『BASECAMP – Standard -』でも十分楽しめる
『BASECAMP』にはカスタマイズできないが、さらに低価格な既製品モデルがU3万円で用意されている。私のオススメはミラーフィニッシュが非常に美しいシルバーのケースを使ったStandardモデルである。ストラップはミリターリグリーンでNATO軍仕様のナイロンベルトが付属する。ベルトの幅は20mmなので多くの既製品があり、ブラックのラバーベルトに変更すれば生粋のダイバーズウォッチに変身する。ケース幅は40mmと腕の細い人にもピッタリのサイズ。ケースの材質は医療用器具にも使われる金属アレルギーを起こしにくい316Lステンレスを採用している。ムーブメントは信頼性の高いSEIKO「NH35a」を使い約40時間駆動できる。風防にはポリカボーネートを使ったドームガラスを使い抜群の強度とレトロな雰囲気を出している。ただし、ドーム型なので曲線になったフチの部分は反射しやすいという弱点がある。回転ベゼルは三角形のインデックスが1個だけあるユニークなデザインで、これが『BASECAMP』の個性の証になっている。
色々、書いてきたが『BASECAMP』はデザイン、性能、仕上げ、価格のどの点から見てもオススメできるバランスのよい自動巻き腕時計であり、私もプロジェクトを支援するかどうか思案中だ。
カスタマイズできない既製品モデルは『Standard』と『Blackout』の2種類がある。カレンダーはどちらも黒地に白文字となる
写真・文/ゴン川野