衣服にアイロンをかける時、当て布は使っているだろうか? 布1枚挟んだところで大して変わりはないと思われるかもしれないが、正しく使わないと大事な衣服を傷めて後悔することになるかもしれない。そこで今回は、当て布の意味や使い方などの基礎知識を紹介しよう。
アイロンの当て布とはどういうもの? どんな役割がある?
当て布とは、衣類にアイロンの熱や蒸気が直接当たらないようにかける薄い布のことだ。当て布をすることで、デリケートな生地の傷みを抑えられる。
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当て布は絶対必要? アイロン前に確認すること
アイロンの際には必ずしも当て布が必要なわけではない。当て布の要否は衣類の素材やタグで判断できる。
アイロンをかける前にタグの当て布マークをチェックしよう
衣類のタグには洗濯表示のほかに、アイロンについても注意事項がマークで示されている。平成28年12月までに生産されたもので当て布が必要な場合は、アイロンの下に波線の描かれたマークがある。平成28年12月以降は、「当て布使用」など注意書きで表記されるようになった。
スーツにアイロンをかけるときの温度は?
スーツにアイロンをかける時は、素材によって適切な温度が変わる。綿や麻は180~200℃、ナイロンやアクリル素材は110~130℃、ウールは当て布をして140~160℃を目安に温度を設定しよう。
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当て布なしでアイロンをかけるとどうなる?
当て布が必要な衣類に当て布をかけずにアイロンをしてしまうと、生地がテカテカするなど、傷んでしまうことがある。アイロンをかける前に必ずタグや素材を見て、当て布が必要か確認しよう。
薄い色の当て布でアイロンの熱による色移りを防ぐ
濃い色の当て布を使うと、当て布の色がアイロンの熱によって衣類に移ってしまう場合がある。色移りを防ぐために、当て布は薄い色のものを使おう。
デリケートな素材って具体的に何? アイロンをかける際に当て布が必要な素材
アイロンの際に当て布が必要になるのは、主に次の素材だ。
◆ウール
◆シルク
◆カシミヤ
◆ポリエステル
◆レーヨン
そのほかにも、色の濃い衣類やプリント部分などは当て布をかけるとよいだろう。
綿の衣類にアイロンをかける時の温度は?
綿は熱に強く、180~200℃程度の高温が適切な温度となる。当て布はプリント部分などがなければ基本的に必要ないが、アイロンをかける前にはタグの表記をよく確認してほしい。
ニットにアイロンがけする時に当て布は必要?
ニットだからといって、必ずしも当て布が必要ではない。素材やタグの表記によって当て布の要否を判断しよう。
アイロン当て布の代用にタオルを使ってもいい?
当て布として使うものは、熱に強い綿素材が適している。綿であればタオルやハンカチでも代用が可能だ。ただし、厚みのあるタオルだとアイロンがかけにくいかもしれない。
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アイロンがけの当て布に使うなら手ぬぐいが丁度いい
当て布の代用は、できるだけ薄い生地のほうが熱が適度に伝わるようになる。てぬぐいや薄手のハンカチのほうが当て布に適しているだろう。透けるほど薄いてぬぐいなら、衣類のどこにアイロンをかけているのかわかりやすいという利点もある。ただし耐熱性が低い素材だと、焦げてしまう可能性などもあるので注意しよう。
どこの売り場にあるの? アイロンの当て布入手方法
当て布はホームセンターや100円ショップなどで購入できる。洗濯用品などの売り場に置いてあることが多いようだ。
アイロンの当て布はダイソーにある!
大手100円ショップのダイソーにも当て布はある。ポリエステル製で高温をあてると溶けてしまうおそれがあるため、注意書きに従って使用しよう。
セリアにもアイロン用当て布はある?
残念ながらセリアの「スーパー アイロン あて布」は2016年に販売終了となってしまった。
使いやすいアイロン用当て布はニトリにも!
ニトリにも「アイロン掛けしやすい あて布」という商品がある。ダイソーと同じくポリエステル製で、耐熱温度は200℃となっている。
当て布を使うと、熱に弱い素材やプリント部分などを傷めることなくアイロンをかけられる。大事な衣類を長くキレイに着られるよう、今回の記事を参考にして当て布を正しく使ってほしい。
※データは2019年8月下旬時点での編集部調べ。
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文/ねこリセット