キャッシュレス化に伴い小銭募金が減少する中、その他の寄付方法が注目されている。マクドナルドでは、2019円11月10日(日)に「食べる寄付」が可能になる。当日、ハッピーセットを購入すると、支払った金額のうちの50円が病気と闘う子供とその家族のための滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」に寄付されるのだ。
ところで、ハッピーセットは大人が注文することはできるのか、恥ずかしくないのかなど探ってみた。
マクドナルドの「ハッピーセット」大人は注文できる?
そもそもマクドナルドの「ハッピーセット」の存在を知らない大人もいるだろう。ハッピーセットは、いわゆるマクドナルドのお子様向けセットのこと。
セットにできるのは、メインメニューとサイドメニューとドリンクメニューをそれぞれ1品ずつ。おもちゃが一つ付いてくるのが特徴だ。値段は選ぶメインメニューによって変わる。
レギュラーメニューのハッピーセットの構成は次の通り。
1.メインメニュー(いずれか一つ)
ハンバーガー、チーズバーガー、チキンマックナゲット5ピース、プチパンケーキ りんご&クリーム
2.サイドメニュー(いずれか一つ)
マックフライポテト(S)、スイートコーン
3.ドリンク(S/パック)(いずれか一つ)
12種類
4.おもちゃ(いずれか一つ)
マクドナルドによると、ハッピーセットは特に年齢制限は設けていないため、大人でも購入可能だ。
実際、SNS上では、おもちゃ欲しさに大人も購入したと報告されている投稿がいくつか見られた。何よりこのハッピーセットのおもちゃは大人もうなるほどのクオリティで、欲しくなるのは決しておかしくはない。
また2019年8月16日(金)から期間限定でおもちゃに指定されていた「リカちゃん」のフィギア8種は、コンプリートのためにリカちゃんで遊んで育ったママ層がこぞって購入したと噂される。もちろん、子どもの手土産にあえてハッピーセットを頼んでおもちゃだけ持ち帰るという親もいるようだ。
ハッピーセットは大人が頼んでも恥ずかしくない?
ところで、ハッピーセットがいくら年齢制限がないとはいえ、大人が注文するのは恥ずかしいという人もいる。実際のところ、どうなのだろうか?
Yahoo!知恵袋では、「ハッピーセットを注文したいが少し勇気が要る」という大人からの投稿があった。そこへ返信していた、自称・現マクドナルド店員からの投稿によれば、「深夜勤務で、ハッピーセット購入される大人のお客様はたくさんいる」「ボリューム的に好んで選んでいるため、おもちゃは要らないという人もいる」「昼間買うのは恥ずかしいんで、という人もいる」「でも店員的には全く普通の光景で、恥ずかしがることは全くない」とのことだった。
また、同様の質問をしていた別の質問者への返信で、「私は恥ずかしいからテイクアウトにしちゃう」という人もいた。“子どものために買って帰る”そぶりで買えば恥ずかしさが軽減される。
とはいえ、ボリュームとしては大人男性にとっては少々物足りないかもしれない。1品、ハンバーガーを足すとちょうどいいという声もある。また選べるドリンクにコーヒーや紅茶が含まれていないため注意が必要だ。
キャッシュレス化が進む中、募金も脱小銭へ
日本マクドナルドは、2019年9月にこんな調査を行った。過去にキャッシュレス決済を行ったことがあり、小学生以下の子供を持つ全国の20~40代の女性990名に対して行った「キャッシュレスと募金に関する意識調査」だ。
その結果によれば、7割の母親がキャッシュレス決済を週1回以上利用しており、それに伴い、約半数の母親が募金頻度の減少を実感していることが判明した。店頭募金の利用頻度については、2人に1人の母親が店頭でもらった小銭などのお釣りを店頭設置の募金箱に入れたことがあると回答。今後、キャッシュレス化が進めば、“お釣り募金”はますます減るだろう。新しい支援の仕組みに期待する声もあるそうだ。
そんな中、日本マクドナルドは2019年11月10日を「マックハッピーデー」とし、ハッピーセットの売上の一部を募金とするキャンペーンを実施する。購入するだけで寄付ができるしくみだ。今年で3回目。2018年はハッピーセットの売上から約3,215万円が寄付された。
ちなみに当日のハッピーセットのおもちゃは、「プラレール」「45周年デザイン ハローキティ」「ブロロンどろろん(絵本)」「星と星座/秋の星空(ずかん)」の4種から選べる。
当日は「募金のため」という大名目もできるため、一年のうち、一番大人がハッピーセットを買いやすい日かもしれない。
(画像はすべてイメージ)
【参考】
日本マクドナルド「キャッシュレスと募金に関する意識調査」
http://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2019/1011b/
取材・文/石原亜香利