いまや1150駅を超えるまでに増えた「道の駅」。もともと、一般道路沿いのドライバー向け休憩所という意味合いの大きかった施設。それが昨今は、地元の名産品やグルメ、所によっては温泉も満喫できる、ある種の観光スポットへと進化している。
そんな道の駅を、「わざわざ行くための目的地」としてすすめているのが、浅井佑一さんだ。浅井さんは、2年以上かけて全駅を訪れ、4月に新書『首都圏「道の駅」 ぶらり半日旅』(ワニブックスPLUS)を上梓した、道の駅の達人とも呼べる人。トイレ休憩で立ち寄るだけではもったいない道の駅が、首都圏にはたくさんあるという。
そこで今回はその中から、道の駅になじみのない人にもおすすめなところを5か所、浅井さんに紹介していただいた。行楽のおりに、立ち寄ってみるとよいだろう。
「保田小学校」(千葉県鋸南町)
浅井さん「房総半島西側の千葉県鋸南町にある保田小学校。2014年に廃校となりましたが、2015年に道の駅として新たにオープンしました。
この道の駅のウリは宿泊施設です。旧校舎の教室に泊まれるようになっています。元々あった教室を前後に区分けしてベッドが置かれています。小学校の施設はほかにも残っていて、音楽やダンスの練習に使える“音楽室”や研修や調理実習ができる“みんなの家庭科室”があります。入浴施設“里の小湯”は、宿泊者はもちろん立ち寄りでも利用できます。
半日旅で小学校の雰囲気を味わいに来てもいいし、房総半島巡りの拠点として宿泊しても便利に使える場所。小学校の教室で泊りがけの同窓会をしても面白いかもしれません」
【基本情報】
住所:安房郡鋸南町保田724
電話:0470-29-5530
主要施設の定休日・営業時間:年中無休・9:00~18:00
アクセス:新宿の湾岸道路から、川崎浮島JCT(アクアライン)を経て木更津南JCT(館山自動車道)へ、そして富津館山道路から鋸南保田ICのインター信号を左折
公式サイト: https://hotasho.jp/
「もてぎ」(栃木県茂木町)
「1次産業、2次産業、3次産業のすべてを取り込む“6次産業化”の動きが全国各地で盛んです。茂木町では“ゆず”の6次化がすすめられ、その過程で道の駅の名物“ゆず塩ら~めん”がつくられました。
“ゆず塩ら~めん”は道の駅グルメのナンバーワンを決める“道-1グランプリ”で3年連続グランプリに輝いた人気商品。肉類なしの野菜たっぷりで、女性におすすめ。最近は平日800食、休日1000食以上を売り上げるなど人気が爆発。1時間程度の待ち時間は覚悟してください。
「ゆず塩ら~めん」
道の駅の近くには、スーパーGTなどが行われるサーキット“ツインリンクもてぎ”もあります。車で10分足らずの距離ですので立ち寄ってみるのもいいでしょう」
【基本情報】
住所:芳賀郡茂木町大字茂木1090-1
電話:0285-63-5671
主要施設の定休日・営業時間:原則第1、3火曜日・10:00~16:00(レストラン桔梗)
アクセス:常磐自動車道水戸ICより約50分、あるいは北関東自動車道真岡ICより約40分(詳細:http://www.motegiplaza.com/map/map.html)
公式サイト:http://www.motegiplaza.com/