統計によれば、日本人が1日の間に座っている時間は平均8~9時間。世界で一番座っている時間が長いという。車通勤で、帰宅後はテレビを視聴して過ごすデスクワーカーだと、もっと長い時間座っていることになるが、これは肥満やがんなどの生活習慣病のリスクを増大させるという研究結果もある。
この健康リスクを防ぐため、スタンディングデスク(立ち机)が一時流行した。しかし、価格は高めで、立ちっぱなしは結構辛いことから、流行は長続きしなかった。現在、スタンディングデスクにこだわるのは健康意識の高い人で、高価格帯の昇降式タイプか、普通のデスクの上に乗せるやや廉価な「付け足し」タイプが主流。どちらも、立ちたい時に立ち、座りたい時に座れるフレキシブルな使い方ができる。
老舗木材店が生んだ全木製スタンディングデスク
今回、紹介するのは後者の付け足しタイプ。1905年創業の小友木材店が開発したもので、製品名は「ウッドスタンディングデスク」という。名前のとおり、この種の製品としては珍しい全木製だ。
発売は2019年10月1日を予定しているが、先だってクラウドファンディングサイトのMakuakeで早期割引価格にて注文可能となっている。ラインアップは、天板が国産シナ合板の「スタンダード版」、天板が岩手県産スギ無垢材の「ビジネス版」、高級木材のクリ、イタヤカエデ、サクラの中からどれかを選ぶ「プレミアム版」、そして「スタンダード版」を自分で組み立てて作る「DIY版」の4種。一番安いのが「DIY版」で税込み5980円、一番高価な「プレミアム版」は税込み1万980円で提供されている。
「DIY版」を作ってみた
製品の使い勝手を確かめるため、筆者は「DIY版」を作って使ってみた。前に述べたとおり、「DIY版」とは、「スタンダード版」を購入者自らの手で組み立てるというもの。天板以外のパーツがプラモデルのように一枚の板に収まっていて、工作が好きな人向けの仕様だ。
工具として、電工ペッカーのような簡易のこぎりと、やすりが必要。これらは製品には含まれていないので、所有していない場合、千円ちょっとの出費で買う必要が出てくる。
製作手順としては、まずはパーツを丁寧に切り出す。
切り出したパーツは、やすりをかけて滑らかにする。
あとは手順書にしたがい、接合するだけ(接着剤やネジは使わない)。切り出し~接合で、トータル1時間くらいで完成した。やってみると意外と簡単で、プラモデル作りや日曜大工の素養はなくても大丈夫。