K54かK55か、それが問題だ!
今回はビジネスシーンにも似合うVostokというテーマで腕時計を選びたい。Vostokと言えばミリタリーウォッチしか作っていないと思うかもしれないが、実は若者向きのデザインも存在する。しかし、ここは王道のミリタリー路線からスーツに似合うデザインを探したい。私のイメージでは白いシャツに合うのはシンプルな白の文字盤に黒いインデックスだ。
ebayの絞り込み検索で白いフェイスを探してみると、文字盤に「K-43」と表示されたモデルが多数現れた。これがVostok Retroシリーズである。元になったのは、1943年2月にソビエト連邦軍のために作られたキロフスキー/K-43モデルである。これには2種類のデザインがある。どちらもスモールセコンドが9時の位置にあるが文字盤のアラビア数字が異なっていた。これを再現したのがK540シリーズで4種類のバリエーションがある。文字盤のデザイン違いで2種、文字盤が白と黒で2種の合計4種類となる。
最初はこれの白『K540851』と思ったのだが、数字が今っぽいのが気になる。また文字盤に配置されたロゴ類が多くて少しうるさい感じだ。そこで、もっとシンプルなK550シリーズに決めた。竜頭の位置が2時で、白い文字盤がエージングされて生成りっぽくなった『K550931』に最後まで心惹かれるが、やり過ぎ感があったので『K550946』に決めた。ムーブメントは「2415.02」で10時の位置にスモールセコンドがあり、パワーリザーブは33時間、5気圧防水と日常生活防水には十分なスペック。ケースはステンレススチールで風防はミネラルガラス、機械式自動巻きには定番のスケ裏(スケルトン裏ブタ)も採用されている。
flickrにJie Hong Lim氏が投稿したビンテージK-43 Type1と『K540851』