笑いと感動。そして美食で最高のフライトを
「僕は少々シートが悪かろうが、機内食のクオリティーやお酒で選んでいます。行き先が決まったら、まずはワインリストを調べて、搭乗して初めに飲む一本を決めますね」との強いこだわりを持つのは『機内食ドットコム』を主宰するRikiyaさん。各エアラインの機内食については賢者たちも重視していて一定期間で切り替わる旬のメニューチェックも欠かせないようだ。
「近年増えている著名シェフとのコラボメニューが興味深い。普段は数十人の客に対して1人数万円の単価で出しているお店の料理。それを機内で再現しようと盛り付けなども工夫しています。そうしたシェフの意図をくみ取るのも楽しいんです」(橋賀さん)
賢者の多くは、フライトで味わった料理を再確認すべく、実際のお店に足を運ぶ機会も多いそうだ。
なお、エコノミークラスの機内食の評価が高かったのは、日系航空会社とシンガポール航空、そしてカタール航空。
「シンガポール航空はおそらく機内食の原価に一番お金をかけています。だから、おいしい。カタール航空も同じですね」(Rikiyaさん)
ちなみに、エコノミークラスの機内食で1位になったJALについて鳥海さんは「RED U―35(若手シェフの料理コンテスト)の女性シェフの中国料理がよかった」と、すこぶる評価が高かった。
食でお腹を満たしたら、次は笑いと感動で心を満たしたい。エンタメランキングで1位に輝いたのは、チャンネル数が4500本以上に及ぶ「王者」エミレーツ航空。この結果は、単にチャンネル数が多いだけではなくて日本語プログラムが多い点も高い評価につながった。
「日系やエミレーツ航空は日本語チャンネル数が多く、話題作も豊富。『シン・ゴジラ』に『君の名は。』『翔んで埼玉』もすべて機内で観ました。欧米線だと往復8本は観られますからね。映画館に行けば1本1800円ですから、これはかなりお得ですよ」(橋賀さん)
ラウンジをフル活用して搭乗前の優雅なひと時を
航空会社のラウンジについて羽田・成田ともに評価が高かったのはJAL『サクララウンジ』。名物のカレーをはじめ、食のレベルの高さを評価する声が目立った。一方、外資系では成田空港のエミレーツラウンジと羽田空港のキャセイパシフィックラウンジが人気だ。
「エミレーツラウンジはA380の1便のためだけに広大なスペースを確保しています。私は3時間前のチェックインと同時に入室するのですが、ラウンジスタッフの数も気遣いもそれはもう見事。オーダー制の天ぷらは揚げたてですし、何とシャンパン(モエ・エ・シャンドン)が提供されるんです。スパークリングワインではないというだけでも、心から優雅な気分が味わえるんです」(Rikiyaさん)
さすが『機内食ドットコム』を主宰するだけに食に対する情熱は半端ない。ほかのラウンジにはこんな声も寄せられた。
「羽田空港のキャセイパシフィックラウンジはザ・ヌードル・バーの担担麺が有名です。朝から最高のフレンチトーストを味わえるのも魅力です」(鳥海さん)
話題は最新シートからラウンジの美食にまで及んだ賢者のガチ評価。気になるランキング結果は、今後の@DIMEで発表。エアラインを10倍楽しむ方法がきっと見つかるので、お楽しみに。
本誌エアライン ランキング算出方法
4賢者の持ち点はそれぞれ25点とし、最高得点は100点とする。なお、各氏とも最低5社は点数化するものとする(一部は4社)。
【国際線ラウンジ 羽田空港】
JAL(サクララウンジ)、ANA(ANAラウンジ)、キャセイパシフィック航空(キャセイパシフィックラウンジ)、空港会社(SKY LOUNGE)、空港会社(TIAT LOUNGE)
【国際線ラウンジ 成田空港】
JAL(サクララウンジ)、ANA(ANAラウンジ)、デルタ航空(デルタスカイクラブ)、ユナイテッド航空(ユナイテッド・クラブ)、エミレーツ航空(エミレーツラウンジ)、チャイナエアライン(ダイナスティ・ラウンジ)、カンタス航空(カンタスビジネスラウンジ)、キャセイパシフィック航空(ファーストアンドビジネスクラスラウンジ)、アメリカン航空(アドミラルズクラブ)、大韓航空(KALラウンジ)、空港会社(NARITA PREMIER LOUNGE)
【シート/国際線機内食/機内サービスは以下のエアラインが対象】
JAL、ANA、シンガポール航空、キャセイパシフィック航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、ルフトハンザドイツ航空、エールフランス航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、エミレーツ航空、カタール航空、ニュージーランド航空
【国内LCC】
ジェットスター・ジャパン、Peach、スプリング・ジャパン、エアアジア・ジャパン
【地域密着型エアライン】
スカイマーク、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー
取材・文/橋賀秀紀