湿る程度にスプレー……衣類・布製品から約20cm離して、軽く湿る程度にしっかりスプレー。スプレー後はよく乾かし、完全に乾いてから使用する。
■意外と知らない消臭スプレーのメカ二ズムとは?
一般的に、ニオイ成分には、「揮発しやすい成分」と「揮発しにくい成分」がある。 揮発しやすいニオイ成分は、消臭スプレーを噴霧した後、乾く時にスプレーに含まれる水分と一緒に蒸発することで、ニオイが消える。一方、「油のニオイ」のように揮発しにくいニオイ成分は、衣類に残りがちだが、スプレーに含まれる「消臭成分」が働き、ニオイを消臭してくれる。
洋服についた「シミ」の対処法
(1)家庭で水洗いできる衣類は、シミ部分に前処理してから洗濯を!
まずは衣類の洗濯表示を確認し、家庭で洗えるか、酸素系漂白剤が使用できるかチェックしよう。家庭でお洗濯できる場合は、シミ部分の前処理がポイント。食べ物のシミには液体酸素系漂白剤の原液を、口紅やファンデーションにはおしゃれ着用洗剤のアクロンの原液を直接ぬって繊維に浸み込ませてから普段通り、洗濯機の弱水流コースか手洗いで洗おう。
(2)飲み会の席でシミが!「シミとり剤」を使った染み抜きの方法!
「シミとり剤」は、ワイン、パスタ、カレーなどの水溶性とバターやチョコレートのような油溶性、どちらのタイプのシミにも効果的。飲み会シーズンは、「シミとり剤」をバッグに常備しておくと便利だ。
市販の吸収シート付きの「シミとり剤」を使った「応急処置」としては以下の方法が挙げられる。
① シミになっている部分に残っている固形物や水分をティッシュなどで取り除く
② シミとり剤に添付されている吸収シートを、衣類の下に置く。シートがない場合は、ハンカチや乾いたティッシュを使う。
③シミとり剤の先端をシミの部分にトントンとあてながら、シミの外側から叩きはじめてから中心に向かって叩き、シミをシートに叩き出そう。シートの位置をずらしながらシミが落ちるまで、同じ操作をくり返す。
④シミが落ちたら、乾いたハンカチやティッシュなどをシミとり剤で湿った部分の下に敷き、上から水で濡らし固く絞ったハンカチやティッシュなどでシミの部分を十分たたき、残ったシミとり剤を取り除く。
⑤ 最後に、自然乾燥させる。
※シミとり剤を使う時の注意点
和服や皮革製品、ゴム、アセテート、水で色落ちするもの、水で輪ジミになるものには使用できない。
詳しくはこちらの動画をご覧いただきたい。
https://lidea.today/articles/81
■教えてマイスター! “お店で知っておくと便利な対策は?”
・お店独特のタバコや油っぽいニオイを予防するため、お店に着いたら上着やコートは脱いで、裏返しにして、予め用意したビニール袋に入れておく。
・ネクタイは失礼じゃなければ外すか、ウォッシャブルタイプのものを。またノーネクタイの服装で良ければ、インナーは洗濯しやすいカジュアルシャツなどにする
・お気に入りの服にシミが! 「ほらほら、おしぼり!」っていう人はいないだろうか?それはNGだ。おしぼりは塩素系漂白剤で処理されている場合があり、おしぼりで拭くと、漂白成分で衣類が色落ちするリスクがある。
情報提供:アクロン(http://acron.lion.co.jp/)
出典元:ライオン株式会社
構成/こじへい