医師がすすめるカラダにイイこと! 教えてDr倉田
暑い季節は、気分的にも倉田だるく、食欲も落ちて、いわゆる「夏バテ」になる方が増えます。
高温多湿な日本で夏バテを避けることは難しいので、本当に悩ましいですよね。そこで今回は、「夏バテ」の正体やすぐ実践できる対策をご紹介します。
夏バテの語源は? 夏バテは病気ではない?
走り疲れた馬の足がもつれてバタバタすることを「バテる」と言います。
「夏バテ」の語源は「夏に疲れ果てる(夏果て)」と言われています。「夏負け」もほぼ同じ意味で使われています。
多くの方は「夏の季節にカラダがぐったり疲れることを夏バテ」と思いがちです。
実は医学書に「夏バテ」という病名は無く、病気ではないので、特効薬も治療法もありません。
病気ではないけれど、確実に私たちを困らせている夏の不調であることに変わりはありません。
注)もし夏バテと伝えても、医療機関で受診を断られることは無いはずです。
熱中症と夏バテは違う??
2018年は5~9月までの5か月間に全国で9万5137人が熱中症で救急搬送され、2017年5万2984人を大きく上回り、10年前に調査が始まって以来の過去再多を記録しました(総務省消防庁調べ)。
熱中症は温度や湿度が高い環境で、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節ができなくなり、めまいやだるさ、意識障害が出て、重症の場合は命の危険を伴うこともあります。
「熱中症は医学的な病名で、夏バテは正式な病名ではない」のですが、分かりにくいですよね。放置すると危険なものが「熱中症」、放置しても危険は少ないのが「夏バテ」という捉え方もできそうです。
夏バテの種類とは?
「夏バテ」という概念や病名は、西洋医学にはありません。
”カラダの不調”という側面から少し分かりやすく、東洋医学的な概念を加えて、3種類ある「夏バテ」をご紹介します。
※「気は人体を作り、生命活動を維持する物質」と東洋医学では考えられています。
①暑さで「気」の消耗が起き、「夏バテ」になります。元気がなくなり食欲も落ち、栄養不足でさらに「気」が落ちる悪循環を起こすのが「気虚」です。
②冷たい飲み物や食べ物を摂り過ぎて水分の巡りが悪くなる。飲食パターンが作り出す、暑さによるカラダの不調「湿邪」。
③発汗などで体内の水分が出て、脱水状態に近くなる「陰虚」。
西洋医学と東洋医学は、カラダの不調に対する考え方も異なるのですが、「気虚」と「湿邪」をいわゆる「夏バテ」、「陰虚」は「熱中症」と言い換えられそうです。