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【菅 未里の誘惑文具】世界中の人に支持されるノート「ロイヒトトゥルム1917」が生まれたハンブルクの工場へ

2019.10.17

■連載/文具ソムリエール菅 未里の「誘惑文具」

9月上旬、私はドイツ北部の港町、ハンブルクにいました。ノート「ロイヒトトゥルム1917」のカンファレンスに出席するためです。

はじめての国際的カンファレンス

改めて説明するまでもありませんが、ロイヒトトゥルム1917(以下ロイヒト)は1917年のドイツで生まれたノートです。そのデザインと機能性、そしてブームになっているノート術「バレットジャーナル」の公式ノートになったことも手伝い、ここ数年、世界中で流行しています。

何を隠そう、私もロイヒトの愛用者です。目次スペースやページ番号が用意されている機能性と裏抜けしにくい紙、そしてシンプルなデザインのおかげで、場面や筆記用具を選ばずに使えます。

そのロイヒトが世界中から販売店関係者やジャーナリストを呼んで開催した「Global brand Conference2019」に、私も出席させていただいたのでした。

森の中の工場

ハンブルクの中心部からバスで30分くらいでしょうか。ロイヒトの工場は郊外の森の中にありました。私たちを乗せたバスが到着したころには、すでに他国の人々が大勢到着し、にぎわっています。

入口では、背の高い男性が一人ひとりを握手で迎えていました。オーナーのAXEL STURKENさんです。弟のMAX STURKENさんと兄弟で、オーナーとしてロイヒトを支えている方です。握手を交わし、受付で記念のロイヒトを1冊頂いてから最近作られたという清潔な建物の中に入ると、中は世界24か国から来た人々でごったがえしていました。

カンファレンスは3日にわたって開催されるのですが、1日目は販売店向けのかなり専門的なプレゼンテーションです。すべて英語で話が進むのですが、抽象的なブランディングの話ではなく、什器の展開など非常に具体的な話をしていたことが印象的でした。詳しく書けないのは残念ですが、近年のロイヒトの強さの理由はここにもあるのかもしれません。 

午後は川下り!

立食の昼食とコーヒーブレイクを挟んだカンファレンスを終えると、私たち一行は再びハンブルクに戻りました。夕方から2時間程度の市内観光という話だったのですが、いくらなんでも時間が短すぎないかと思っていると、サプライズが待っていました。川下りです。

私は知りませんでしたが、ハンブルクは水の都です。ガイドさんいわく、橋の数は同じく水の都であるヴェネツィアとアムステルダムの合計よりも多いとか。私たちはハンブルク中心街からドイツ版屋形船(?)に乗り込み、エルベ川を下ることになりました。

まさかドイツまで来て川下りができるとは思いませんでしたが、こういう遊び心もロイヒトらしさのうちであることを、私は思い知ることになります。

舟がエルベ川岸にオープンして間もない特徴的なデザインのコンサートホール「エルプフィルハーモニー・ハンブルク」に着岸すると、私たちは中を少し散策しました。もちろん、ここだけで買えるオリジナルのロイヒトをしっかり全色買うことも忘れていませんよ。

水路の先にはごちそうが

ロイヒトのにくい演出を楽しんでいた私たちですが、一つだけ問題がありました。

寒いのです。9月のハンブルクの気温は11月の日本並み。しかも川面の風におりからの雨も加わり、正直言って凍えそうです。防寒には力を入れていったつもりなのですが……。

震えながら舟に戻ると、どういうわけかプレッツェルとポテトチップスが座席に並べてあります。ドイツの人たちは実によく食べるので、まあちょっとしたサービスかと思い体温を上げるためにつまんでいると、なんとよく冷えたビールが出てきました。

体幹気温は確実に10°を切っている上、雨。しかも揺れる船上ですが、ドイツ人恐るべし。寒さに震える私たち日本人を尻目に盛り上がっていました。トイレもなさそうな小さな船なのですが、ビールだけはしっかり収納しているのはさすがです。

舟が細い水路に入ると両岸は工業地帯から市街地に変わり、やがてグッチやプラダなど高級ブランドの路面店が立ち並ぶ中心街へ。日本でいう銀座のような場所ですが、そこを船で移動できる経験は新鮮です。

水位が異なる運河間を行き来するための閘門(こうもん)を通過し、市庁舎の脇を抜けるとゴール。広場に面した、運河を望むレストランにはごちそうが待っていました。

しかしドイツの人々は実によく食べます。先ほどビールを飲みながらプレッツェルを食べたばかりの胃に、分厚いステーキとドイツワイン、そしてもちろんビールとソーセージがどんどん流し込まれていきます。

私は彼らの半分も食べられなかったと思いますが、すべてが実に美味しかったことだけは申し添えておきます。ドイツは美食の国でもあるんですよ。

文/菅未里
構成/佐藤喬

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