4位 JAL
工夫が凝らされたビジネスクラスのベンチマーク
JAL長距離国際線機材の雄、777-300ERは2-3-2配列ながら、各席をブース状に囲むことでプライバシーを確保。また、各シートの位置を前後にずらすことで、手荷物の収納スペースを設けたり、通路へのアクセスを容易にするなど、細かい工夫も凝らされている。シート幅はクラス標準だが、開閉式パーティションにより開放感を得ている。個人用モニターは大型の23インチを採用する。
「JAL SKY SUITE」と呼ばれる現行シートが導入されたのは2013年。現在はシートカバーなどインテリアを黒基調に順次リニューアル中。
中長距離用機材は斜めにシートを置くことで、座席空間とスペース効率を両立したヘリンボーン配置を採用。
〈橋賀’s EYE〉各シートとも配置に工夫が感じられるのがJALの特徴です。ドアこそありませんが十分に個室感のある設計ですね。
5位 デルタ航空
個室タイプでモダンな雰囲気、米系屈指の快適性
アメリカの航空会社はシートが質素というのはもはや昔の話。デルタ航空は2018年から日米路線に個室タイプのビジネスクラス「デルタ・ワン スイート」を順次導入中だ。同シートは1-2-1のスタッガード配列で、全席にスライドドアを備える個室スタイルとなっている。また、ウェスティン・ヘブンリーと共同開発した寝具、飛行中の状態に合わせて照明が変わるアンビエント照明も採用。
新たに導入したA330-900neoでは29席のデルタ・ワン スイートを用意。日本路線では、今年10月28日から、成田〜シアトル線に導入される予定だ。
キルティング風のシート表皮のほか、細部には差し色として赤があしらわれるなど、インテリアはモダンな雰囲気。
〈Charlie’s EYE〉個室タイプの場合、シート周辺にアレコレ詰め込みがちですが、デルタは全体的にゆとりがあるのも魅力です。
取材・文/村田尚之