【AJの読み】海と山が両方楽しめる心地の良い場所
千葉県は台風15号により大きな被害を受け、今回のオープニングレセプションも開催が心配されたが、現地は停電などの被害が少なかったこと、外房エリア、千葉県の復興を願って予定通り開催された。
「いすみフォレスト・リビング」の森の中に点在する木造フレームはこの地にあった木から採ったもので、材料はすべて地産地消とのこと。木造フレームと「陽の家」で用いられているSE構法は、構造の耐震性を数値で証明して保証する「構造計算」を可能にした工法。強度のある集成材の柱と梁をSE金物で接合し、2m×2mの小さなものから3000㎡の倉庫や施設といった大規模な建物も同じモジュールを使って作ることができる。在来軸組工法で使用される片筋交いと比べて、最大で3.5倍の強さを持つ、変形が起きにくい構造で、台風15号でもまったく問題はなかったとのこと。シンプルな操作で頑丈なフレームを作ることができるSE構法が見学できる場所も施設内に設置している。
「いすみフォレスト・リビング」は、JR外房線「上総一ノ宮駅」から車で15分ほどの場所にあり、2020年東京オリンピックのサーフィン会場となる釣ヶ崎海岸サーフィンビーチからも近い。東京まで1時間半の距離でありながら、海と森の自然に恵まれた場所で、いすみ市は都会からの移住を積極的に誘致。「いすみフォレスト・リビング」を移住へのゲートウェイと位置付け、公民一体となったプロジェクトとして推進していくとのこと。
千葉県マスコットキャラの「チーバくん」も登場しPRに一役買っていた。復興支援の意味も込めて、自然に恵まれ、海の幸、山の幸が豊富な千葉県をぜひ訪れてみよう。
文/阿部 純子