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海外で購入したSIMカードの設定方法と賢い使い方

2019.08.11

 スマートフォンなど、多くの携帯電話の端末に使われるSIMカード。ところでこのSIMカードは、なぜ必要なのでしょうか?

SIMカードとは何?

SIMカード(シムカード、Subscriber Identity Module Card)とは、加入者を特定するID番号が記録された、ICカードのことを指します。SIMカードには、「MSI(International Mobile Subscriber Identity)と呼ばれる番号が個々に登録されており、電話番号と結びつけることにより、通信が可能になります。

 それにより、例えば、SIMカードをほかの携帯電話に差し替えて、ひとつのSIMカードで携帯電話を複数利用できます。

 さらに、ひとつの携帯電話で、複数の電話番号を切り替えて使用できたり、複数の携帯電話で、複数の電話番号の利用を実現します。

 ただし、SIMカードは頻繁に抜き差しすることを想定した作りではありませんので、差し替える時は、壊さないよう慎重に作業しましょう。

海外で使えるSIMカードとは?

 海外で使えるSIMカードは、その国・地域によって異なるので一概にはいえませんが、サイズというよりは通信形式として、世界の約80%くらいの国では、古い規格の通信、「GSM(Global System of Mobile communications。日本では今は使われていない規格)」が採用されており、その場合、SIMのサイズはフルサイズのSIMのサイズでした。

 しかしその後、それより小さい「Mini SIM」に対応する機器が標準となり、現在にいたります。従って今では、「Mini SIM」を「標準SIM」と呼ぶことが一般的になりました。つまり、現在のSIMの規格としては、「フルサイズSIM」「Mini SIM(=標準SIM)」「Micro SIM」「Nano SIM」の四種類、実質は、「Micro SIM」以下、三種類となります。

iPhoneのSIMカードとは?

 iPhoneでは、iPhone5以降の機種で使われているのが、Nano SIMです。大きさは幅12.3mm×高さ8.8mm×厚み0.67mmで、とっても小さいです。最近のスマートフォンは、このNano SIMが使われるケースがほとんどです。

AndroidスマホのSIMカードとは?

 Androidでは、かつてはMicro SIMが使われていました。大きさは幅15mm×高さ12mm×厚み0.76mmで、Nano SIMよりは一回り大きいサイズです。しかし、最近の機種は、Micro SIMより一回り小さい、Nano SIMが使われるケースも増えてきました。

 複数の携帯電話でSIMを使い回す場合、Nano SIMにMicro SIM用のアダプタを付けて利用する場合が良く有ります。

SIMカードなしでもスマホは使えるの?

 通常、スマートフォンは、SIMカードなしで携帯電話網に接続できません。しかし、中には、SIMカードなしでも携帯電話として使える仕組みが存在する機器もあります。その場合、そのスマートフォンは「eSIM」と呼ばれる規格に対応しています。
 eSIM(Embedded-SIM)は、SIMカードをチップ化/ソフトウェア化し、端末上だけで複数のキャリアを選択できる、オドロキの規格です。ようするに、物理的なSIMがいらないのです。これはベンリ!

SIMカードなしでiPhoneは使える?

 かつては、三世代目のiPad Proや、Apple Watchなどに搭載されていたeSIM相当の機能ですが、このたび、「iPhone XS/XS Max/XR」が、ついにeSIMに対応いたしました。記事執筆時点では、KDDI(au)、IIJがサービスを提供しています。

 eSIMの契約が完了したら、物理SIMの到着を待たずに回線を利用できるのは大きな特徴です。残念ながら、多くの格安携帯電話事業者(MNNO)は、eSIMを導入する要件を満たしていないため、今の所、IIJ以外の格安携帯電話事業者がeSIMに対応するのは難しく、かつ、現状IIJでは、データ回線のみの対応ですので、通常の電話回線+eSIMによるデータ回線の併用といった利用形態になってしまいます。

 しかし、将来的には徐々にeSIMが普及していくかもしれません。海外旅行の際は、現地でSIMを購入しなくても、その国の事業者がeSIMに対応していれば、SIMロックを解除していれば使えるようになるはずです。

【参考】IIJmio

Wi-FiはSIMカードなしでも使える?

