日々パソコンとスマホの画面を凝視している現代人。その生活習慣が目に良いはずもない。
夜になるとちょっと目が疲れる程度で特に何も問題ない? たしかに若いうちはそうだろう。しかし、年齢を重ねるにつれて目の不調、悩みは増えていくものだ。
そこで今回、メガネチェーン店「JINS」などを運営するジンズによる、「40代からのアイケア」についてまとめたレポートを紹介していきたい。
40代から急増する目の病気・不調
加齢に加え、パソコン・スマホ使用による目の酷使、食の欧米化や運動不足が原因で40代以降は、以下のような目の病気のリスクが高まると言われている。
若い世代でも増えている「スマホ・夕方老眼」や過労による目の疾患
昨今はスマホなどの長時間使用やストレスで、若い世代にも今まで少なかった目のトラブルが増えている。
■スマホ・夕方老眼
現代のネット社会では、スマホやパソコンなど、四六時中何かを見ている状態だ。こうした目の使い過ぎで、若い人でも、老眼のように近いところが見えなくなる症状が増えている。
その症状とは、スマホなどの長時間の使用で、目が疲れて物が見えにくくなる「スマホ老眼」、夕方になると近くが見えにくくなる「夕方老眼」など。
これは目の酷使により、一時的に調整力が落ち、ピントが合わなくなるのが原因。目の焦点が合いづらいだけではなく、目が疲れやすい、目がかすむなどの症状も。
重度になると、頭痛や肩こりを引き起こすこともある。最近では目の向きがずれる斜視が急激に起こることもあり、注意が必要だ。
■過労による目の疾患
過労や精神的ストレスが原因で、目の筋肉が過度に緊張し、その結果、目がショボショボする、目の奥が痛い、かすむ、充血する、目が乾くなどの症状が起こる。
疲れ目、かすみ目などの場合は、市販の目薬をしばらく使ってみて、症状が改善しない場合は眼科を受診しよう。
生活の中でできる目のケア
■スマホ・PCは1時間ごとに目の休息を
スマホやパソコンを長時間連続で見ると、疲れ目、目の痛み、視力低下やドライアイなどの原因に。ディスプレイを1時間見続けたら15分程度休むなど、目に休息を与えよう。
■紫外線・ブルーライトなどの光対策をする
紫外線、ブルーライトは、少しずつ目にダメージを与えるので、日頃からこれらの光をカッとする機能のついたメガネをかけよう。
スマホやパソコンでの作業時は、ブルーライトカット仕様のメガネを常にかけるか、保護フィルムを画面に貼ることをおすすめする。
■目の血流を悪くする喫煙はNG
喫煙は、血管を収縮させるため、目の中の毛細血管に悪影響を及ぼし、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、緑内障などの病気が進行しやすくなる。
特に40~50代の喫煙者は、加齢黄斑変性のリスクが高まる。受動喫煙も同様なので周囲へも配慮を心がけよう。
■野菜の抗酸化力で目を健康に
抗酸化作用のある食べ物は、水晶体の老化抑制をサポートする。ビタミンAの多いニンジンやほうれんそう、小松菜、ビタミンCが豊富なイチゴやレモン、ビタミンEが多いナッツ類などを積極的にとろう。ルテインやブルーベリーのサプリメントも役立つ。
40歳を過ぎたら不調がなくても目の検診を!
失明の原因トップと言われる緑内障は、早期発見できれば目薬で進行を止められる。しかし自覚症状が出るのは、相当病状が進んでから。
40歳以上なら、目の不調を感じなくても1度は検診を受けよう。また目の網膜は、身体の外側から血管の状態が観察できる唯一の器官だ。
そのため眼底検査で目の病気だけでなく、高血圧や糖尿病など生活習慣病の状態がわかることも。様々な病気の早期発見のために、眼科での定期検診は大切だ。
出典元:株式会社ジンズ
構成/こじへい