真空管は12AU7で差し替え可能
『UA-1』が使っている真空管は1本でステレオに使える双三極管で、もともとオーディオ用として設計されたもので、アンプの初段増幅用に使われている。ヨーロッパでの呼び方はECC82である。ギターアンプにも使われているのでデッドストックから新品までいろいろな球が入手可能だ。拙宅にもムラード、エレハモ、ゴールドライオンがあった。他にも、RCA、GE、テレフンケン、シーメンス、Philips、東芝、松下、NECなどが、この真空管を生産していた。
『UA-1』が採用したのはロシアのTUNG-SOL製である。TUNG-SOLはKT-150を開発製品化した一流真空管メーカーであり、高ゲイン、低ノイズでウォームな音色を聞かせてくれる。12AU7は1500円〜2500円程度で入手できるので、真空管アンプに欠かせないタマ転がしをして好みの音色を追求するのもいいだろう。
クラウドファンディングの完了が9月20日までなので、欲しい人は早めにチェックした方がいい。このチャンスを逃すと国産で高品質なハイブリッド真空管アンプを手に入れるのはなかなか難しいと思う。USB/DAC内蔵なのでPCとのUSB接続にも対応、アナログ入力はRCAピン端子に加えて、フロントにステレオミニ端子があり、DAPとの接続も楽にできる。また、ステレオミニ端子のヘッドホン出力も搭載。なかなか実用性も高いのだ。
写真・文/ゴン川野