4人グループでの利用なら2号車のコンパーメントもおすすめ
もし「海里」を4人グループで利用するなら、ぜひおすすめしたいのが隣の2号車だ。こちらはコンパートメントタイプのシートが8ブース並んでいる。もちろんコンパートメントは全て日本海側に設置されている。
さらにこのコンパートメントには少し仕掛けが隠されており、シートの座面を引き出して、フルフラット状態にすることができるのだ。靴を脱いでのびのびとくつろぐもよし、小さい子ども連れの旅でもより快適に過ごせるだろう。
日本海に沈む夕日をモチーフにしたようなルームライトもよいアクセントになっている。新潟・庄内の食を楽しむというコンセプトにふさわしく大型のテーブルが備えられているのも便利だ。1号車と2号車は通常の指定券同様にみどりの窓口などで指定券を購入できる。
事前予約で「海里」特製のお弁当も頼める3号車
続いて3号車を見てみよう。3号車は客室ではなく、売店とイベントスペースとなっている。こちらの売店では「新潟の食」、「庄内の食」をメインに提供する売店と、「食」と「景観」の旅を演出するイベントスペースが設けられている。
車内では「海里」限定のオリジナルグッズや、沿線に由来したドリンク、お菓子類が販売される。なお、駅弁などの販売はないが、「海里」では事前予約をすることで上り・下りでそれぞれ別々の海里特製のお弁当を味わえる。
新潟発となる下りでは1855年創業の新潟加島屋のこだわりの料理と新潟が誇るブランド米「魚沼産コシヒカリ」が楽しめる「海里特製 加島屋御膳」(1800円)が予約できる。
一方、酒田発の上り列車では食の都庄内親善大使の土岐正富氏監修の庄内の豊富な食材を生かしつつ、伝統的な郷土料理も入った「海里特製 庄内弁」(2000円)がラインアップ。どちらも乗車の三日前までにこちらから予約が必要だ。なお、お弁当の予約は「海里」に乗車する指定券と乗車券が必須となる。
下り列車で楽しめる事前予約お弁当「加島屋御膳」(1800円)
売店にはアテンダントが乗務しており旅の手伝いや案内をしてくれる。また、「海里」にはアテンダントのほか「アンバサダー」が乗務しており、観光案内を中心に長時間停車する駅では簡単な周辺の案内などもしてくれて安心だ。
さらにこちらの3号車にもユニークな工夫がされている。最近の車両はどの車両も空調完備のため窓が開かない車両がほとんどだ。しかし、海里が走る羽越本線は日本海沿い。せっかくなら列車に乗りながら潮風を満喫したいと思うのは多くの人の願望だろう。ということで3号車の一部の窓は開閉可能になっており、ビュースポットに差し掛かった徐行運転時に窓を開けて外の自然な風を楽しめる。