簡単に作れるのはどれ？ETCカードの作り方と申し込み方法

2019.10.20

ETCカードを車載器に搭載すれば、有料道路などの支払いがスムーズになる。もちろん今では多くの人が利用しているが、まだ申し込みしてない人、もしくは新しく別のカードを作り、ETCカードも変更してより良いサービスを享受したいという人もいるはず。

そこで本記事では、ETCカードの作り方をおさらいしてみたい。

銀行やゆうちょ銀行（郵便局）でのETCカードの作り方

ETCカードを発行する場合、クレジットカードの追加カードとして発行するケースがほとんどだ。もちろん、ETCカードには「ETCクレジットカード」、「ETCパーソナルカード」、「ETCコーポレートカード」、「ETC法人カード」の4種類が存在する。

ETCパーソナルカードとは、道路事業者が共同で発行する有料道路の通行料金の支払い限定で作られETCカードで、クレジット機能は不要だ。

ETCコーポレートカードはNEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本の3社が、ETC利用を前提とした大口・多頻度割引制度のために発行するカードだ。

ETC法人カードは全国異業種協同組合連合会を通じ、クオークが発行する法人向けのカードだ。

銀行やゆうちょ銀行などでETCカードを作る場合はETCクレジットカードを利用することとなる。

ETCカードの作り方｜銀行

それでは、実際に銀行でのETCカードの作り方をご説明していこう。例として、初年度年会費が無料の「三井住友カード」のETCカードの申し込み方法をご紹介する。

三井住友カードのETCカードは入会初年度が無料（基本となる年会費は税別で500円。これが初年度無料になる）。さらに翌年度以降は、前年度に1回以上ETC利用の請求があれば年会費が無料となる。また、「三井住友プラチナカード」会員の場合はETCカードの年会費は無料となる。

まずは、三井住友カードのクレジットカードに申し込みする。すでにETC対応の三井住友のクレジットカードを持っていれば、申し込みを改めてする必要はない。

【参考】三井住友VISAカード｜ETC専用カードのお申し込み

ETC対象のクレジットカードか確認した上でお気に入りのカードを選び、インターネットから申し込む。例えば「エブリプラス」というカードの場合、年会費・家族カード年会費共に永年無料となっている。

申し込みには、運転できる人は運転免許証または運転経歴証明書を、さらに、支払いに指定する金融機関の口座番号（ゆうちょ銀行の場合は通帳番号）を確認できる通帳やキャッシュカードを用意する。

続いて、インターネットでの申し込み（この場合は「エブリプラスオンライン申込」）に必要事項を記入していく。

「追加カード」の申し込みができるので、そこで「ETC専用カード」の項目をチェックして申し込みをする。

以上の手続きを終えると、入会審査・カード発行は最短で翌営業日までに終了する。それから自宅にカードが配送されるので、申し込みから約1週間で発行される。ETC専用カードについては2週間程度の発行期間を考慮しておくとよいだろう。

ただし、キャッシング希望の場合で借り入れ残高が100万円を超える場合など、年収を証明する書類が必要となる場合がある。また、個人事業主の場合は、年収を証明する書類が必須だ。そのほかで年収を証明する書類が必要な場合や審査に再考要素がある場合は、審査に日数がかかることとなる。

ETCカードの作り方｜ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行（郵便局）でETCカードを作る場合は、「JP BANKカード」を発行する。このJP BANKカードの追加カードとしてETC専用カードに申し込み、発行することとなる。

ETC専用カードのみは所有できない。ETC専用カードの利用料金は、ゆうちょ銀行のクレジットカードの利用代金と合算で引き落としとなるので、JP BANKカードとセットでの所有が必須となる。

JP BANK カードの一般カードはVisa、JCB、マスターカードの3種類から選べる。年会費は1250円（税別）だが、初年度は無料。また、JP BANK カードでの公共料金の支払いやゆうちょ銀行口座での給与受取などで、翌年度以降も年会費が無料になる優遇条件が用意されている。

