厚生労働省によると、「日本では、2007年に生まれた子供の半数が107歳より長く生きる」と海外の研究を基に推計されている。
人生 100年時代においては、人々は「教育・仕事・老後」という3ステージの単線型の人生ではなく、マルチステージの人生を送るようになる。また、長い人生を通して自分の家族を支えなければならないため共働き世帯が増えるなど、家族の在り方も変化するという。
【参考】厚生労働省|平成29年12月 人生100年時代構想会議中間報告
また、同省がまとめた「働き方の未来2035」によると、「AI の進展にともなって、企業や個人における付加価値がどう変わるか。専門性を要求する仕事であっても、それがある程度パターン化できるのであれば、 AIによって自動化される可能性は高い。その際に、専門性を要する部分と、そうではない部分に仕事の内容を分け、個人の能力は専門性を要する部分に振り向けていくことが必要になるだろう」としている。
【参考】厚生労働省|働き方の未来2035
長寿高齢化・AIなどの技術革新という大きな社会的なうねりの中で、これまで以上に「自己投資=自己研鑽」が重要視されることは間違いないようだ。
もう一度考えてみたい自己投資の意味
一口に「自己投資」と言っても、人ぞれぞれ捉え方は異なるはず。そこで、言葉の意味をまず再認識してみたい。
自己はまさに自分自身のこと。投資はそもそも利益を得るために資金を「投じる」ことだ。つまり、将来の成長のために資金を提供し、未来に還元されることを期待する行為だ。「自己投資」とまとめるなら、将来の自分のためにお金や時間を費やすことになるだろう。もちろん、仕事のためだけではなく、健康や美容など投資対象は様々だ。
しかし、「自分の価値を高める」という意味では共通だろう。
自己投資を始めるなら20代からがいい!?
2007年生まれの子どもの半数が107歳まで生きる、そんな予測があるようだが、いくら人生100年時代とはいえ、余命は年齢を重ねるごとに短くなる。若い頃から始められれば、より長く、より広範囲でしかも時間をかけて自分磨きの時間を過ごせることにつながるだろう。
例えば貯蓄にしても、少額でも長く積み立てればその効果は大きい。
自己投資は女性こそ大切!?
厚生労働省の報告によると、今後の日本はますます共働きが増えるという。当然AIなどの技術革新は単純作業ではなく高度な専門性を要求するようになる。
社会での重要度が一段と増す一方、競争も激化する。これからの女性に自己投資は欠かせない要素になるだろう。
30代の女性にとっての自己投資
20代が社会の仕組みや仕事内容に慣れる時期とすれば、30代は仕事や生活の質を向上するための時期といえるかもしれない。30代の自己投資は40代、50代での仕事上の立場や収入面に大きな差を生む可能性が高い。
自己投資の金額はどれくらい?
俗に「自己投資は年収の1割程度」などといわれているが、実態としては25歳〜34歳のビジネスパーソンが1年間に仕事やキャリアのために自己投資した金額は1年間で3万円程度が5割にものぼるという調査もある。
しかし、自己投資は仕事のみに限らない。健康や美容、趣味・教養書籍なども自己の価値を高める意味が含まれる。
要は「自己投資という名の浪費」にならないことが肝要で、計画性・連続性を持った長期視点での投資が大切といえるだろう。