電気ポットは、1年中保温などを使用していると、電気代が高くなるイメージがあると思いますが、年々省エネな製品が販売され、1日中使用しても消費電力の少ないモノが多くなっています。
ここでは、10年前の電気ポットと比較して消費電力量がどれほど減っているか、便利な保温機能やお手入れの方法をご紹介します。
電気代・保温機能・掃除のしやすさが10年前とは違う電気ポットの魅力
電気ポットは、いつでも温かい飲み物が作れる便利な家電ですが、常時通電していると、消費電力が多くなってしまうのでは? と思う方もいると思います。ここでは、2002年製の電気ポットと2012年製の電気ポットを比べてわかる消費電力量の違いや、象印の2018年製電気ポット「マイコン沸とうVE電気まほうびん 優湯生 CV-WB22」を参考に、電気代や保温機能、掃除方法をご紹介します。
電気ポットは電気代を安くする節約機能が満載
象印の2018年製電気ポットは、部屋が暗くなる(5ルクス以下/5分検出)と自動で保温ヒーターへの通電をOFFにし、70℃の状態を保ち、部屋が明るくなる(15ルクス以上/5分検出)と自動で設定温度まで温めを開始してくれる光省エネモードが搭載されています。「1日に湯沸かしを2回、再沸騰を1回、90℃保温を23時間」の機能を、1年中使用したとしても電気代が約5500円で済み、電源をON/OFFする手間もなく、いつでも温かいお湯が注げる省エネな機能です。(室温23℃の場合)
10年前と比較して電気ポットの電気代はどのように変化している?
2002年製の電気ポットと比べて、2012年製の電気ポットの保温時の消費電力量は、69%も省エネになっています。また、2012年製の電気ポットでは、湯沸かし量を2Lから1Lに減らすことで、48%の消費電力量をカットできるので、使うお湯の量が少ない時は、沸かすお湯の量を減らすことで、電気代の節約ができます。
【参考】関西電力 省エネ調査
保温機能付き電気ポットの温度や時間は? 調整できる?
象印の2018年製電気ポットの場合、98℃/90℃/80℃/70℃/まほうびんの5段階で保温温度が設定できます。まほうびんコースは、湯沸かし後に自動で電源を切り、保温効果の高いまほうびん構造だけで保温するので、消費電力の節約になります。(2時間で約90℃、4時間で約84℃、6時間で約78℃とゆっくりとしたスピードで温度が低下していきます。)また、湯沸かし完了時間を設定できるタイマー機能や沸騰させずに設定温度まで温める沸騰セーブ機能などの省エネ機能も搭載されています。
保温時の消費電力・電気代は10年前の電気ポットと比較して変わっている?
2002年製の電気ポットの場合、98℃保温の消費電力量と90℃保温の消費電力量では21%しか変化がありませんが、2012年製の電気ポットでは、40%省エネになっています。2012年製の電気ポットは、断熱構造が優れているため、ポット表面からの放熱が少なく、保温時の消費電力量が小さくなっています。
ミルク作りにも活躍する電気ポットの安全な機能
ミルク作りに最適な70℃の温度を保温しておけるだけでなく、傾斜・転倒お湯もれ防止構造や自動給湯ロック、蒸気の発生を沸騰検知センサーで見張り、ふた内部の蒸気通路で結露させ、蒸気を本体の外に出さない蒸気レス構造など、電気ポットは安全面でも優れています。
電気ポットの価格は安い?
Amazonで象印の電気ポット「マイコン沸とうVE電気まほうびん 優湯生 CV-WB22」は、1万7400円で販売されています。機能が豊富な製品ほど価格が高くなりますが、6000円代でも保温機能が搭載された電気ポットが販売されています。
電気ポットのカビのように見える斑点の掃除方法は?
電気ポットの内容器に色のついた斑点や変色、お湯に白い浮遊物が浮いてくるなどの症状があった場合、クエン酸などを使った洗浄が必要です。(2か月~3か月に1回目安)カビのように見える斑点は、水に含まれるミネラル分が付着しているモノなので、害はありませんが、電気ポットの給水ポンプに詰まる可能性があるので、お手入れが必要です。
電気ポットの掃除に有効なクエン酸、酢で代用できる?
お酢は酸性なので、付着したミネラル分を溶かしてくれますが、お酢のニオイがパッキンに付き、お湯にニオイ移りする可能性があるので、クエン酸の使用をおすすめします。
1.コップにぬるま湯とクエン酸30gを入れ、かき混ぜて溶かします。
2.電気ポットの内容器に(1)を入れ、満水のラインまで水を給水します。
3.電源を入れて沸騰させた後、保温のまま約1時間~2時間放置します。
4.残ったお湯を捨て、もう一度水だけを沸かし、注ぎ口からお湯をコップ1杯程出して、残り湯を捨てて完了です。
電気ポットの掃除に重曹は使える?
重曹は研磨効果があり、内容器のフッ素加工を傷つけることがあります。また、重曹水を加熱した時に炭酸ガスが発生し、蒸気口や注ぎ口からお湯がふきこぼれる可能性があるので、お手入れには使用しないでください。
大容量タイプや一人暮らし向けのおすすめ電気ポット
電気ポットは使用頻度によって必要な容量が変わってきます。必要な分だけお湯を沸かすことで、電気代の節約にもなるので、用途に合った容量の電気ポットがおすすめです。ここでは、一人暮らし向けのコンパクトタイプやオフィスにも置ける大容量の電気ポットをご紹介します。
3リットル容量は象印の高性能電気ポットがおすすめ!
ZOJIRUSHI マイコン沸とうVE電気まほうびん 優湯生 CV-WB30
プラチナフッ素加工をした内容器がお湯を弱アルカリ性に変化させ、茶葉からカテキンを抽出しやすくしてくれる3.0L容量の電気ポットです。まほうびん構造や蒸気レス、光省エネモードを搭載し、5段階の保温設定が可能です。
5リットル容量でオフィスにも置ける象印の電気ポット
ZOJIRUSHI マイコン沸とう電動ポット CD-PB50
蒸気を90%カットする蒸気セーブモードや5段階の節約タイマー、断熱材を使用した省エネ設計など、オーソドックスな機能の電気ポットですが、容量が5Lと大きいため、オフィスなどの使用頻度の高い場所にも活躍します。
安全性・保温性の高いタイガーの電気ポット<とく子さん>
TIGER 蒸気レスVE電気まほうびん<とく子さん> PIG-S型
空焚き防止/自動ロック電動給湯/傾斜・転倒流水防止機能を搭載し、安全性が高く、保温効果の高い2重真空構造を採用している3.0L容量の電気ポットです。98℃/90℃/80℃の3段階保温ができ、節電タイマーや省エネコースを使用できます。
【参考】TIGER公式 製品詳細ページ
タイガーの保温機能付き小型まほうびん電気ポット
TIGER 蒸気レス電気まほうびん<とく子さん> PIJ-A220
高さ27.6cm×幅21.8cm×奥行30.8cmの2.2L容量のコンパクト電気ポットです。スクエア型のフォルムの本体はまほうびん構造で、保温力が高く、蒸気レスなどの安全機能も搭載されています。
【参考】TIGER公式 製品詳細ページ
10年前とは消費電力や機能が格段と上がっている電気ポットを使用して、オトクにお湯を作ってみてはいかがでしょうか。
※データは2019年7月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/Sora