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冬の光熱費を見直しを!電気代を計算・比較してエアコンのコスパを上げるヒント

2019.12.06

最近のエアコンはかなり省エネ性能が高いが、使い方によっては電気代をさらに節約できる。そこでこの記事では、エアコンの電気代の計算方法や電気代を節約する方法について解説していこう。

消費電力で計算! エアコンの電気代を求める計算方法

エアコンの電気代は、消費電力を元に計算して求められる。その計算式は以下の通りだ。

1時間当たりの電気代=消費電力(kW)×電気代単価

電気代は、電気代単価によって示されるが、この電気単価というのは1時間に1kWの電気を使用したときの単価になる。つまり、消費電力に電気代単価をかければ、1時間の電気代が分かる。

エアコンの1時間当たりの電気代を実際に計算してみると?

パナソニックのCS-F229Cという6畳用のスタンダードモデルを例に計算してみよう。この製品の冷房時の消費電力は635Wとなっている。電気代単価を27円として、上の式にしたがって計算してみよう。

0.635×27=17.145円

このように1時間当たり、約17円の計算になる。

なお、電気代単価の27円は、平成26年に公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が発表した規定によるものだ。

冷房・暖房・除湿、それぞれのモードのエアコンの電気代を比較

先ほどと同じパナソニックのCS-F229Cを例にすると、暖房時の消費電力は470W。電気代にすると0.470×27=12.69円 となる。パナソニックの場合、除湿時の消費電力は明確には示していないが「よくあるご質問」の回答では、冷房と同じとされている。したがって、電気代は、冷房と除湿がほぼ同じ1時間約17円、暖房はやや安く1時間約13円になる。

除湿について少し補足すると、エアコンは製品によって除湿方式が違う。パナソニックの回答の前提になっている冷房除湿(弱冷房除湿とも言う)と呼ばれるものは、弱い冷房をかけることで空気中の水分を結露させ、それを排出することで除湿を行う。弱い冷房なので、電気代は冷房と同等か、やや安くなる。

これに対して、再熱除湿と呼ばれる方式もある。この方式では、冷房によって除湿した冷えた空気を暖めてから室内に戻す。肌寒い日に除湿運転をしても室温が下がらないという利点があるが、電気代は空気を暖める分だけ冷房よりも高くなる。

【参考】エアコンの電気代はドライと冷房どっちが安い?

エアコンの電気代を知るには、冷房・暖房・除湿の最小・最大消費電力もチェック

上の計算の元になっている消費電力は、正確には「定格消費電力」という。JIS規格で定められた温度条件で、連続運転した場合に安定して出せる能力である「定格能力」で運転した場合の消費電力だ。エアコンは、一時的に定格能力を超える能力を出したり、能力を下げて運転して消費電力を抑えたりもできる。

CS-F229Cの場合、冷房の消費電力は135W~720W、電気代にすると3.645円~19.44円となるため、この範囲で電気代が発生することになる。除湿については、細かい数値は公表されていないが、冷房に近い数値と考えられる。

暖房の場合は、125W~1,220W、電気代は3.375~32.94円だ。出力を上げて運転する時間が長ければ、冷房よりも電気代がかかることが多い。

エアコンの設定温度を変えるとどれくらい電気代を節約できる?

使用環境によっても変わるが、冷房の場合、設定温度を1℃上げると電気代は10数%の節約になるといわれている。

風量を変えてもエアコンの電気代を節約できるとは限らない

風量は微風や弱風にしても、電気代はほとんど変わらず電気代が上がる場合もある。エアコンは室温調節のために出力を上げて運転しているときに電力を多く消費するため、風量を弱くすると室温の調節に余分に時間がかかってしまうからだ。

消費電力を抑えるなら、風量を強くして室温を素早く調節してしまった方がいい。風量を自動に設定しておけば、この操作をエアコンが自動でやってくれる。

エアコンを1か月使った電気代を計算してみよう

ここからは、エアコン1か月の電気代を計算する。電気代は、使用環境や使用時間、エアコンの省エネ性能などによって大きく左右されるものなので正確に算出することは難しいが、1つの例として見てほしい。

夏のエアコンはどれくらいかかる? 冷房の1か月の電気代を計算

前述の「定格能力」で運転した場合の1時間の電気代を元に、1か月の電気代を計算してみよう。ここでは、冷房を正午から午後8時まで1日8時間使用したと想定して、30日間で計算してみる。そうすると、17.145円×8時間×30日=4114.8円になる。

冬のエアコンはどれくらいかかる? 暖房の1か月の電気代を計算

暖房については、午前6時から午前10時、午後6時から午後12時まで合計10時間使用したとして計算してみよう。12.69円×10時間×30日=3807円となる。

期間消費電力量を元にエアコン1か月の電気代の平均を計算

メーカーが発表している消費電力に関する数値には、期間消費電力量というものもある。これは、エアコンを1年間使った場合の消費電力量の目安となるものだ。

期間消費電力量の算出に際しては、冷房期間は5月23日から10月4日の135日、暖房期間は11月8日から4月16日の160日、使用時間は午前6時から深夜0時の18時間とされている。

