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日本のキャッシュレス決済を支えるGMOペイメントゲートウェイの成長戦略

2019.12.04

 クレジットカード決済などのキャッシュレス決済を事業者が導入したいときに利用する決済代行。その業界で着実な成長を見せるGMOペイメントゲートウェイ(東証一部・3769)が11月14日に、2019年9月期の決算を発表した。

 2005年に営業利益2億円だった同社は、2025年には営業利益250億円を達成することを目標に掲げている。2019年9月の営業利益は約83億円だったので、目標達成には毎年20%以上の成長が必要となる。

引用元:2019年9月期 決算説明会資料 及び 同 補足資料/GMOペイメントゲートウェイ
以下、引用元の記載がない場合は同資料より画像を引用

 プレゼンテーションを行った代表取締役社長の相浦 一成氏によれば「目標達成のためには、今までよりも施策の大型化が必要で数十億単位の契約を重ねていく必要がある」と企業成長としての節目に来ているという。

 キャッシュレス決済額が毎年右肩上がりで成長する市場環境での戦略を、同社の決算説明会資料を基に読み解いてみよう。

決済代行の仕組みは店舗とクレジットカード会社などとをつなぐ「仲立ち役」

 そもそも決済代行ビジネスとは、クレジットカード会社、EdyやSuicaといった電子マネーのサービス提供会社との間に立って、決済処理のシステム提供を行うビジネスである。一般消費者が目にすることはほとんどなく、法人間での取引が一般的だ。

■決済代行のイメージ

 決済サービスを導入したい店舗は、直接カード会社や電子マネーの提供会社と接続してもよい。

 会社ごとに異なる接続仕様を理解して専用のシステム開発を行う必要がある。開発期間もコストも多くかかってしまうデメリットがある。

 そこで決済代行業者の出番。店舗は決済代行業者が提供する決済システムに接続し、決済代行業者が対応している決済手段を利用する。

 手段を増やしたいときも、すでにつながっている決済代行業者のシステムに追加を行えばよいので、ゼロから開発する必要が無くなり、合理的である。

 接続した店舗は、決済代金や件数に応じた手数料を決済代行業者に支払う。直接カード会社などに接続したときのシステム開発コストや維持コストより、手数料のほうが小さければ尚良しだ。

■GMOペイメントゲートウェイの収益モデル。

 GMOペイメントゲートウェイには、課金の仕方は大きく4種類があり、企業の規模に応じて課金の仕方を変えている。4種類の割合は「イニシャル」が一番小さく、「スプレッド」が一番大きい。

「ロングテール企業」は規模が小さく長期で成長を見込んでいる企業のことを指している。GMOペイメントゲートウェイの100%子会社であるGMOイプシロンが主な営業担当になっているが明確な区分けはない。個人が利用したい場合は、GMOイプシロンのみが対応している。

■決済代行の競合企業

□ソフトバンクペイメントサービス

□ベリトランス

 決済代行で競合となるのは、ソフトバンクペイメントサービスやベリトランスといった業者。差別化のポイントは対応する決済手段やその手数料率の安さ、システムの安定性やセキュリティ性能など。
引用元:上:ソフトバンクペイメントサービス 下:ベリトランス

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