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Y型、U型、バナナプラグ、スピーカーケーブル端子の種類と特徴

2024.05.21

スピーカーケーブルの端子には、オーソドックスなY型やU型の他に、着脱に優れたバナナプラグがあります。各端子のメリットと特徴を知り、用途に合ったものを選びましょう。機器の接続部とケーブル端子の型が合わない場合の対処法についても紹介します。

スピーカーケーブルの基礎知識

『スピーカーケーブル』は、スピーカーとアンプをつなぐ重要な線です。アンプから流れる大電流に耐えられるように、一般的なラインケーブルよりも導体が太く、絶縁体で覆われた導線が束になっているのが通常です。

音質にも影響があるスピーカーケーブル

スピーカーケーブルは素材や構造、シース(絶縁体)によって音質が大きく変わるため、スピーカーの性質に見合ったものを選ばなければなりません。

ケーブルの素材は以下のようなものが主流となっています。

  • OFC(無酸素銅)
  • 複合型

『銅』は低音域が豊かなのに対し、『銀』は高音域に特徴があります。銅から酸素を除去した『OFC(無酸素銅)』は、不純物が少なく、自然な描写力とクリアでキレの良い音質が実感できるでしょう。

複数の素材を合わせた『複合型』は、素材のバランスにより音質が変わりますが、各長所を生かした音作りが狙えるのが特徴です。

構造の違いで安定性が変わる

スピーカーケーブルは複数の撚り線が束になっているのが通常で、構造の違いにより音質や音の安定性が変化します。

『平行型』はプラスとマイナスの2本の撚り線を平行に並べた構造で、最も一般的なタイプです。線の太さや撚りの強さ、材質によって音が自在に調節できるのがメリットでしょう。

2本の撚り線をねじり合わせた『ツイスト型』は高域に安定感があり、外来ノイズに強いのが特徴です。高音が目立つ平行型よりも落ち着いたバランスの良い音質が楽しめます。

2対のプラスとマイナスを配した『4芯型』は、ダイナミックな低音域と音質のマイルドさが魅力ですが、接続が複雑で価格も高価なため、初心者にはあまり向いていません。

スピーカーケーブルを変えると音質がアップする?素材、構造、シールドそれぞれの種類と選び方

スピーカーケーブルの端子の種類をチェック

スピーカーケーブルは、『端子なし』と『端子あり』に大きく分けることができ、端子ありは、さらにいくつかの種類に分けられます。それぞれの特徴を知り、目的に合ったタイプを選びましょう。

端子そのものがないタイプもある

アンプやスピーカーを購入した際、端子なしのケーブルが付属されている場合があります。

カバーを剥いで導線を出し、直接スピーカー端子に巻きつけて使いますが、導線が酸化しやすく、使い続けているうちに電気信号の伝送率が悪くなります。

細い導線がバラバラになると、接続時にショートしてオーディオが故障する恐れもあります。

『オーディオ機器は接点や導体が加わるほど音質が劣化する』というのが一般的な見方ですが、接触不良のトラブルを避けるためにも、端子なしを使うのはあまり好ましくはありません。

一般的なY型プラグやU型プラグ

『Y型プラグ』や『U型プラグ』はオーソドックスなケーブル端子で、オーディオの接続部に先端のYやUの部分を挟み込んで接続します。

端子なしのように酸化する心配がないのはメリットですが、接地部分が小さいため、しっかり留めたつもりでも気付かぬ間に緩んでいるケースが多いですので、注意をしましょう。

抜き差しが簡単なバナナプラグ

端子がバナナに似た形状をした『バナナプラグ』は、オーディオの接続部にプラグを抜き差して使用します。

着脱が簡単な上、Y型やU型のように緩みにくく、音質の安定性が高いのがメリットでしょう。導線同士が重なる複雑な接続でもショートする心配が少ないです。

プラグ部の構造は、『板バネスリット式』『円筒波型スリット式』『ねじ込み式』に大別され、それぞれ接続部との密着度が異なります。音質や着脱のしやすさに影響するため、用途や音楽に合ったものを選びましょう。

端子が合わないときは変換プラグを使おう

「変換プラグ」を使えば、1本のケーブルをさまざまな機器上で使えるようになります。変換プラグのメリットと注意点を確認しましょう。

コネクタを変換できる便利なアイテム

既存のケーブルを別のオーディオ機器に接続する際、機器の接続部とケーブルの端子の型が合わずに困った経験もあるでしょう。

「今までのスピーカーにはRCAのケーブルを使用していたが、新しいスピーカーにはステレオミニプラグしか使えない」という場合、接続部が変換できる『変換プラグ』を使えば、ケーブルを買い替える必要はありません。

ステレオミニをステレオフォーンに変換する『CC-309(ヘッドフォン端子)』や、ステレオフォーンをステレオミニに変換する『CC-321』、フォーンをRCAに変換する『CC-314』など、変換プラグの種類はさまざまです。

使う時のメリットと注意点

変換プラグがあれば、ケーブルの端子がオーディオ機器に合わない場合でも、買い替える必要がないのがメリットです。

ただし、変換プラグの交換が抵抗となり、音質や出力に影響を与える点が懸念されます。

変換プラグは「手持ちのケーブルを一時的に代用するための部品」という位置づけのため、ケーブル自体を交換するほうが音質が良いのは明らかです。デメリットを理解した上で、上手に活用しましょう。

文/編集部

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