 スマホにSIMカードが入っていない場合、eSIM環境が使えない限り、携帯電話網に接続できないため、Wi-Fi(無線LAN)と接続して、通話以外の最低限の機能しか使えないのが一般的です。

 逆にいえば、インターネットには繋がりますので、ネットサーフィンやメールやSNS、インターネット通信で利用可能な「IP電話」は利用可能です。

 自宅に無線LAN環境やモバイルWi-Fi環境を、別途利用しているのであれば、SIMカード無しでスマホを利用するのもアリだと思います。

LINEはSIMカードなしでも使える?

 したがって原理的には、LINEアプリもSIMカードなしで、Wi-Fi環境さえあれば利用は可能なのですが、携帯電話回線を利用するSMS認証は使えませんので、通話による認証や、Facebook認証でしか利用できませんから要注意です。

 ただし、格安SIMサービスのLINEモバイルに加入すれば、サービス加入時点で本人認証が済んでいるのでLINEの認証は不要ですが、結局SIMを取得することになるので本末転倒です。しかし結構月額料金は安価(記事執筆時点で300円/月~)なので、この際、検討の余地はありそうです。

【参考】LINE MOBILE

意外と簡単!SIMカードの交換方法

 SIMカードの交換方法は、実はとっても簡単です。機器によって、場所や方法は若干異なりますが、おおむね本体側面や、カバーを外した中にある、SIMトレイの位置を確認したら、SIMトレイをプッシュして取り出したり、iPhoneであれば、本体付属のSIM 取り出しツールもしくは、ペーパークリップをSIMトレイの下の穴に差し込み、iPad 本体に向かって押し込みます。

 交換前の古いSIM カードをトレイから取り外したら、これから新たに挿入するSIM カードの切り欠きの位置を確認して、トレイに装着します。切り欠きに合わせてさえいれば、一定の方向にしか収まりませんので、向きを無視して無理やり装着しないでください。

 それから、トレイを取り外した時と同じ向きでiPhoneに再び差し込みます。トレイは一方向にしか収まりませんので、無理に差し込まないでください。SIMもトレイも、向きがちゃんと合っていれば、きちんと簡単ベンリに収まります。やったね!

SIMカードを交換するとデータは消えちゃう?

 SIMカードを交換しただけでは、スマホの中のデータは、基本消えることはありません。ただし通話をするための設定を変更した場合は、以前の設定内容を書き換えることがありますので、また前の通話環境に戻す予定がある場合は、登録情報をキチンと控えておきましょう。ともあれ、必要な個人情報やデータは、こまめなバックアップが必須です。

SIMカードの値段を教えて!

 ここでは、主要キャリアのSIMの値段をご紹介します。

ドコモのSIMカードの値段

 ドコモの場合、複数のプランが用意されています。980円/月の「シンプルプラン」から2700円/月の「カケホーダイプラン」まで、より取り見取りです。

【参考】ドコモ/基本プラン

auのSIMカードの値段

 auも、複数のプランが用意されています。iPhoneの場合、1980円/月~の「新auピタットプラン」や、5980円/月~の「auデータMAXプラン」まで、より取り見取り。

【参考】au/料金・割引

ソフトバンクのSIMカードの値段

ソフトバンクも、複数のプランが用意されています。1980円/月~の「ミニモンスター」や、3480円/月~の「ウルトラギガモンスター+」まであります。

【参考】ソフトバンク/料金プラン

代表的な格安SIMカードの値段

 続いて、代表的な格安SIMの値段を調べてみましょう。

UQ MobileのSIMカードの値段!

 3GBで月額1480円~の「おしゃべりプラン」から月額データ量上限なしで、6060円/月~の「おしゃべりプラン+WiMAXギガ放題」まで、いろいろ選べます。

【参考】UQ mobile/料金・サービス

楽天モバイルのSIMカードの値段!

 楽天モバイルは、なんといっても、高速データ通信容量を使い切っても、最大1Mbpsで使い放題、国内通話料金も、10分掛け放題がセットになった1480円/月~の「スーパーホーダイ」が魅力的で有名です。ここだけの話、筆者もここに加入しています。

【参考】楽天モバイル/料金

mineoのSIMカードの値段!

 mineo(マイネオ)は、なんといってもau・ドコモ・ソフトバンクの3キャリアに対応していますので、SIMロックを解除しなくても、現在の端末がそのまま使えるのが大きな特徴です。基本料金も、1310円/月~から、6950円/月~まで、予算に応じて様々なプランを選択可能です。

【参考】mineo/料金

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