年間利用者が4000万人を超える成田空港。フルサービスキャリア(大手航空会社)に加えて、LCC(格安航空会社)の玄関口となっているが、この秋より発着時間が現在の6~23時から6~24時までとなり、深夜の交通アクセスも拡充。使いやすい空港を目指したサービス・新施設の導入も相次ぐ。
CHANGE1
深夜発着で変わる仕事後の海外&交通アクセス拡充
成田空港の発着時間が10月27日より24時までに延長されることで、これまで以上に成田は使える空港になる。まずは22時以降の出発便が増え、台北、上海、クアラルンプール、ドバイ、イスタンブール行きの5都市6便が新たに22時20分以降の出発に。22時30分以降の便であれば、京成上野駅20時20分発のスカイライナーでも間に合うため、羽田の深夜便同様、仕事を終えてから海外へ出かけることも容易になる。
さらに22時以降の到着便は国内線LCCを中心に設定されるが、夜遅い到着便に対応する都心方面への交通アクセスも整備。10月27日以降は、現在成田空港駅22時30分発のスカイライナーの最終列車が23時20分発に繰り下がることで、日暮里駅に23時59分に到着後、首都圏近郊の各駅まで最終列車で到達可能に。高速バスも23時以降の都心への路線を増便、最終バスは24時45分発(東京駅・銀座行き)となるなど、夜遅い到着でも安心の体制が整い、夜の成田がますます便利で使いやすくなる。
定時まで仕事をしても間に合う22時台・23時台の出発便は、アジア便に加え、ドバイやイスタンブール便も設定。早朝に到着するので、現地での時間を効率的に使える。
これまでは23時過ぎが都心方面への最終バスだったが、今回の改正で24時以降の東京駅方面へのバスも新設。より安心して成田空港を利用できるようになる。
CHANGE2
並ばずスムーズに手荷物を預けられる「Smart Check-in」導入
スーツケースなどの荷物をセルフサービスで預けることができる自動手荷物預け機(セルフバッグドロップ)が9月から成田空港の国際線で運用開始。自動チェックイン機と併せて利用することでスピーディーなチェックインが可能となる「SmartCheck-in」ゾーンも配置。ANAやJALを含む15の航空会社で利用できる予定だ。
第1ターミナルに新設された自動手荷物預け機。同じ機械で複数の航空会社の手荷物を預けることが可能。全ターミナルに導入される。
CHANGE3
第3ターミナルの到着動線が変更!LCC利用がさらに快適そして便利に
LCCを中心に発着する第3ターミナル。従来、出発旅客と到着旅客が混在していたが、1階エリアを1600平方メートル拡張したことで到着出口が2階から1階に変更され、混雑が緩和。バス乗り場や第2ターミナルへ向かう連絡通路へスムーズにアクセスできるようになり、徒歩距離も短縮。10月27日からはPeachも第3ターミナルからの発着となる。
今年4月にバス乗り場がリニューアルされ、都心方面からのバスが第3ターミナルに最初に停車するようになった。
これまで第3ターミナルにはなかった宅配カウンターが新設。自宅からの荷物の受け取り、到着後の発送が可能に。
取材・文・撮影/鳥海高太朗