光量を調節できる「調光器」はとても便利な照明器具だが、実は調光器にLED電球を取り付ける場合は、調光器対応のLED電球を使う必要がある。ここを間違えてしまうと、LED電球の寿命が短くなったり、故障の原因になったりすることも。この記事では調光器対応のLED電球について解説し、おすすめの商品を紹介しよう。
通常のLED電球と調光器対応LED電球の違い
調光器は、電球の明るさを変える機器のことだ。これに対応しているLED電球と通常のLED電球とは何が違うかを、まず説明しよう。
調光器対応のLED電球の仕組み
LED照明器具の調光の仕組みには、PWM方式や位相制御など様々な方式がある。例えば電源の周波数に合わせて素早く電球のオン/オフを繰り返すなどだ。通常のLED電球の場合はこういった制御に対応していないので、電子回路に大きな負担がかかる。そこで必要なのが、調光器対応のLED電球だ。なお、製品によって対応可能な制御方法が異なることもあるので、照明器具や電球を選ぶ時は注意が必要。
リモコンやコントローラーで調光するLED電球とは異なるので注意
リモコンを使って調光できるタイプのLED電球が販売されているが、これらは調光器対応のLED電球とは異なる場合が多い。リモコンで調光するLED電球は、基本的に調光機能がない照明器具で使うものなので注意しよう。
リモコンで調光・調色できるタイプも異なる
明るさだけでなく、色合いもリモコンで調節できるLED電球もある。これらも、調光機能付き照明には使用できないことが多い。
切り替え式で調光・調色できるLED電球もある
LED電球の中には、照明器具のスイッチで調光・調色できるタイプもある。ただし、このタイプの製品も調光器対応でないことが多い。
調光器対応LED電球のおすすめ商品
ここからは、調光器対応LED電球の選び方にも触れながら、おすすめの商品を紹介していこう。
E26口金の調光器対応LED電球のおすすめは?
東芝ライテック『LDA8N-G-K/D/60W』
広く用いられている「E26口金LED電球」のおすすめ商品は、東芝ライテックの『LDA8N-G-K/D/60W』。比較的リーズナブルな価格で手に入る、コスパのいい商品だ。
【参考】東芝ライテック詳細ページ
パナソニックのE26口金調光器対応LED電球もおすすめ!
パナソニック『LED電球 クリア電球タイプ 6.8W(電球色相当/調光器対応)LDA7LCDW2』
E26は広く使われている口金サイズなだけに、様々な製品がある。パナソニックの『LDA7LCDW2』は、光源を覆う部分が透明で、きらめく明かりを演出できる。
【参考】パナソニック詳細ページ
アイリスオーヤマの小型電球用E17口金の調光器対応LED電球
アイリスオーヤマ『LDA5N-G-E17/W/D-4V1』
E17口金は、小型電球の口金のサイズ。例えば、こちらの『LDA5N-G-E17/W/D-4V1』は1日10時間365時間使用したとして、約10年間取り替えが不要。光が全方向に広がるので、トイレや階段などの利用におすすめだ。
【参考】アイリスオーヤマ詳細ページ
断熱材施工器具対応の調光器対応LED電球E17口金サイズ
パナソニック『LED電球 6.4W(電球色相当)LDA6LGE17K50DSW』
LED電球には、調光器対応のほかにも「断熱材施工器具対応」という区分がある。断熱材施工器具とは、ダウンライトのように、天井などの断熱材に埋め込む形で取り付けられた照明器具のことだ。断熱材施工器具は熱がこもりやすく、非対応のLED電球を使うと、短寿命や火災の原因となる。断熱材施工器具には、必ず断熱材施工器具対応のLED電球を選ぼう。
パナソニック『LED電球 6.4W(電球色相当)LDA6LGE17K50DSW』のように、調光器対応で断熱材施工器具対応の製品もある。
ダウンライトには調光器対応のLED電球を!
