超小型EV
TOYOTAは、10月24日(木)から11月4日(月・休)までの12日間、東京モーターショー2019のMEGA WEB会場で開催される「FUTURE EXPO」に、「超小型EV」を出展した。この「超小型EV」は2020年冬頃の発売を予定している。
「超小型EV」は、免許を取りたての人や、高齢者などが、買い物など日常の近距離移動をすることを想定して開発。
小回りが利き、1回の充電で約100kmの走行が可能という特徴がある。また、法人の人が、ユーザーのところへ毎日巡回訪問するような、近距離移動の用途で、環境に良い業務用車として使うことも想定。
開発責任者の谷中壮弘(やなかあきひろ)氏はこうコメントしている。
「これから増えていく高齢の方々の様々なシーンで、移動の自由を提供し続け、豊かで活き活きとした生活を支えるモビリティをつくりたい。そして消費エネルギーやスペース、騒音など、周囲への負荷が小さい次世代のモビリティの広がりによって、より良い社会に向けお役に立ちたい」
また、6月7日に発表した「超小型EV ビジネス向けコンセプトモデル」も同じく、「FUTURE EXPO」に出展。さらに、「歩行領域EV(立ち乗りタイプ/座り乗りタイプ/車いす連結タイプ)」「TOYOTA i-ROAD」については、有明エリアと青海エリアを結ぶシンボルロード「OPEN ROAD」で試乗が可能だ。
超小型EV ビジネス向けコンセプトモデル
TOYOTA i-ROAD
歩行領域EV(座り乗りタイプ/立ち乗りタイプ/車いす連結タイプ)
主な想定用途
超小型EV ビジネス向けコンセプトモデル
短距離の営業や巡回業務など、短距離移動と離駐車を繰り返す業務での活用。移動と駐車、そして車内での作業や休憩を繰り返すスタイルに合わせた「移動するmyオフィス」。超小型EVの、広がりのひとつとして提案。
歩行領域EV 立ち乗りタイプ
空港、工場など大規模施設での巡回、警備。手荷物を持った移動
歩行領域EV 座り乗りタイプ
荷物が多い時の移動
歩行に支障がある方の移動
歩行領域EV 車いす連結タイプ
大規模施設、観光地での手動車いすの方へのレンタル
TOYOTA i-ROAD
2輪車サイズながら転倒しにくい特徴を活かした近距離移動(都市部のラストワンマイルや、観光/リゾート滞在中の外出)
トヨタ自動車は、EVの普及を進めていくため、EVを開発製造し、販売店に卸し、ユーザーに届けるという、従来のビジネスモデルにこだわらず、社会の役に立てるにはどうしたらよいかを考え、トヨタと志を同じくする仲間をオープンに幅広く募り、新しいビジネスモデルを創ることを考えているという。
具体的には、EVの販売に加えてリースも充実させ、車両を確実に回収し、ユーザーが使われた後の電池の状態を査定。
その上で、中古車として流通させるほか、電池を補給部品やクルマ以外の用途も含めて再利用し、電池をしっかり使い切ることを考えている。
さらには、ユーザーに安心して使ってもらえるよう、充電サービス・保険等の周辺サービスもEVに最適なものを整備する。
トヨタが考えるEVビジネスモデル
このようなビジネスモデルの構築に、まずは日本で、超小型EVや歩行領域EV、TOYOTA i-ROADを活用して挑戦。
超小型EVに期待する声として、免許取りたての人や高齢者の日常移動、訪問巡回のような法人利用、都市・山間部など地域に即した安心・自由・環境に良い移動手段の確保を望む自治体など、様々な人から要望があり、サイズが小さく、移動距離の短い用途で需要があると考えている。
EV普及に向けて実際に利用を検討している法人、自治体や、新たなビジネスモデルを検討する法人等は、現時点で100程度にのぼるという。
関連情報:https://toyota.jp/index.html
構成/DIME編集部