正しい口臭対策は?水で洗い流すまでがワンセット
――口臭を防ぐためには、具体的にどのような口内ケアを行うべきでしょうか?
桐村先生:「歯磨き→歯間ブラシ/フロス→水で洗い流す」、この3つのステップをワンセットにしてください。洗い流す部分では、ジェットウォッシャードルツもおすすめです。
実は、歯ブラシだけでは歯垢は4割残っている状態です。歯ブラシ後に歯間ブラシやフロスを使ってそれらを2割程度まで減らし、さらに効率的に洗い流すことでかなり歯垢は抑えられます。
――朝・昼・晩と歯磨きをする方が多いと思いますが、ケアのタイミングはいつがいいのでしょうか?
桐村先生:基本ですが、夜寝る前には「歯磨き→歯間ブラシ/フロス→洗い流す」の3ステップを必ず行うようにしてください。口の中を衛生的にしておかないと、睡眠中に唾液が抑えられて細菌が増えてしまいます。1日1回は、必ず「歯垢を洗い流す」ことを習慣にしていただきたいです。
――ジェットウォッシャードルツは、どのように使うのが効果的ですか?
桐村先生:口内を左右上下の4つのエリアに分け、それぞれ30秒ずつくらいかけて洗い流すのがいいでしょう。合計で2分くらいなので、毎日簡単にできます。私なら左の奥なんですけど、特に気になる部分は、それにプラスして重点的に洗い流すようにします。
実は、ヘルスケアという観点から言うと「お尻を洗うよりも絶対入り口を洗った方がいい」と言えます。ウォシュレットが文化になったんだったら、こっちも文化になるべきです。
実は間違っている!?オーラルケアのウソとホント
――口臭ケアとして知られているのもので、「それは間違っている」というものはありますか?
桐村先生:口臭予防として、「歯ブラシだけしていればOK」というのは嘘ですね。先ほども説明しましたが、歯ブラシで落とせる歯垢は全体の6割ほどです。つまり4割は磨き残しで、それが口臭の原因になるんです。
あとは、歯ブラシは「食べかすを取るものではない」ということ。食べかすを取るのは、歯間ブラシやデンタルフロスの役割です。歯ブラシの後に行います。
あとは、舌のケア。よく、普通の歯ブラシで舌まで磨く人よくいますよね。あれは本当にやめた方がいいと思います。舌の汚れが気になる場合には、舌専用のブラシかガーゼなどの柔らかいもので、優しくなでるようにケアしてください。
舌は味を感じるところですから、正しくケアしないと味覚がおかしくなってしまう危険もあります。逆に刺激を与えすぎると、舌のざらざらした突起が伸びてきてしまって、余計に汚れがたまりやすくなるんです。
口臭がある人は舌自体も汚れていて、ニオイの原因になっていることが多いので、舌をもちろんケアすべきなんですが、磨き方には気をつけないといけません。
――マウスウォッシュを使うのはどうでしょうか?
桐村先生:マウスウォッシュを使用している方も多いのですが、より高度なケアに繋がるかというと、実はそうではありません。一番ニオイの原因になっている歯周ポケットの中まで届かないので、完全とは言えませんね。歯磨き粉やマウスウォッシュは使うとすっきりして、自分は満足した感じになりますが、過信しない方がいいでしょう。
口臭が気になる人に自覚させる方法は?
――最後に、もし身近に口臭がひどい方がいた場合、どのように知らせるのがいいでしょうか?我慢するしかありませんか?(笑)
桐村先生:ダイレクトに言うのは難しいので、指摘するとしたら「口臭がするということは体の中が悪いのでは」ということを踏まえて、健康を気遣うというようなニュアンスで話すのも一つの方法です。「健康とニオイは直結するという話があるんだけど」と話してみるなど。こういう一般論がある、という風に言ってみるのもいいでしょう。
あとは、ジェットウォッシャードルツなど口臭ケア用品をプレゼントする。「ヘルスケアのために大事なんだよ」と。私もたくさんの方に贈っていますが、嫌味にならないんですよ。とても喜ばれます。
――たしかに、プレゼントしてもらえたら「使ってみようかな」「ケアしてみようかな」という気になりますね。本日は貴重なお話をありがとうございました。