エクセルなどの表計算ソフトを利用している人は、Googleのスプレッドシートを利用すればもっと効率的に業務を遂行できるかもしれません! というのも、スプレッドシートはクラウド上に保存されているため、複数人で同時に情報を更新できるからです。例えば、業務の進行情報などを共有したい時、スプレッドシートに情報を更新すれば、部署内の業務進捗具合がリアルタイムでわかります。このように業務をより円滑に進めたい時、スプレッドシートの存在は大いに役立つ可能性があります。そこで今回は、そんなスプレッドシートの使い方を、初心者の人でもわかりやすいよう、丁寧に紹介していきます。
Googleスプレッドシートでは何ができるの? 使い方は? エクセルとは何が違うの?
Googleのスプレッドシートは、上でも記したとおり“インターネット上に保存されている表計算ソフト(サービス)”です。「インターネット上にある」と聞くと、第三者に覗かれないか、などの「セキュリティ面の心配」がありますが、基本的にスプレッドシートにアクセスできるのは、作成した本人か権限を付与された人のみです。エクセルとの違いは、やはりインターネット上にあるかないかの差でしょう。例えば、1つのエクセルデータを部署内の全員で共有・更新したい時、まずAさんがデータを更新して、データをBさんに送ってBさんが更新して、Cさんに送って……といったように、1人1人順番にエクセルデータに書き込んでいく必要があります。この場合、Bさんがデータを更新している時、最新のデータはBさんのPC内にあるわけですから、後から更新データの間違いに気がついたAさんはすぐにデータの更新ができません。しかし、スプレッドシートならばそれが可能となるのです。
スプレッドシートを利用するには“Googleアカウント”へのログインが必須!?
Googleスプレッドシートを利用するには、必ずしもGoogleアカウントが必要というわけではありません。というのも、すでにほかのアカウントで作成済みで、共有設定が「リンクを知っている全員が編集(もしくは閲覧・コメント)可」になっていれば、Googleアカウントにログインしていなくても、該当するURLさえわかればデータを更新・閲覧できるのです(共有方法は後述)。しかし、Googleアカウントにログインしていないと、新しいスプレッドシートは作成できません。
Googleスプレッドシートの使い方:共有方法
以下は作成したスプレッドシートを、ほかの人の共有する方法です。
1:共有したいスプレッドシートを開きます。
2:画面右上にある「共有」をクリックします。
3:共有の権限を変更します(リンクを知っている全員が〜にチェックを入れます。)
4:完了をクリックします。これで共有設定はオンになりました!
なお「リンクをコピー」をクリックすることで、共有リンクをコピーができるため、メールなどにこのコピーしたURLを貼り付けて送信すれば、簡単に共有ができます。
共有されたスプレッドシートの編集ができない時は?
ほかの人が作成したスプレッドシート。閲覧はできるものの、編集ができない場合は上記で紹介した共有の権限が「リンクを知っている全員が閲覧可能」になっている可能性が高いです。スプレッドシートの作成者に連絡をして、共有の権限を「リンクを知っている全員が編集可能」にしてもらいましょう。
Googleスプレッドシートにも関数はあるの?
エクセルなどの表計算ソフトを利用している人にとっては、なじみの深い「関数」ですが、果てしてスプレッドシートにも関数は実装されているのでしょうか? 答えはイエス! Googleスプレッドシートでも関数は利用できます。
Googleスプレッドシートの主な関数一覧
Googleのスプレッドシートには通常の表計算ソフトと同様に「SUM」や「AVERGE」などの関数があるのはもちろんのこと、スプレッドシートならではの関数があります。そこでこの項目では、Googleスプレッドシート独自の関数を見てきましょう。
Google翻訳が使える!? 「GOOGLETRANSLATE」
入力した言語を、Google翻訳機能を利用して別の言語に翻訳できる関数です。上図では、D5に入力した「こんにちは」という日本語を英語に翻訳するよう指示をしています。
◆入力例
=GOOGLETRANSLATE(セル,”ja”,”en”)
入力されているURLのWebサイトが本当にあるか確かめてくれる「ISURL」
ISURLは、そのURLが本当に存在しているのかどうか確かめてくれる関数です。本当に存在する場合は「TRUE」、存在しない場合は「FALSE」で表示されます。
◆入力例
= ISURL(”URL”)
重複を取り除いてくれる「UNIQUE」
UNIQUEは対象範囲内で重複しているキーワードを除外して表示してくれる関数です。
◆入力例
=UNIQUE(対象範囲)
ほかのスプレッドシートから値を呼び出すことができる「IMPORTRANGE」
IMPORTRANGEは、別のスプレッドシートからセルを指定して値を呼び出すことができる機能です。スプレッドシートはその性質上、データが多くなればなるほど、動作が遅くなってしまう傾向があります。そんな時は新しいスプレッドシートを作成し、IMPORTRANGE関数を活用してデータを連動させても良いかもしれませんね。
◆入力例
=IMPORTRANGE(“対象のスプレッドシートURL”, “‘シート ‘!セル”)
Googleスプレッドシートの値を固定してコピーする関数は?
例えば、「D4(1000)*5」という値がある時、この関数をそのままコピーして、「E6」に貼り付けると「D6」の2000という数値が反映されてしまい、「E6」には10000(D6(2000)*5)という数値が表示されてしまいます。しかし、元となるD4を$D$4とすることで、値は固定されます。この状態でコピーをし、E6に貼り付ければ数値を固定して算出できます。
※データは2019年11月中旬時点での編集部調べ。
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文/高沢タケル