申し込みからカードが届くまでは2週間程度かかるので留意したい。

【参考】ゆうちょ銀行｜JP BANK カード（一般カード）

新規でJP BANK VISAカード／マスターカードに申し込む場合は、それぞれのカードへの入会申込書にETCカードの申し込み欄があり、同時に「JP BANK カード ETC」の申し込みができる。

【参考】ゆうちょ銀行｜JP BANK ETCカード（ETC専用カード）

一方、JP BANK JCBカードの場合は、入会後に追加カードとして「ETCスルーカード」へ申し込みが可能だ。

【参考】ETCスルーカード（ETC専用カード）

すでにJP BANK カードを所有している場合、申し込み方法はJP BANK カードのブランドに応じて、以下のWebサイトから確認したい。

JP BANK VISAカード／マスターカード会員は……

【参考】JP BANK カード ETC

JP BANK JCB カード会員は……

【参考】ETCスルーカード（ETC専用カード）

クレジットカードなしのETCカードの作り方

クレジットカードなしのETCカードは、ETCパーソナルカードとETCコーポレートカードになる。

ETCパーソナルカード

ETCパーソナルカードは有料道路の通行料金の支払い限定に、NEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本のNEXCO3社と、首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社の計6社が共同して発行するETCカードだ。

申し込みでは、平均利用月額（有料道路の月平均利用額）を申告し、平均利用月額を5000円単位で切り上げた額を4倍した額を、デポジット（預託金）として預ける。

また、ETCパーソナルカードで利用した通行料金は、利用者の金融機関口座（ゆうちょ銀行の通常貯金口座もしくは銀行などの預金口座。本人名義または生計を一にする父母、配偶者もしくは子の名義の口座を指す）から1か月単位で引き落しされる。

デポジットは、あくまでもETCパーソナルカード発行にあたっての保証金で、毎月の利用額を差し引く前払い金ではないので注意したい。

カード発行後に実際の利用実績に応じてデポジットの増額もあるので、こちらも留意したい。

年会費はカード1枚あたり1257円（税込み）となっている。

申し込み方法

サービスエリアなどのインフォメーションにある「ETCパーソナルカード利用申込書」に、住所、氏名、職業、平均利用月額（有料道路の月平均利用額）などの必要事項を記入し、ETCパーソナルカード事務局あてに郵送する。

下記の電話番号からでも「ETCパーソナルカード利用申込書」の郵送を依頼できる。

ETCパーソナルカード事務局（平日9：00～17：00）
TEL：044-870-7333

ETCパーソナルカード事務局で申し込み書の内容が確認され、デポジット振り込み依頼が郵送される。同封の払込取扱票を使い、郵便局取り扱い窓口か取り扱いのコンビニにてデポジットを振り込む。

デポジットの入金をETCパーソナルカード事務局が確認すると、ETCパーソナルカードが郵送される。デポジットの振り込み後、カードが届くまでは2週間程度を要する。

【参考】NEXCO東日本｜ETCカード/ETCパーソナルカード

法人などに便利なETCコーポレートカード

ETCコーポレートカードはNEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本の3社が、ETC利用を前提に大口・多頻度割引制度のため発行するカードだ。

以下、いずれかの場合をのぞき契約が可能だ。

1．登録する車両にETC車載器が搭載されていない場合
2．過去に通行料金などの支払いにトラブルがある場合
3．過去に高速国道などの利用で不適切な行為があった場合
4．法人(事業協同組合を含む)で申し込みの場合、カード割引のみを事業とするなど、ほかの事業の実態が見受けられない場合
5．支払いの保証をしない場合

ETCコーポレートカードの利用申し込みは、NEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本の3社の取扱窓口で受け付けする。

利用申し込みは、個人または法人単位で行う。ただし、事業協同組合がカードの利用申し込みをする時は、組合員のカードの利用申し込みを事業協同組合の名で一括して行える。

申し込みは以下のチャートを参考にしていただきたい。