上で説明したように、ダウンライトは断熱材施工器具の代表的なものだ。LED電球を取り付けるタイプは、断熱材施工器具対応のものを選ぶ場合が多いので気をつけたい。断熱材施工器具には、SBやSGI、SGのマークが付いているので、LED電球を取り付ける前にチェックしてほしい。
【参考】本体とランプを自由に組み合わせて印象激変!LEDフラットランプを搭載したパナソニックの住宅用ダウンライト
60W相当の調光器対応LED電球のおすすめ
電球の明るさは、商品選びの重要な指標だ。LEDの明るさを示す単位はルーメン(lm)が用いられる。またLEDの製品パッケージには、何ワット(W)の製品に相当するのかも表示されている。蛍光灯からLEDに替える場合は、そのワット数を参考にしよう。
パナソニック『LED電球 7.3W(電球色相当)LDA7LGDSK6』
おすすめはこちらの商品。白熱灯用からLED用まで使えて、180度の広い範囲を照らす「広配光タイプ」だ。部屋の四隅まで明るく照らせるので、リビングやダイニング、玄関など、明るさが必要な場所に使おう。
【参考】パナソニック詳細ページ
かなり明るい! 100W相当の調光器対応LED電球のおすすめ
アイリスオーヤマ『LDA13N-G/D-10V3』
調光器対応で100W形相当のものは、あまり製品の種類が多くないが、ここではアイリスオーヤマの『LDA13N-G/D-10V3』を紹介する。この商品は昼白色の広配光タイプで、白熱電球のような光の広がりで明るくなるので、リビングやダイニングにおすすめだ。
【参考】アイリスオーヤマ詳細ページ
パナソニックの調光器対応LED電球のおすすめ
調光器とLED電球には相性もあるので、調光器と同じメーカーの製品を選ぶというのも、選び方の1つだ。パナソニックはLED電球も多くの商品を販売していて、明るさや色合いを切り替えられるLED電球のような斬新な商品も数多く販売している。
パナソニック『LED電球 ハイビーム電球タイプ 8.5W(電球色相当)LDR9LWDHB10』
パナソニック製品はこれまで紹介した電球もおすすめだが、屋外で使用するなら、こちらの『LDR9LWDHB10』をすすめたい。防水リングが内蔵されており、屋外の看板照明などにも安心して使えるタイプ。耐光仕上げで日光による劣化を抑制する。
【参考】パナソニック詳細ページ
東芝ライテックの調光器対応LED電球のおすすめ
東芝ライテック『LDR6W-M-E11/D2』
東芝ライテックのおすすめ商品は、これまで紹介したもののほかに『LDR6W-M-E11/D2』も挙げておきたい。色が鮮やかに見える商品だ。
【参考】東芝ライテック詳細ページ
アイリスオーヤマの調光器対応LED電球のおすすめ
アイリスオーヤマ『LDA4N-G/D-FC』
アイリスオーヤマの『LDA4N-G/D-FC』は、LEDがフィラメント(※電球・真空管などの内部にあり電流を流して熱電子を放出する細い線)状になったインテリア性が高い製品。
【参考】アイリスオーヤマ詳細ページ
白熱電球のような美しいフィラメントを再現したスワン電器のヴィンテージ風LED電球
調光器対応のLED電球でちらつきが生じたら
調光器対応のLED電球を使った場合でも、調光器との相性によってはちらつきが生じる。特に白熱電球対応の調光器で明るさを絞った場合に起こりやすい。明るさをあまり絞らないように調節して使えば、ちらつきが極力生じないようにできるはずだ。
もし調光を最大限に使いたいなら、発熱電球対応のものから、LED専用の調光器に取り替えることがおすすめだ。その際、LED電球も同じメーカーのもので揃えると、ちらつきが生じにくくなる。
【参考】手軽にLED照明や蛍光灯を調光できるパナソニックの『信号線式ライコン』
白熱電球を調光する仕組み
最後に、白熱電球についても少し触れておこう。白熱電球の調光もオン/オフを繰り返すことで行われている。ちらつきが起こることもなくスムーズに調光できるのが特徴だ。
白熱電球は全て調光器対応
白熱電球は、全ての製品が調光器に対応している。調光器によってはフィラメントが共振して振動音が生じることがあるが、光は安定しており、問題なく使用できる。
※データは2019年10月中旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
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文/ねこリセット