これまでと同様にパナソニックのCS-F229Cを例にすると、期間消費電力量は717kWhだ。これは年間の消費電力量なので、電気代単価をかければ1年間の電気代になる。この場合は717lWh×27円=1万9359円だ。そして、冷房期間・暖房期間の合計が295日なので、1か月分にすると19,359÷295×30=1968.7……となる。1ヶ月の電気代は約1969円となる。

なお、年間電気代の計算方法は、以下のパナソニック公式サイトを参考にしている。

【エアコン】 1年間の電気代って何円くらいなの?

10年前のエアコンは高い?電気代を比較してみた

出典:一般財団法人 日本冷凍空調工業会 統計データ

省エネが進むエアコン。10年前の製品と比べると電気代はどのくらい違うのだろうか。この点に関しては、一般財団法人 日本冷凍空調工業会がデータを公開している。それによると、2009年製の2.8kWクラスのエアコンの期間消費電力量は849kWh、2019年では801kWhとなっている。

電気代で比較すると、2万2923円と2万1627円となる。年間1300円くらいの差になるようだ。

【参考】10年前のエアコンとの消費電力量の比較(一般財団法人 日本冷凍空調工業会)

さらに電気代を比較! 20年前のエアコンと比べると?

エアコンの省エネは10年前でもかなり進んでいて、現在と比較しても思ったほどの差はない。では20年前ではどうだろうか。データを探してみると、東京電力がプレスリリースとして発表した資料の中に1999年製エアコンの期間消費電力量について1068 kWhとするものが見つかった。元となっているデータは先ほどと同じ一般財団法人 日本冷凍空調工業会のものだ。これを元に電気代を算出すると、2万8836円となる。現在と比較すると7209円の差だ。

【参考】『エアコン暖房の省エネ性と上手な使い方』について(東京電力ホールディングス プレスリリース2010年)

メーカー別にエアコンの電気代の気になる点を比較

ここでは、エアコン一般ではなくメーカー別に、気になる機能と電気代を比較してみたい。

パナソニックのエアコン、ナノイーを使った時の電気代は?

カビ菌などを抑制するパナソニックの独自技術がナノイーだ。ナノイーは、ほとんど電力を消費しない。2015~16年モデルのエアコンでも、ナノイー送風を使った場合で、1時間に約0.3円。1日中つけっぱなしにしていても、7円程度しかかからない計算だ。

【参考】パナソニック史上最高濃度のナノイーXを搭載!24時間365日、内部のカビ発生を抑制し続けるパナソニックの新型エアコン「エオリアXシリーズ」

ダイキンのエアコンは、除湿の電気代が10年前より大幅に低下

ダイキンの2009年カタログ記載の数値によると、除湿の際の消費電力は585W。これが2019年のカタログでは、120Wに減少している。除湿の方式や除湿量が違うので、単純に比較することはできない面もあるが、1時間あたりの電気代に換算すると15.795円から3.24円になったことになる。

エアコン電気代の節約方法まとめ

これまでの記述を前提に、エアコンの電気代の節約方法をまとめてみた。節電対策の参考にして欲しい。

【参考】そろそろ寒くなってきた!「エアコンはつけっ放しで使うほうが電気代が安い」ってホント?

エアコン電気代節約の中心は温度設定の見直し

エアコンの電気代を節約するためには、温度設定を調節することが効果的だ。1℃上げたり下げたりするだけで、10数%の節約効果が見込めることもある。

エアコンの電気代を節約するためには風量は自動で

風量は、最初は強風で一気に室温を調節、室温が設定温度になったら風量を弱める自動運転が一番節電になる。また、夏の節電のためには設定温度を上げるよりも、風量を上げて風を起こしたほうが体感温度で涼しく感じられる。

エアコンの冷房と除湿は、電気代節約より目的で使い分けよう

エアコンの除湿は必ずしも節電にはならない。室温を下げたいなら冷房、湿度だけ下げたいなら除湿といったように目的で使い分けよう。

エアコンの電気代を節約するためには自動運転が一番!

夏に風量を上げる場合は別として、エアコンの電気代を節約するには、エアコンの自動運転機能に任せるのが一番効果的だ。省エネモードが搭載された機種も多いので、これらを使って効果的に電気代を節約しよう。

エアコンの電気代の計算方法や電気代の節約方法を解説してきた。省エネ性能は高くなってきているとはいえ、家庭の電力消費にエアコンの占める割合は小さくない。この記事を参考に、快適にエアコンを利用しながら、上手に電気代を節約できるようになって欲しい。

※データは2019年11月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。

文/ねこリセット

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