手相に関心がない方でも、「手相によって宝くじ運が上下する」と聞いたら、かなり興味がわくのではないだろうか。
例えば、高額当選者のおよそ6割には、「太陽線」があると指摘するのは、手相家のけんたろうさんだ。太陽線とは、薬指の付け根の下にある縦長の手相。お金持ちの多くは、太陽線があるといわれる。
そうした知識を、高額当選を果たした10人の手相データとともに解説したのが、けんたろうさんの著書『宝くじ当せん者の手相 「強運」は作れる!』(主婦の友インフォス)だ。
本書には、ジャンボ宝くじを2回当てた人、1年の間にナンバーズを細かく10回以上当てた人など、驚くようなくじ運に恵まれた人のエピソードが、手相の解説とともに掲載されている。
高額当選2回の運気の強い手相
一例を挙げると、2012年にドリームジャンボ宝くじで1億円を引き当てた、高橋弥生(仮名)さん。さかのぼる1989年にも、1千万円を当てている強運の持ち主だ。
その高橋さんの、手相の特徴は以下のとおり。
高橋さんの手相(本書70pより。前頁には見開きで両てのひらの写真もある)
けんたろうさんは、手相に縦線が目立っている点を、まず指摘。「横線よりも縦線が明確なのは運気が強いと言われ、1本1本が長いのもよいと考えられています」と述べる。また、左手の中指の下で運命線が枝分かれしているのは珍しく、「手相の枝分かれは、たくさんあればそれだけ運が開ける」とも。
さらに、千人に1人という「神秘十字線」が、はっきりと見える点にも言及。「基本的に、直観を信じれば判断を間違えることはありません」とのことで、高橋さんは、自分の直観に従い、売り場や購入枚数を変える工夫をして、高額当選に漕ぎつけたようだ。
ミニロト1等・2等同時当選の手相
和菓子職人のYさんは、ミニロト5口(1000円分)のうち、1口が1等(2082万円)、残りの4口がみな2等(20万円)を当てたという幸運に恵まれた。
選んだ数字は、スナックの女性と自身の誕生日を組み合わせただけ。多くの高額当選者のように、「夢にお告げのように出てきた数字から」といった神秘性・意外性がないのが、逆に特徴的か。
そのYさんの、手相の特徴は以下のとおり。
けんたろうさんは、Yさんのいい線は右手の「マスカケ線」だとする。マスカケ線とは、知能線と感情線がくっついて一体になった線。俗に「天下取りの相」とも呼ばれ、好きなことを追求して大成功を収める相。また、「なかなか手に入らないものを狙うと熱中するタイプ」でもあり、まさにどんぴしゃりなYさんは、ミニロトを始める前はナンバーズ4でストレート狙いばかりだったという。
ちなみに小指の下に見えるのは「散財線」といい、入ってきたお金は使ってしまう相。Yさんは、今回の当選金は飲み代としてパーッと使ったというもうなずける。
絶対に当たるという手相はない
上のような説明すると、「結局、特殊な手相に恵まれた人しか、宝くじに当たらないじゃないか」とツッコまれそうだ。
しかし、けんたろうさんは、「この線があれば当たる」という必勝の手相はないという。本書の10人に共通するのは、感情線のカーブが比較的緩やか(=宝くじにのめり込みすぎない)なことくらいで、この手相ならほかの多くの人にもあてはまる。太陽線がなければダメ、というわけでもなさそうだ。
ただ、無意識のうちに自分の手相に合った宝くじの買い方をしているのが、ポイントではないかと、けんたろうさんは述べる。どういうことかと言うと、「知能線が短く直観思考型のタイプの人はジャンボ宝くじのような普通くじ、それとは逆に知能線が発達、もしくは横に長く伸びている人はじっくりと思考するタイプなので、ロトなどの数字選択式宝くじを選んで買っている」というふうに、各人の気質にしっくりくる買い方をしていると、けんたろうさんは解説する。
そして、巻末には、手相を後天的に良くする開運のワンポイントアドバイスがある。自分の手相に自信のない方は、このアドバイスを積極的に取り入れて強運への道を目指してみるとよいだろう。
けんたろうさん プロフィール
複数の占い結果が同じ年齢で開運を示したことに驚き、手相、タロット、姓名判断、気学、紫微斗数を習得。手相では、著名な手相家の西谷泰人氏に師事し、流年法、手相の育て方、開運鑑定法を学ぶ。のちに独立し、のべ5千人以上を鑑定。
公式サイト:https://kaiun-tesou.com/(鑑定は要予約)
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)