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日本のワイナリーもついにここまできた!360度ブドウ畑に囲まれた「シャトー・メルシャン椀子ワイナリー」がオープン

2019.10.14

2階はテイスティングエリア、見晴らしの良いテラス、ワインショップも

 ワイナリーは1階が醸造施設、樽庫で、2階はテイスティングルーム、グラス1杯から楽しめるテイスティングカウンター、椀子ヴィンヤード産のブドウから造るワインや、シャトー・メルシャン各地のワインを30種類ほど揃えるワインショップがある。テイスティングカウンターでは、地元のおつまみも楽しめる。

 2階はどの場所からも眺めがよく、広大な椀子ヴィンヤードのブドウ畑が一望できる。おすすめはオープンエアのテラス。ブドウ畑の彼方に浅間山が見え、景色を眺めながらワインを堪能できる。

 プレミアムツアーは白4種、赤2種の6種類のワインをテイスティングできる。今回は数量限定で販売されているランチボックス(1500円)も試食した。長野県上田市の「えだまめの会」による地元産のお米や野菜を使ったお弁当で、チャーシューご飯、ちらし寿司、イカ天、キュウリの粕もみ、酢鶏、卵焼きのメニュー。テイスティングともにフードペアリングも楽しんだ。(※以下のワインはすべて税込、ワイナリー販売価格)

〇椀子ソーヴィニョン・ブラン2018 (4200円)

 シラーと並んで人気の銘柄。発酵、育成をステンレスタンクで仕上げている。透明感のある青みがかったレモンイエローで、グレープフルーツやハーブの香りを感じる。ソーヴィニョン・ブランはニュージーランドではトロピカルフルーツのような香り、フランスのロワールではグラッシー(青々しい)な香りだが、椀子は両方を兼ね備えている。果実味が強く酸もしっかりしており、アフターも長く楽しめる。

〇椀子シャルドネ 2017 (3500円)

 発酵、育成共にオーク樽で仕上げたシャルドネ。輝きのあるレモンイエローで、パイナップルのような濃厚な香りがあり、スワリングすると木の香りが立つ。酸は穏やかだかバランスが良く厚みがある。昨年のリリースだが、果実味が好きな人はリリース直後を、落ち着いた味を求める人は現在が飲みごろだ。

〇北信シャルドネ アンウッデッド 2017 (3800円) 

 シャルドネはオーク樽と相性がいいが、ステンレスタンクを使用することで、シャルドネの持つポテンシャルを最大限引き出すアンウッデッドもおすすめ。色は淡いゴールドで、パイナップルやトロピカルフルーツのような香り。ツアーガイドを務め、シニアソムリエの資格を持つ山田基之さんは「果物屋に入った瞬間の、ミックスフルーツのような良い香り」と表現。スワリングすると果実香が強くなり、フルーティーな香りがふくらんでいく。

 北信地区は長野県北部で、千曲川を挟んで左岸と右岸があるが、こちらは双方のブドウを使っている。左岸は果実味が強くバランスが良く、右岸はミネラル感があり力強いという特徴がある。

〇北信左岸シャルドネ リヴァリス2017 (7200円)

 シャトー・メルシャンのワイナリーで最高峰の白ワインのひとつ。発酵、育成共にオーク樽仕上げ。標高が低く粘土質の北信左岸だけのブドウを使ったシャルドネで、色は明るいゴールド。熟したパイナップルやマンゴーといったトロピカルフルーツや柑橘の香りに、バニラやアーモンドの香りも。スワリングすると香りが増して複雑に変化する。ブラインドテストでは、シャルドネの最高峰として知られるムルソーやモンラッシェと間違えられることもあるという、別格の味わいだ。

〇長野メルロー 2016 (4200円)

椀子、安曇野、塩尻などのブドウを使用。発酵はステンレスタンク、育成はオーク樽。若干透明感のある青紫のような色合い。香りは二段階選別の選果により青々しさがまったくなく、スワリングすると木の香りが増す。タンニンがまろやかで酸も感じバランスがよく余韻も長い。

〇椀子メルロー 2015 (5500円)

 発酵はステンレスタンク、育成はオーク樽。青みを持ったガーネット色で、長野メルロー 2016 より1年長いビンテージなのでパワフルさがある。若い赤ワインだとタンニンが強く、歯がきしるような感覚のものもあるが、こちらはオーク樽で18カ月育成しているので、リリース直後からなめらかな甘みのあるタンニンの味わいが。さらにタンニンを弱めてまろやかな味にしたいならば瓶育成も期待できる。

 フードペアリングで気軽に楽しめるワインとして山田さんがおすすめするのが辛口ロゼ。辛口のロゼは万能で、鶏や豚、海老、サーモンなど肉、魚両方に合わせやすく、パスタやピザ、サンドイッチなどの軽食、生春巻き、フルーツサラダ、シーフードサラダにも合う。山田さんのイチオシはサーモンクリームパスタとの組み合わせ。

「2年前からフランスでは赤、白を抜いてロゼが一番売れており、とくに夏場によく飲まれる、プロヴァンス・ロゼという辛口のロゼワインが好まれる。日本では輸入物の甘いロゼワインが多かったことからそのイメージが定着し、フランスほど辛口のロゼワインが飲まれていない。ペアリングに迷ったらぜひ辛口のロゼワインで。

 マグロ、カツオといった赤身の魚は赤ワインとも合うが、メルロー、カベルネソーヴィニヨンのようなタンニンが強いものではなく、ボジョレーやマスカット・ベーリーAなどのタンニンが強くないものに合わせて。ワインが食中酒と言われるのは酸のおかげであり、酸が口の中をリフレッシュさせる。食事しながらの赤ならば、ピノ・ノワール、サンジョベーゼ種のキャンティ、マスカット・ベーリーAなどタンニンが中程度で酸があるものを。メルロー、カベルネソーヴィニヨンのようなタンニンが強いものは単体で楽しむと良く、チーズ、ナッツ、ドライフルーツをつまみながら楽しむのがおすすめ」(山田さん)

【AJの読み】ワインをめいっぱい楽しめる電車でのアクセスがおすすめ

 青空のもと広がるブドウ畑を見ながら、ワイナリー見学やテイスティングができるワイン好きにはたまらない施設だ。収穫が終わる11月上旬までなら豊かに実ったブドウを見ることができる。

 所在地は長野県上田市。車での来訪が便利だが、ワインを楽しむために電車でのアクセスを推奨。電車の場合は、しなの鉄道「大屋駅」からタクシーで約10分、JR北陸新幹線「上田駅」からタクシーで約25分。10月26日~27日には地元のフードやキッチンカーが集まる「椀子マルシェ」が開催されるので、ワイン片手にピクニックとしゃれ込むのもオツだ。

 椀子ワイナリーを訪れた際は、見どころスポットやグルメが楽しめる上田観光を組み合わせたワインツーリズムがおすすめ。こちらは回を改めて詳しく紹介する。

文/阿部 純子

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