2030年頃には、2千万戸に届くと予想されている日本の空き家。現時点ですでに8百万戸を超えて社会問題化しているが、これに一条の光を投じるのが、2019年7月にスタートしたウェブプラットフォーム「空き家ゲートウェイ」だ。
「空き家ゲートウェイ」のコンセプトは明快で、「日本中の100均物件を網羅するマッチングサイト」というもの。
ここで言う「100均」とは、100円または100万円で買える空き屋物件のこと。家のオーナーが手放したいと考えているが、なかなか売れない、あるいは値段が付かない物件を、激安で本当に欲しい人に提供するサイトとなっている。
那須の3階建て物件が100万円!
執筆時点(2019年8月中旬)で掲載されている100万円の物件例を挙げると、「大自然とジェットバスに打たれろ!」と銘打った、那須町(栃木県)の一軒家がある。
こちらは、木造3階建ての3LDK&12畳のフリースペース&5畳のウッドデッキという間取りで、総土地面積は(私道を含め)709平方メートル。トイレは2か所あり、また、敷地内には温泉口があって、浴槽までの引込工事を行えば、温泉風呂を楽しむことも可能。
築30年だが、1年のうち短期間だけ別荘として使われてきたため、さほど使用感も感じられず、リフォームもせずにそのまま住めそうな物件。
100万円とは別に、司法書士の費用が30~50万円かかるとはいえ、まさに激安。「多拠点居住の拠点としてそのまま利用するのはもちろん、広々としたキッチンやリビングを生かして、カフェやレストランにしてはいかがでしょう。ゲストハウスにもいいかも」と、おすすめポイントが記されている。