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「耐用年数」と「耐久年数」の違いって?木造住宅の寿命は何年か

2019.10.16

10月18日は木造住宅の日。なんでも、「住(10)」の語呂と、「木」を分解すると「十」と「八」になることから、日本木造住宅産業協会により1998年に制定されたらしい。

そんな木造住宅の日にちなんでこのほど、不動産関連の比較査定サイト「リビンマッチ」による、「リビンマッチ」を利用した、持家木造戸建てに居住中の20歳以上の男女全国102人を対象にした「木造住宅の価値」についてのアンケート調査の結果が発表されたので、紹介していきたい。

半数弱が『木造住宅の寿命は40~60年』だと回答

「持家は資産になる」。こんなことを聞いたことがある人は多いだろう。実際はどうなのか尋ねる調査が行われたところ、84.3%が「はい」と回答し、「いいえ」は15.7%しかないことから、「持家=資産」と思っている人がほとんどであることがわかった。

つぎに、「自宅は築何年まで住めると思うか」尋ねる調査が行われたところ、最も多かったのは「40年以上50年未満」「50年以上60年未満」(共に21.6%)となった。以降、「30年以上40年未満」(17.6%)、「20年以上30年未満」(11.8%)、「20年未満」(10.8%)、「60年以上70年未満」(7.8%)、「90年以上100年未満」「100年以上」(共に3.9%)と続いた。

思い違い多数。『耐用年数=耐久年数』ではない!

国によって定められている木造住宅の耐用年数は22年。これにより不動産業界には、木造住宅は築20~25年程度で“価値がゼロに近づく”という慣例がある。

では、どれくらいの人がこのことを知っているのだろうか?調査が行われた結果、「知らない」が57.8%と半数以上を占め、「聞いたことがある」が30.4%、「きちんと理解している」はわずか11.8%しかいなかった。

続いて、「自宅が築20~25年程度で“価値がゼロに近づく”ことをどう思うか」について尋ねる調査が行われた。

すると「物がダメになるのは当たり前」(20代・男性)、「減価償却的に妥当だと思う」(50代・男性)、「固定資産税が安くなるので当然だと思う」(70代以上・男性)などの回答のように理解している人は11.8%しかいなく、「理解できない・あり得ない」(22.6%)、「仕方ない」(19.6%)、「悲しい・残念」(10.8%)などの意見が目立った。

また、「買った時は一生住む予定だったが、建物の価値がなくなると聞き、今後のことを少しずつ考えた方が良いのかと思った」(50代・女性)という回答も。

一方、「だまし売りだと思う」(40代・男性)、「決めつけではなく、きちんと見てからにしてほしい」(50代・女性)、「建売ではなく、設計士による注文住宅で建築したので、価値は違うと思う」(60代・男性)、「木の種類や建築方法が今は進化しているので、築70~100年程度で良いのでは」(70代以上・男性)などといった回答も多く見られ、「耐用年数(※1)=耐久年数(※2)」と思い違いをしている人が多いこともわかった。

※1 「耐用年数」は、税務上の減価償却を行う年数で、「減価償却の耐用年数等に関する省令」で定められている。
※2 「耐久年数」は、住宅メーカーなどが独自のテストや判断において、住宅として使用に問題ないだろうと提示している期間のこと。

さらに、「自宅の価値がゼロに近づくまでに何か対策をしようと思うか」と尋ねる調査が行われたところ、「わからない」(38.2%)が最も多く、次いで「特に何もしない」(29.4%)、「リフォームやリノベーションをして価値を高める」(17.6%)、「売却する」(14.7%)となった。

“木造住宅の価値がゼロに近づく”は売却時の評価査定であって、住宅そのものの寿命が20~25年というわけではない。

しかし、耐用年数を超えると、買主が住宅ローンを組みにくくなったり、様々な控除や特例を適用されなくなったりすることもあるため、売却しにくくなることがある。

そのためにも、リフォームやリノベーションをして価値を高めたり、早めに売却したりすることを検討してはいかがだろうか。

※リビンマッチ調べ

<調査概要>
■調査期間:2019年9月17日~9月25日
■調査手法:インターネット調査(任意でアンケートに回答)
■集計数:「リビンマッチ」を利用した、持家木造戸建て居住中の20歳以上の男女全国102人

出典元:リビン・テクノロジーズ株式会社

構成/こじへい

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