仕事帰り、電車に揺られてようやくたどり着いた我が家。ここから家族のために料理をするのかぁ……。毎日、毎日のことながら、そのモチベーションを維持するのは並の努力ではない。
「ちょっとでもラクして、お得でおいしい料理が食べられたら……」これは、働きながら家事をこなす、イマドキのビジネスパーソンの本音だろう。
そんなわがままというか、切実な願いをかなえてくれるIHグリルが誕生した。
パナソニックのIHクッキングヒーター ビルトインタイプ「Yシリーズ」だ。
名前が長いので「Yシリーズ」で覚えていただきたい。
このYシリーズ、なんと冷凍保存した食材を解凍の手間なしでそのまま調理ができるのだ。
パナソニックお得意のわかりやすいネーミングを冠した「凍ったままIHグリル」という新機能はいかがなものか? 調理をしつつ試してみた。
鶏のつけ焼きがさらっと20分ほどでできちゃう!
冷凍食品を調理する場合、ピラフなど直接フライパンで炒めたり、鶏の唐揚げなど電子レンジで凍ったままチンするだけ! なんて食品も多い。働きながら家事をする場合、頼りになることこの上ない食品だ。
しかし、肉や魚を凍らした場合は、解凍が必要となるのが悩みだろう。冷凍した肉や魚を食感良く、しかもおいしく調理するのはなかなか骨が折れる。
そんな時に強い味方となるのが、Yシリーズだろう。下の写真は鮭の切り身を調理するケースだが、従来の電子レンジで解凍してからグリルで焼き上げる場合に比べて、凍ったままIHグリルを使うと時短が4分ほどできるというのだ。
凍ったままの鮭の切り身をグリルに入れて焼くだけなので、解凍作業自体がひと手間減るのも大きいという。
便利かどうかは実感するしかない……そこで今回、「走るフードコーディネーター」としてテレビやラジオ、雑誌などで大活躍する川﨑泰代さんに教わりながら、凍ったままの「とりつけ焼き」調理にチャレンジしてみた。
とりつけ焼きなんて、家庭で調理したことがない筆者。しかも凍ったままでできあがるなど、想像しがたいのだが、川﨑先生を信じて調理を進めていく。
まずは鶏肉をたれに漬けて凍らしておく。ジップロックなど冷凍庫でも使えるビニール袋に入れておけば漬かりやすく、場所も取りにくい。時間のある時に下準備しておけば、仕事帰りの作業をカットできる。
袋から取り出して、Yシリーズのグリルに凍ったまま置いてしまう。油を皿に塗る必要もない。
そして、Yシリーズを操作して、凍ったままIHグリルのメニューから「とりつけ焼き」を選ぶ。焼き上がりまでは20分ほどという表示がされる。
しばらくすると、鶏肉の表面が解凍しながら焼けていく。
20分ほど経過すると、ご覧の通りの焼き上がり。今回は好みでちょっとだけ追加焼きを加えて、表面の皮をよりパリッと仕上がるように仕上げた。
包丁でカットして皿に盛り付けると、表面の皮はイメージ通りパリッとしているが、中にはしっかりと熱が入り、肉汁が実においしそう! もちろん試食したが、レストランで食べるようなできばえには驚いた。
見事な仕上がりとなった理由を聞いてみたところ、Yシリーズの凍ったままIHグリルは通常の自動調理と比して、調理開始時の最大火力が高く設定されていること。そのため、グリル皿の温度が素早く100℃まで到達するのだ。
そして、時間経過と共に温度設定を徐々に緩めていくため、肉の内部まで熱が通る。結果、冷蔵した場合と似た、表面温度が110℃、内部温度が約80℃の仕上がりになり、表面だけ焦げて中はまだ冷えている、そんな失敗調理になりにくいというわけだ。